見たくて、食べたくて、そして生きたくて出てきたのに、
怯えさせられ、捕らえられ、そして何も踏めないものにされてしまうよ。
お逃げ。
鉄紺色の夜。我が家への帰途。
田んぼの中に、車のライトで白く照らされた凛々しいお耳が目立つ。
キツネだろうか、それともハクビシンかな、と悩んでいたら横顔で一目瞭然。おキツネ様だ。
冬に向けて蓄えるご飯がなくて、降りてきたのか。
人里にある柿を。味わいにきたのか
こちらを見てもさほど驚かない。
ここに来ちゃ駄目。
熟してないのに捥ぐ者がいる。
熟した生き物をぞんざいに扱う者がいる。
ここはそういう輩がいるところ。
化かす力が身についたなら来てもいい。せめてそれまでは。
怯えさせられ、捕らえられ、そして何も踏めないものにされてしまうよ。
お逃げ。
鉄紺色の夜。我が家への帰途。
田んぼの中に、車のライトで白く照らされた凛々しいお耳が目立つ。
キツネだろうか、それともハクビシンかな、と悩んでいたら横顔で一目瞭然。おキツネ様だ。
冬に向けて蓄えるご飯がなくて、降りてきたのか。
人里にある柿を。味わいにきたのか
こちらを見てもさほど驚かない。
ここに来ちゃ駄目。
熟してないのに捥ぐ者がいる。
熟した生き物をぞんざいに扱う者がいる。
ここはそういう輩がいるところ。
化かす力が身についたなら来てもいい。せめてそれまでは。