先日の、取立山の山行途中、
ふと、進行前方に、黒い”影”が見えます。
人にしてはデカイ。少なくとも人ではない。
当山では、子熊に遭遇した経験もあるため、
護身用の火薬ピストルをポケットから取り出し、引き金に指をかけつつ、まずは対象が”何か”わかる距離まで近づきます。
気休めの音武器。
とはいえ、手にすると多少なりとも気分は紛れるものです。
対象との距離が近付くにつれ、影の正体が明らかに。

カモシカです。
白山ではよく彼らに遭遇しますが、取立山では初めて。
まずは、食べられる心配は無いと一安心。
しかし、もしカモシカが突進してきたら、ひとたまりもありません。
彼らの脚力の凄まじい事。
人の身では上がる(下る)ことが出来ない絶壁を難なく駆け上がる(下がる)様は、
人が持てる筋力との、確かな格差を感じます。
体当たりをされたら、肋骨は簡単に折れ、内臓破裂もありうるでしょう。
幸い、道幅は広く、隣を通る事は出来そうと判断。
不用意に音を立てて刺激させないよう、
草食動物特有の強い視線を浴びつつも、対動物モードの歩行姿勢を取り、距離を詰めます。
数メートル先まで来て、
お互いじっと見つめ合う時間があった後、カモシカは崖を降って行きました。
こちらは敵意を抑えきれず、いざとなったら戦う気満々でしたが、
彼(彼女?)にその気は全くなかった模様。
穏やかな動物の心のあり様に、
我が身が恥ずかしくなりました。
人が他者を攻撃するのは、相手が何を考えているかわからないから。
襲われる前に、その前に、自分からけしかけてしまう。
そして、事が終わってから、気づく。相手には、そもそも敵意など何も無かったのだと。無知が他者を攻撃させる。
動物との出会いが、人の愚かな戦争の歴史を気づかせてくれました。
ふと、進行前方に、黒い”影”が見えます。
人にしてはデカイ。少なくとも人ではない。
当山では、子熊に遭遇した経験もあるため、
護身用の火薬ピストルをポケットから取り出し、引き金に指をかけつつ、まずは対象が”何か”わかる距離まで近づきます。
気休めの音武器。
とはいえ、手にすると多少なりとも気分は紛れるものです。
対象との距離が近付くにつれ、影の正体が明らかに。
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カモシカです。
白山ではよく彼らに遭遇しますが、取立山では初めて。
まずは、食べられる心配は無いと一安心。
しかし、もしカモシカが突進してきたら、ひとたまりもありません。
彼らの脚力の凄まじい事。
人の身では上がる(下る)ことが出来ない絶壁を難なく駆け上がる(下がる)様は、
人が持てる筋力との、確かな格差を感じます。
体当たりをされたら、肋骨は簡単に折れ、内臓破裂もありうるでしょう。
幸い、道幅は広く、隣を通る事は出来そうと判断。
不用意に音を立てて刺激させないよう、
草食動物特有の強い視線を浴びつつも、対動物モードの歩行姿勢を取り、距離を詰めます。
数メートル先まで来て、
お互いじっと見つめ合う時間があった後、カモシカは崖を降って行きました。
こちらは敵意を抑えきれず、いざとなったら戦う気満々でしたが、
彼(彼女?)にその気は全くなかった模様。
穏やかな動物の心のあり様に、
我が身が恥ずかしくなりました。
人が他者を攻撃するのは、相手が何を考えているかわからないから。
襲われる前に、その前に、自分からけしかけてしまう。
そして、事が終わってから、気づく。相手には、そもそも敵意など何も無かったのだと。無知が他者を攻撃させる。
動物との出会いが、人の愚かな戦争の歴史を気づかせてくれました。