―― 巻四 相聞 ――
― 相聞 ―
万葉短歌0484 一日こそ0426
2012-0116-man0484
万葉短歌0484 一日こそ0426
一日こそ 人も待ちよき 長き日を
かく待たゆれば 有りかつましじ 八田皇女
0426 万葉短歌0484 ShuB376 2012-0116-man0484
□ひとひこそ ひともまちよき ながきけを
かくまたゆれば ありかつましじ
○八田皇女(やたの ひめみこ)=「仁徳天皇の異母妹」。題詞原文には、「難波天皇妹」。
【編者注】題詞原文は、「難波天皇妹奉上在山跡皇兄御歌一首」。
【編者注-難波天皇(なにはの てんわう)】仁徳天皇。孝徳天皇説を紹介しながらも、依拠本は孝徳説を完全否定。
【編者注-磐姫・八田恋敵伝承】仁徳を巡る皇后磐姫と皇妹八田の、恋敵嫉妬伝承の凄まじさは、『古事記』『日本書紀』に記されるほどであり、古代上流階級の間では常識であった。ここでは既出磐姫の類歌を併記するにとどめる。
君が行き日長くなりぬ山尋ね 迎へか行かむ待ちにか待たむ 磐姫皇后(0085)
一日こそ人も待ちよき長き日を かく待たゆれば有りかつましじ 八田皇女(0484)
【訓注】一日(ひとひ)。日(け)。山跡(やまと)。