UN大浦のブログ

徒然なるままの手記。
大半が、山と猫様、そして妄想の徒然草。

たまには書評。

2015-07-26 17:55:20 | 日記
 作品名:「19分25秒」
 作者:引間徹

      

 あらすじ)
  世界記録を凌駕するような圧倒的な速度で歩く男。漆黒の衣服に身を包み、正確かつ驚異的な速度で歩を進める男の片足には義足がついていたが、男はそんなハンディを物ともしない。
  主人公はそんなサイボーグじみた男に惹かれはじめ、自分も未体験の競歩にのめり込んでいく。

 
 感想)

 一文一文に脈動を感じる。挑む者の呼吸を。そして孤独に奮闘する男の筋肉のうねりすらも。
 本作は、一般の人にとって馴染みの少ない「競歩」というスポーツジャンルを取り扱った異色作。運動科学の面からもためになる作品。

 競歩には以下の縛り(ルール)がある。
① どちらかの足が地面に付いていなければならない
② 接地した脚は、地面と垂直になるまで、膝を伸ばさなければならない
 作中にも描かれているが、この競歩ルールに則った「歩き方」は最初の数分間こそ比較的楽だが、それ以降は未知の体験になる。試しに実践してみると10分も実践しないうちにその壮絶さがよくわかる。
この小説を読み終わった後では。「ただ(惰性的に)走る」という行為が以下に易しい行為であるのかを痛感する。
    群れることを嫌い、世間からの評価を下らないと見下す孤高の男には、近寄りがたい印象を受けるが、同時に優しさを感じるのはなぜだろうか。
   
   男がどのような経緯で「義足」というアイデンティティを持つに至ったかの経緯は終始描かれていないが、それでもなお圧倒的な疾走力を披露する様子からは、男がどれほど自分に過酷な行いを強いてきたかを想像するのが難くない。


   一昔前の作品のため、登場する女の子や、装飾物(ウォークマン等)の描写にも懐かしいものを感じるが、今読んでも違和感をそこまで感じる事がない。

     
   男は完全に社会から孤立している。
   取り立てて大きな野心もなく、ただ漠然と就職する事が確定していた大学生の主人公にとっては、ただひたすらに孤高を貫く男との出会いは自分の価値観を根本から揺るがすこととなるが、誰にも頼ることなく、自分の体だけを頼りに生きていくという
男の凄味が非凡な人間の精神にどのように影響を及ぼしていくかの過程も面白い。

発端はバルス

2015-07-26 17:55:20 | 日記
発端は、前日の夜にふと湧いて出たこの思考。

     「あっ、ラピュタ見たい。バルスって唱えたい。」

      
 

夜になるとロクな思考が出てきませんが、暑さで頭がイっテいた訳ではありません。
そこは否定しておきます。元からイってますので。

前々から、日本の「天空の城」に興味があったので、ちょち旅に出ようと思い立ち。
もち独り旅。

          いざ、兵庫県の朝来市にある「竹田城」へ!

*寒い時期ならば、下のような写真が撮れるようなのですが、今回は夏日なので無理!却下!アディアス!彼女欲しい!、の四拍子です。
今回はいずれもう一度行く事を考えて下見がてらです。
         

天気も意外に優れていなかったので、ここでは納得出来る写真は全く撮れませんでした。次回の寒い時期に期待したいものです。

         
         
         
         

       
 城よりもむしろ感動したのは城下の民家の前。
         
 家の前にこんな感じで、延々と鯉が泳いでおりました。子供達は鯉釣りをしているし、なんかほのぼのとしてええなぁ・・・・
 

 しかしこのまま帰るのもなんかもの足りないので、
 これまた無計画に「あっ、龍を見に行こう」と思い立ち。
 繰り返しますが、頭が暑さでイっテいるわけではありません。
 元からです。
 繰り返して落とし込む、これは大事です。

 「龍」とは日本三景の一つである天橋立の事。
 ちょうど今の時期、夜にはライトアップがされており、幻想的な砂を世界を堪能
 ・・・・した、と言いたいのは山々なのですが、思いの外ライトアップショボい・・・・もっと全面に配置しないとダメだよ〜
        
        
 
まぁ、なんだかんだで楽しんだ後、
無計画に行ったので、ここで当然の事ある問題が発生。
「あっ、終電逃したね・・・んっ、宿満室?? そりゃーそうだわさ。だって祝日だもんよ。」
てな具合になったので仕方なく、野宿
       

 当初は「この時期の野宿って暑いよな〜。大丈夫かな〜。絶対寝苦しいわ〜。」って思ってたのですが、
 そこが全くの見当違い!
       寒い。とにかく寒い!「いや、これまずいって!」ってなり、歯がガチガチ鳴りながらなんとか眠りにつこうとしました。
 
  左右両方が海のため、海からの風が来るわ来るわ。
  冷気を遮断できる物を、、、物を、、、ねぇ!!死ぬわ!!   
     って思いつつも、その日の夜は結構な満天の星空。両隣からは波のゆらぎの音色。寒さを除けば非常に恵まれた環境でした。

      
      
      
      
      
      
       
      
      
      
      

 籾山氏には写真の酷評をいただきましたが、それなりに面白い写真も撮れたんでまぁ良しとします。

 言うまでもないですが、カップルの写真を撮った時は、超絶イライラです。このイライラを次回のバルスに活かしたいと思います。アデュ.


 


触覚の剥離

2015-07-07 08:22:07 | 日記
 
 
 
 下肢の感覚が薄れていく。
 末端への痺れ・痛みが意識を占め、脚が自分のものでないような感覚に支配される。 
 
 通勤時間、が最も怖い。
 アクセルを踏んでいるのか、ブレーキがちゃんと踏めているのかが、メーターからの視覚情報からでしか判別できない。
 鈍痛から鋭利な痛みへと移行するにつれ、神経が病んでくる。
 

 薬。薬。薬。
 増え続ける痛みと投薬の量。
 椅子に座っているという作業が骨身に堪える。

 薬の副作用で頭の中に靄がかかる。眠い。そして痛い。