北陸の冬は晴れ間が少ない。
たまに一点の雲もなく晴れた夜、大気がピンと響くように凍って、澄み渡った大空に、青い日光を受けて、白銀の白山がまるで水晶細工のように浮きあがっているさまは、何か非現実な夢幻の国の景色であった。
仰いで美しいばかりでなく、登っても美しい山である。
《中略》原始のままの静かな気持のいい場所が、ほとんど汚されずに残っている。
深田久弥『日本百名山 87白山(二七〇二米)』より抜粋
白山。日本の北陸地方、白山国立公園内の石川県白山市と岐阜県大野郡白川村にまたがる。標高2,702m。
残雪期白山。
例年よりも明らかに雪が少ないため、登山に来られている方も多かったです。
道路封鎖のため歩まなければならないと覚悟していた、市の瀬から一番近い登山口の別当出合区間が封鎖解除されていたのはただただ感謝です。
山頂付近の風の荒れ様が凄まじかったので、チアノーゼを起こす前に降りることに。顔マスクないので、風がキツイです。
山頂に入れたのは数分でしたが、夢幻の世界に足を踏み入れられた幸運に感謝です。
あぁ、ピッケル欲しいなあ。来年は厳冬期白山挑戦してみたいなぁ。。。