沖縄タイムスは、本日(2022年1月29日)、「警官と接触17才右目失明ー若者ら抗議 沖縄署に投石」と伝えている。どうも「沖縄署騒動」の如く伝えられているが、ここに至る経過が全く不明なままだ。他のネット記事を色々と見ても、沖縄署(沖縄県警)は説明を欠いている。
事件はここから始まっている。27日2時30分頃(深夜)、沖縄市宮里の路地で17才の男子がパトカーで警戒中の警官と接触。その後、眼球破裂の大けがを負った。自身が連絡し救急搬送。
27日20時55分、テレビで「単独事故」と報道された。23時頃から怒った若者たちがSNSで拡散された情報を得て沖縄署前に集まりはじめた。投石などが散発的に始まった。28日未明4時頃、若者等は解散。
28日15時30分 沖縄県警は、器物損壊事件として捜査すると発表。
要は2つの問題で構成されている。①17才の高校生と警官との接触・警官の暴行。②若者たちによる沖縄署への抗議と投石等の事案。そもそも警察官(沖縄警察署)と17才高校生の接触・暴行が如何なる形で起こったのかが問題だ。
沖縄では、バイクでグアン・グアンと騒がしく、低速進行で走り回る集団をよく見かける。私も大嫌いな行為であり、不快に思っている。しかし今回の事案は警棒で正面から殴り飛ばすほどの緊急性があったのか? 警官は「バイクを停車させ職務質問しようとして右手が当たった」と沖縄署は言っている(沖縄タイムスから引用)。この状況説明をひとまず信じるとしよう。しかしこの後に起きた17才高校生の右目眼球破裂・失明との間に何があったのかの説明が一切なされていない。
警官がバイクの停車を求めたとき、すでに警棒を出していたのか、いなかったのか、いたとすれば、警棒をださなければ、止められない(逃走される)か、自身の身に危害を受ける相当な蓋然性を認識していたはずだ。だしていなかったとすれば、接触されて(バイクをぶつけられ)、警棒をだし、正面から顔面を叩けるのか、そして、警棒で叩く(突いたか)必要性があったのかが問われなければならない。
どう考えてもストレートに警棒が相手高校生の顔面に当たらなければ、眼球破裂に至らないだろう。それは明らかな過剰警備だ。仮に17才高校生が暴走行為をしていたとしても、それだけでは、突然警棒で殴る行為は正当な「公務」を逸脱しているだろう。もし警官が冷静に現場逮捕するだけの「行為」を認めていれば、相手はバイクだ。ここで逃走されても事後逮捕できる。
闇の時間の事実関係の解明が沖縄署(担当警官)に求められている。一方的に殴られ、失明し、その説明がないままであれば、若者たちが怒るのは当然ではないか。