おはようございます。昨日は一日在宅暮らし。寒くて震えていました。今日も似たりよったり。昨夜、防衛省のHPから防衛3文書をプリントアウト。それぞれA4で30頁ほどあります。
昨夜、「国家安全保障戦略について」(2022年12月16日 国家安全保障会議決定 閣議決定)なる文書を読みました。昨日の私が当ブログに書いたとおりの文書でした。
しかし読んでみたら、やっぱり、否、やっぱり以上のトンデモナイものでした。寒さは身にしみますが、これは心に頭にしみこんできます。何がとんでもないのかを少し書いてみます。
私が思うに一番の問題は、とうとう、この国は超改憲に踏み込んだことです。これまで改憲には、明文改憲と解釈改憲があると言われてきました。1947の日本国憲法制定以来、明文改憲はやられていません。全て解釈改憲で、実態を解釈で正当化してきました。その最たるものは2014年7月1日の安倍政権の閣議決定でした。「集団的自衛権」の部分的合憲化と言う奴です。この時、殆どの憲法学者が違憲だと抗議したものです。
今度の超改憲は、あれから8年、軍事力等の実態の改訂の上に、さらに飛躍的に軍事力を高め、敵基地攻撃能力等の軍事力を全面開花させようとしています。岸田政権は、明文改憲や解釈改憲の手続きを吹き飛ばし、国家安全保障会議と閣議決定だけで強行したのです。
これは国会無視どころか、「自由、民主主義、基本的人権の尊重、法の支配といった普遍的価値」を足蹴にして行ったのです。彼らは、「 」内の言葉を本文で何度も「擁護し」と使っています。ご都合主義が際立ちます。
彼らは、言葉の重さを度外視しています。ただ実態を隠すために甘く塗り込んでいるだけです。これも米国をお手本にしているからでしょうか。「自由」と言って、他国に侵略し(ベトナム戦争やイラク戦争等)、「基本的人権の尊重」と言って、黒人やイスラムの人々を平然と殺し、「法の支配」と言って拷問を行っている(イラク戦争等)米国。
このままいけば、こうしたことが日本でも大手を振るう時代が再来するでしょう。現に我が国の入管でのウイシュマさんらへの暴行・放置・殺人事件、つい最近も愛知県岡崎警察署内での被疑者への警察官による暴行殺人事件も起きています。「法の支配」が壊されています。
第2の問題は、「敵基地攻撃能力」は氷山の一角だと言うことです。この国の進路を「安全保題」と称する軍事力で切り拓くと力んでいます。この国の基本的価値「国民主権・民主主義・平和主義」を破棄し、国家の根幹に軍事力を据えているのです。これはまさに「いつか来た道」を歩き出す。国民主権から国家主権への転換をもくろむ動きです。驚愕させられることばかりです。
この国の負の歴史と向き合わずに来た政権の政治家・官僚・軍人・学者どもの頭の程度が知れます。同時に米国との共犯関係を重ねてきた「自信過剰」にあふれています。突っ込みどころ満載です。
各論を述べるためには、まだまだ読み込みが足りません。3文書全部を読んで、検討していきます。ここで私たちが諦めたら、もう完全にアウトです。頭を冷やしながら、勝つ方法は諦めないことを実践していきたいと思います。頑張りましょう。
註:防衛省のHPを開くと、冒頭にこの3文書でています。それぞれが読んでみてください。軍事用語もあり、ごまかしの用語にあふれており、読みにくいですが、それぞれが読んでみることは大切なことです。