昨日、2022年11月24日、「視点2023」の公募要項が届いていた。早いなぁ。2022の「視点」展が6月に終わったのだが、あれから5ヶ月。募集期間は23年2月11日から3月3日だ。会期:2023年6月6日~13日。会場:東京都美術館。主催:リアリズム写真集団/2023「視点」委員会。さて私はどうするか?
今年は2月末まで石垣島に行っており、帰ってきて大慌てで、石垣島で撮ったもので一展作った。もっと早くから考えておけばいいのに、どうにもダメだ。やっとの入選だった。今年は、沖縄県知事選もあり、「復帰50年」でもあり、テーマには事欠かない。だから余計に悩ましい。県外の写真展だから、いつもどうすればわかるかなぁと悩ましいのだが、接点も考えたい。
今回の審査員に金井紀光さんがいる。私が最初に出したとき(2011年)「視点賞」を取られた方だ。上手い作品だと私も思ったが、作風が私とまったく違う。その彼が、2019年の時に私に話しかけてこられ、意外なことに私の一連の作品について高評価をしてくれたのだ。これにはちょいと驚かされ、嬉しかった。私は上手い人には懐疑的なのだ。もちろん、ストレートな表現でバシッと決めているのだから、確かに上手い。
私はまだまだことの表現に迷いがある。半端なのだ。絵のつくリ方ではなく、その奥にあるものがだ。色々と試行錯誤しているのだが、状況に追われすぎており、正面からアタックしきれていない。同じ物を撮るのでも、そこに人間の不可解さを写し出したいものだ。なだいなだの「人間、この非人間的なもの」じゃないが、矛盾に満ちた人間を正面から捉えたらおもしろいだろう。そんなこと、非力な私にはあと10年はかかりそうだ。
「復帰50年」と言われるが、私は「再併合50年」だと捉えている。この矛盾に満ちた再併合に対して、如何にせん。まだ茫漠としているが、 写真だからできることにこだわって、やってみよう。ちょいとさばを読むようだが、本気で試行錯誤したい。
ロシアによるウクライナ侵攻を、私は石垣島で聞いた。予想していたから、始まっちゃったかと思ったものだ。現在進行形のロシア、ウクライナ戦争と、近未来に始まるかも知れない米日による対中戦争。知れば知るほど恐ろしいことだ。戦争をやりたい連中と、ノンを突きつける私たち。このノンにもっと写真が有効でなければならないはずだ。特に大多数が、我関せずである中で、重大な位置にある私たち。しかし作年の視点展でもこの種のものはごく限られていた。人間/戦争/国家を沖縄から提示したいものだ。
小難しい基調ができました。悩みつくすしかないだろう。