万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

万葉短歌0483 朝鳥の0425

2012年01月15日 | 万葉短歌

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万葉短歌0483 朝鳥の0425

朝鳥の 哭のみし泣かむ 我妹子に
今またさらに 逢ふよしをなみ  高橋朝臣奉膳之男子

0425     万葉短歌0483 ShuB368 2012-0115-man0483

□あさとりの ねのみしなかむ わぎもこに
 いままたさらに あふよしをなみ
○高橋朝臣奉膳之男子(たかはしの あそみ かしはでの をのこ)=第482歌参照。
【編者注】「悲傷死妻高橋朝臣作歌一首」の第二反歌。

―― 巻三 雑歌 譬喩歌 挽歌 終 ――


万葉短歌0482 うつせみの0424

2012年01月14日 | 万葉短歌

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万葉短歌0482 うつせみの0424

うつせみの 世のことにあれば 外に見し
山をや今は よすかと思はむ  高橋朝臣奉膳之男子

0424     万葉短歌0482 ShuB368 2012-0114-man0482

□うつせみの よのことにあれば よそにみし
 やまをやいまは よすかとおもはむ
○高橋朝臣奉膳之男子(たかはしの あそみ かしはでの をのこ)=次歌(第483歌)の左注(訓)に、「右の三首は、・・・高橋朝臣(たかはしの あそみ)が作る歌なり。名字<な>いまだ審(つまび)らかにあらず。ただし、奉膳(かしはで)の男子(をのこ)といふ。」
【編者注】第481歌(長歌)への反歌。長歌題詞原文に、「悲傷死妻高橋朝臣作歌一首」。その第一反歌。ここでは、作者名を前記のとおりにしておく。
【訓注】うつせみ(打背見[=虚蝉])。外(よそ)。よすか(因香)。


万葉短歌0480 大伴の0423

2012年01月13日 | 万葉短歌

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万葉短歌0480 大伴の0423

大伴の 名負ふ靫帯びて 万代に
頼みし心 いづくか寄せむ  大伴家持

0423     万葉短歌0480 ShuB360 2012-0113-man0480

□おほともの なおふゆきおびて よろづよに
 たのみしこころ いづくかよせむ
○大伴家持(おほともの やかもち)=第403歌参照。
【編者注】「安積皇子薨之時内舎人大伴宿祢家持作歌六首」の第六首。
【訓注】靫(ゆき)。


万葉短歌0479 はしきかも0422

2012年01月12日 | 万葉短歌

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万葉短歌0479 はしきかも0422

はしきかも 皇子の命の あり通ひ
見しし活道の 道は荒れにけり  大伴家持

0422     万葉短歌0479 ShuB360 2012-0112-man0479

□はしきかも みこのみことの ありかよひ
 みししいくぢの みちはあれにけり
○大伴家持(おほともの やかもち)=第403歌参照。
【編者注】「安積皇子薨之時内舎人大伴宿祢家持作歌六首」の第五首(第四首は直前の長歌第478歌)。
【訓注】活道(いくぢ)。はしき(波之吉)。


万葉短歌0477 あしひきの0421

2012年01月11日 | 万葉短歌

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万葉短歌0477 あしひきの0421

あしひきの 山さへ光り 咲く花の
散りぬるごとき 我が大君かも  大伴家持

0421     万葉短歌0477 ShuB354 2012-0111-man0477

□あしひきの やまさへひかり さくはなの
 ちりぬるごとき わがおほきみかも
○大伴家持(おほともの やかもち)=第403歌参照。
【編者注】「安積皇子薨之時内舎人大伴宿祢家持作歌六首」の第三首。
【訓注】あしひきの(足桧木乃)。我が大君(わがおほきみ=吾王)。


万葉短歌0476 我が大君0420

2012年01月10日 | 万葉短歌

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万葉短歌0476 我が大君0420

我が大君 天知らさむと 思はねば
おほにぞ見ける 和束杣山  大伴家持

0420     万葉短歌0476 ShuB354 2012-0110-man0476

□わがおほきみ あめしらさむと おもはねば
 おほにぞみける わづかそまやま
○大伴家持(おほともの やかもち)=第403歌参照。直前の長歌題詞には、「内舎人大伴宿祢家持」。
【編者注】第475歌(長歌)への反歌。長歌題詞原文に、「安積皇子薨之時内舎人大伴宿祢家持作歌六首」。その第二首(第一首は長歌)。
【編者注-安積皇子(あさかの みこ)】聖武天皇唯一の皇子で、天平16(744)年、家持27歳の時、17歳で没。
【訓注】我が大君(わがおほきみ=吾王)。天(あめ)。おほ(於保)。内舎人(うどねり)。


万葉短歌0474 昔こそ0419

2012年01月09日 | 万葉短歌

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万葉短歌0474 昔こそ0419

昔こそ 外にも見しか 我妹子が
奥つ城と思へば はしき佐保山  大伴家持

0419     万葉短歌0474 ShuB348 2012-0109-man0474

□むかしこそ よそにもみしか わぎもこが
 おくつきとおもへば はしきさほやま
○大伴家持(おほともの やかもち)=第403歌参照。
【編者注】「悲緒未息更作歌五首」の第五首。
【訓注】外(よそ)。奥つ城(おくつき=奥槨)。はしき(波之吉)。


万葉短歌0473 佐保山に0418

2012年01月08日 | 万葉短歌

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万葉短歌0473 佐保山に0418

佐保山に たなびく霞 見るごとに
妹を思ひ出で 泣かぬ日はなし  大伴家持

0418     万葉短歌0473 ShuB348 2012-0108-man0473

□さほやまに たなびくかすみ みるごとに
 いもをおもひいで なかぬひはなし
○大伴家持(おほともの やかもち)=第403歌参照。
【編者注】「悲緒未息更作歌五首」の第四首。


万葉短歌0472 世間は0417

2012年01月07日 | 万葉短歌

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万葉短歌0472 世間は0417

世間は 常かくのみと かつ知れど
痛き心は 忍びかねつも  大伴家持

0417     万葉短歌0472 ShuB348 2012-0107-man0472

□よのなかは つねかくのみと かつしれど
 いたきこころは しのびかねつも
○大伴家持(おほともの やかもち)=第403歌参照。
【編者注】「悲緒未息更作歌五首」の第三首。
【訓注】世間(よのなか)。


万葉短歌0471 家離り0416

2012年01月06日 | 万葉短歌

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万葉短歌0471 家離り0416

家離り います我妹を 留めかね
山隠しつれ 心どもなし  大伴家持

0416     万葉短歌0471 ShuB348 2012-0106-man0471

□いえざかり いますわぎもを とどめかね
 やまがくしつれ こころどもなし
○大伴家持(おほともの やかもち)=第403歌参照。
【編者注】「悲緒未息更作歌五首」の第二首。
【訓注】家離り(いへざかり=離家)。心ど(こころど=精神)。


万葉短歌0470 かくのみに0415

2012年01月05日 | 万葉短歌

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万葉短歌0470 かくのみに0415

かくのみに ありけるものを 妹も我れも
千年のごとく 頼みたりけり  大伴家持

0415     万葉短歌0470 ShuB348 2012-0105-man0470

□かくのみに ありけるものを いももあれも
 ちとせのごとく たのみたりけり
○大伴家持(おほともの やかもち)=第403歌参照。以下474歌まで、作者名明示なし。
【編者注】題詞原文は「悲緒未息更作歌五首」。その第一首。
【訓注】我れ(あれ[講談社版:われ]=吾)。悲緒(かなしび)。


万葉短歌0469 妹が見し0414

2012年01月04日 | 万葉短歌

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万葉短歌0469 妹が見し0414

妹が見し やどに花咲き 時は経ぬ
我が泣く涙 いまだ干なくに  大伴家持

0414     万葉短歌0469 ShuB342 2012-0104-man0469

□いもがみし やどにはなさき ときはへぬ
 わがなくなみだ いまだひなくに
○大伴家持(おほともの やかもち)=第403歌参照。
【編者注】第466歌(長歌)への第三反歌(反歌は三首)。


万葉短歌0468 出でて行く0413

2012年01月03日 | 万葉短歌

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万葉短歌0468 出でて行く0413

出でて行く 道知らませば あらかじめ
妹を留めむ 関も置かましを  大伴家持

0413     万葉短歌0468 ShuB342 2012-0103-man0468

□いでてゆく みちしらませば あらかじめ
 いもをとどめむ せきもおかましを
○大伴家持(おほともの やかもち)=第403歌参照。
【編者注】第466歌(長歌)への第二反歌(反歌は三首)。


万葉短歌0467 時はしも0412

2012年01月02日 | 万葉短歌

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万葉短歌0467 時はしも0412

時はしも いつもあらむを 心痛く
い行く我妹か みどり子を置きて  大伴家持

0412     万葉短歌0467 ShuB342 2012-0102-man0467

□ときはしも いつもあらむを こころいたく
 いゆくわぎもか みどりこをおきて
○大伴家持(おほともの やかもち)=第403歌参照。
【編者注】第466歌(長歌)への第一反歌(反歌は三首)。


万葉短歌0465 うつせみの0411

2012年01月01日 | 万葉短歌

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万葉短歌0465 うつせみの0411

うつせみの 世は常なしと 知るものを
秋風寒み 偲ひつるかも  大伴家持

0411     万葉短歌0465 ShuB342 2012-0101-man0465

□うつせみの よはつねなしと しるものを
 あきかぜさむみ しのひつるかも
○大伴家持(おほともの やかもち)=第403歌参照。原文題詞には単に「家持」。
【編者注】題詞原文は、「移朔而後悲嘆秋風家持作歌一首」。
【訓注】うつせみ(虚蝉)。朔(つきたち)。悲嘆(かなしびて)。