ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け34年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

海兵隊ヘリUH-1津堅島農地に緊急着陸(20210602)

2021年06月05日 | 米軍/自衛隊

 普天間基地所属の海兵隊UH-1が2021年6月2日23時頃、津堅島の農地に緊急着陸した。沖縄では大騒ぎになり、私もこの2日間、ふりまわされた。

 津堅島といってもその存在を知らない方が大半だろう。普天間基地から東方に約18km、勝連半島の東端のホワイトビーチ海軍基地から南南東に約6km沖にある島だ。うるま市。

 23時という時間がまた異状だ。日米協議によって夜間は22時までとなっているのにこれが破られている。米軍は何処で何の訓練をしていたのか説明していない。あるいは沖縄防衛局は問いただしていない。

 しかしUH-1であり、近くのキャンプハンセンかキャンプシュワブでやっていたのではないか。5名が搭乗していた事が確認されている。同型機の乗務員は2名であり、+3名が乗っていたのだ。射撃訓練だろうか。

 6月4日朝に行われた防衛大臣記者会見で、岸防衛大臣はこれにふれず、記者に問われてこう答えている。「米側からは、6月2日23時頃、米海兵隊基地所属の米軍ヘリコプターUH-1、1機が飛行中に警告ランプが点灯したために、うるま市津堅島の畑に予防着陸した、との説明を受けています。3日午後に米軍のメンテナンス要員が現地入りをしまして、離陸に向けた準備をしていると承知しております。以後の対応は、現在確認中であります。なお、現時点で、住民やヘリ乗員にケガ等の人的被害は生じておらず、建物等への被害の情報もないと承知しています。その上で、こうした事案の発生というものは、地域の皆様に不安を与えるもので、防衛省としては、米側に対して、徹底的な整備・点検の実施及び安全管理の徹底について申し入れたところです」(ちゃんちゃん)。

 まるで他人事だ。被害がなかったんだから文句あっか!時間制限を超えたことに言及せず、予防着陸だと弁護し、不時着・不法占拠状態は5日現在続いているのに、状況を確認もせず、「離陸にむけた準備中」とごまかしている。

 これに対して保守系のうるま市長、中村正人氏は、去る4月の市長選の公約通り、遺憾を表明し、日米地位協定の改訂に言及している。

 ところで、予防着陸、緊急着陸、不時着と色々な表現があるが、まる2日たってもエンジンが直っていない。詳細は分からないが、こうした事態の説明がもとめられている。これは防衛省であれ、沖縄県であれ、うるま市であれ、宜野湾市であれ、事態・疑義の解明をもとめるべきだ。何故ここに下りたのか? 警告ランプが鳴ったら、目の下に農地が見えたからだろうか。普天間への帰路だろうから、脇にホワイトビーチのヘリポートがあることを乗員は知っていたはずだ。ここまで飛ぶのは危険だと判断したとすれば、その事情をもとめるのは、住民の安全を守る立場からして当然だ。

 岸防衛大臣は、地位協定を盾に米軍を擁護しているのであり、一向に同協定の改訂をもとめていない政府は副次的な説明責任があるはずだ。他人事視するなど言語道断だ。



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