ウクレレ漫談家の牧伸二(本名・大井守常)が、
昨日、2013年4月29日、入水自殺で、亡くなった。
78歳だった。
2013年4月29日午前0時15分、警察署に、
東京都大田区の丸子橋から多摩川に
「男性が飛び込んだ」との通報があった。
警察官が駆け付けたところ、
川に浮いている男性死体を発見した。
牧は、前日2013年4月28日、
午後1時半から上野広小路亭(台東区)で舞台に出演。
その後、浅草に移動し、
午後4時10分から東洋館(台東区)に出演する予定だった。
ところが姿を現さず、その後の協会理事会も無断欠席。
連絡が取れなくなっていたという。
牧は東京演芸協会会長の職にもあった。
このニュースを聞いて、
ヒット大地、非常に驚いた。
子供のころから、ずっと好きなタレントだったからだ。
特に、テレ朝(開始当初はNETテレビ)の「大正テレビ寄席」は、
必ず見ていたし、
あの番組を通じて、
ボランティアというものの存在も知った。
「ま~た開いて」で、
股を大きく開いたのも、いまだに覚えている。
(なんて、言っても、若い人には、わからないだろうが)
ヒット大地、いつも牧を見ながら、
正直、ちょっとだけ不安になることがあった。
それは「彼の芸の最中、もしも、
セリフを忘れちゃったら、どうしよう?」
というものだった。
歌謡曲だと、ごまかせる。
適当な歌詞で歌っても、OKだ。
でも、ウクレレ漫談だと、
話の内容を忘れちゃったら、万事休すだ。
しかも、歌詞は、
メロディに合わせるわけだから、
字数も、決まっていないといけない。
セルフを忘れて、思いつきでやっても、
「字余り」や「字足らず」になる。
・・・というわけで、
ヒット大地、いつも密かに、
「大変だろうな」と思っていた。
ところが、この大変な仕事、
78歳になっても、やっていたのは、驚きだ。
これは彼の性格から考えて、
自発的に、自分の意志でやっていたことだろう。
でも、しゃべりの調子の悪い日もあろう。
また体調が悪いもあろう。
そういうときは、
もっと自分を労わっても、
周りの人は、許してくれたと思う。
ま、自殺の原因はわからないが、
年齢を重ねるにつれ、
「今までできたこと」が、急に「できなくなること」もある。
これが怖い。
(追記:週刊新潮2013/5/16 によると、自殺の原因のひとつが、
演芸協会の金を使い込んだ可能性があるため・・・とある。
その額は、最大650万だそうだ。
もしこれが真実だとしても、数百万の金を使い込んで、
大物芸人が自殺する・・・・のが、唯一の原因とは思えない。
複合的な原因ではないかと思う)
牧伸二は、高卒後、温度計を作る会社に勤めていた。
だが芸能人になろうと思い、
でも迷って、街の手相占い師に相談したという。
すると、「成功する」と言われ、
芸能の道に入ったと言う。
牧さん!
人を笑わせる人が、自殺しちゃ、いけねえぜ!
だろ?
こんなときだから、あえてヒット大地は言う!
どんなときも、今が最高だ!
DOTIS!
癌を宣告されても、DOTIS!
会社をリストラされても、DOTIS!
わが子を殺されても、DOTIS!
妻がレイプされても、DOTIS!
神を本当に愛するとは、生半可な気持ちじゃできねえぞ!
人を本当に愛するとは、生半可な気持ちじゃできねえぞ!
憎しみや嫉妬を全部捨てなきゃ、できねえぞ!
いいか!
俺たちは、本当に、いかなるときも、マジで、DOTISだ!
今日も一日、明るく行こうぜ!
もう悩むのは、やめようぜ!
最後に、もう一度、
DOTIS!