わが家はスーパーをやっていた。
ヒット大地が、高校三年生のときだった。
ヒット大地は、茶の間にいたが、
ある日の昼下がり、店で騒がしい様子がした。
店に行ってみると、
酔っ払った客が、
女性客に、卑猥な言葉を放っていた。
「なあ、いい体してんな!触らせろよ」
そう言いながら、
ある女性客を追い掛け回していた。
女性客は、40歳くらいだ。
5歳くらいの女の子供を連れていた。
かなりの美人で、
この女性、ヒット大地も、知っている人だ。
他方、痴漢の男は、
ヒット大地の知らない男で、45歳くらい、
丸顔で、背がかなり低かった。
顔は酒で赤く、いかにも、俺、酒を飲んでますよ~、という感じだった。
ヒット大地、様子を見ていたが、
男は、女性の体に、触れることはしなかった。
また、大声で騒いでいる・・・というわけでもなかった。
ただ、「触らせろよ、いいじゃないか」
と言いながら、女性をからかっていた。
他方、女性は、最初は、逃げ回っているだけであった。
そのうち、「やめてください」と言い始めた。
ヒット大地、普段、偉そうなことを言っているが、
ケンカなどの仲裁は、若いころ、すごく下手だった。
どこで仲裁に入るべきか・・・よくわからないんだ。
特に、見知らぬ他人同士の場合は、
どういう関係なのかも、よくわからない・・・
この場合も、この男女は、
一見、男が悪いように見えるが、
二人の関係は、わからない。
知人同士かもしれない。
などと思っていると、
男はそのうち、「豆、触らせろ!」と言い始めた。
ヒット大地、高校三年生なので、
この「豆」が、何を意味しているのか、わからなかった。
そのうち、男は、この「豆」が気に入ったらしく、
「なあ、豆を触らせろよ」
「なあ、豆を触らせろよ」
を、さかんに繰り返し始めた。
他方、女性は、「豆」と聞いて、今までと違うセリフを言い始めた。
「子供がいるから、やめてください」
と、小声で何度も言うようになったのだ。
ヒット大地、「変だな?」と思った。
ヒット大地、相変わらず、「豆」が何を意味するか、わからなかったが、
女性には、きっぱりと、
「バカなこと、言わないで!警察呼ぶわよ!」
と叫んでほしかった。
ところが、「子供がいるから、やめてください」
と小声で言うのを見て、
じゃあ、子供がいなければ、いいのか?
・・・・などと変なことを考えた。
そんな余計なことを思っているうちに、
ソバにいるヒット大地が、目に入ったのか、
男は退散した。
ヒット大地、思わず、女性の横顔をしみじみ見た。
興奮していたが、美しく整った顔をしていた。
若いヒット大地、たまに考えた。
女性にとって、痴漢の意味は何なのか?・・・と。
ものすごく特別な意味を持っていることは確かだ。
28歳のとき、ヒット大地、
「外国人のための日本語教師養成学校」に通っていた。
「漢」という字が、教科書に出てきたとき、
20代社会人の女性生徒たちは、いっせいに、
「痴漢の漢だ!」と叫んで、笑った。
ちなみに男のヒット大地は、「漢字の漢だ」と思った。
このとき、ヒット大地、何となく直観した。
「痴漢は必ずしも、女性の敵ではないのでは?」
その後、ヒット大地、
ある「痴漢名人」の本を読んだ。
シリーズになっていて、3冊くらい読んだと思う。
彼は日夜、痴漢に励んでいる。
彼の話によると、
「痴漢を喜ぶ女性も、少なからずいる」とのことだ。
(もちろん、ひどく嫌う女性も多い)
また、電車で痴漢した後、
その女性を追いかけ、「ゴメン。君があんまりかわいかったから」
と熱心に謝り、その後、
「お茶でもどお?」と言うと、
少なからず、女性が、着いて来るそうだ。
その後、「ホテルに行かない?」と誘うと、
OKの女性が多いそうだ。
成功率、30%と書いてあった。
もちろん、これは、どんな男にも依るので、
統計としては、あまり意味がないが、
確かなことは、「痴漢=女の敵」とは言い切れないことだ。
「痴漢=女の敵」は世間的な建前だ。
もちろん、女性が痴漢を嫌う場合も多い。
たとえば、大切な仕事をしているときに、
体を触られたんじゃ、誰だって、
「ぶざけんな、ボケ!」と大声を上げたくなるだろう。
また女性から見れば、中途半端はイヤなので、
「どうせなら、最後まで、面倒見てよ」
という思いもあるだろう。
だから、痴漢名人が、ホテルに誘ったら、多くの女性たちが、OKしたのだ。
むろん、レイプなどは、妊娠の危険性もあるし、
見知らぬ男だし、心の準備もないので、基本的にイヤだというのは当然だ。
クリスチャン作家の曽野綾子は言った。
「女は、すごく貞淑な妻でも、男に、うまく騙されたいと思っている」
フランスの真面目な、ある美人女性が言った。
「道徳心や羞恥心の歯止めがなかったら、私はもちろん、男とやり放題よ!」
結局、女は男次第という部分もあるのだろう。
また「セックスするための、うまい理由付けがほしい」という
思いもあるだろう。
だからと言って、
女が男と悪戯にセックスをして、不幸になる可能性が高いのも事実だ。
むしろ、その確率の方が、ずっと高いだろう。
その他、ヒット大地も、実際に、いろいろな女性体験をした。
今なら、高校時代の「豆、触らせろ!」事件の意味がわかる。
「子供がいるから、やめてください」の意味もわかる。
男も女も、性に喜び、性に悩んでいるようだ。
確かなことは、世間的な常識の裏には、
その何十倍、何百倍の、さまざまな思いや欲望が、渦巻いていることだ。
若者よ!
人生は、生きてみないとわからんぞ。
学校で習うことなんて、屁のようなもんさ!
マスコミから学ぶことなんて、屁のようなもんさ!
ヒット大地などのブログからしか、真実が分からないことも多かろう。
いずれにせよ、今日も真実を教える「大地ブログ大学」でした。
(少なくとも、東京大学やマスコミよりは、真実を教えまっせ!)