風の吹くまま

大好きな自動車について、思いついたことを投稿します。

クルマの安全性能

2008-02-02 12:41:39 | スポーツカー
いわゆる運転操作において、
「急ハンドル」「急加速」「急ブレーキ」は危ないと、
一般的に考えられてはいないでしょうか?
それはまったく「あべこべ」ではないかと思っています。

公道を走っている限り、いくら注意していても、
自分がミスをしなくても、スピードを出していなくても、
ある程度危険な状況に遭遇するのは避けられません。
小さな子どもや動物が急に飛び出したり、自転車が急にふらついたり、
周囲のドライバーがいろいろな形で判断ミス、操作ミス、マナー違反をしたりと、
日常的とまではいいませんが、ほぼ毎日運転する人なら、
年に何回かは「ヒヤッ!」とする瞬間があるはずです。

そうした危険を回避するために必要な運転操作は、
一瞬の状況判断に基づいて、急ハンドルを切ったり、
急加速をしたり、急ブレーキをかけたりすることであり、
また、それらを巧みに組み合わせてクルマをコントロールすることです。
言い換えれば、「急な操作についてきてくれる性能を有している」ことが、
安全を守り、事故を避けるためには不可欠であるといえます。

もう皆さんお分かりかと思います。
急ハンドル、急加速、急ブレーキを得意とするクルマといえば、
その代表格は紛れもなく「スポーツカー」です。
きちんとつくられたスポーツカーこそが、本当に安全なクルマだと思っています。

例えばヨー慣性モーメントが小さければ、
ぶつからない方向に素早くクルマを旋回させられます。
加速力があれば、ブレーキでは間に合わない真横からの飛び出しを、
素早く加速して通り抜けることで避けることができます。
もちろんブレーキ性能が高ければ、短い距離でクルマを止められます。
持てる性能をコントロールする腕前も必要ですが、
そもそもクルマが高い性能を持っていなければ、
それを発揮することすらできません。

もう一つおまけに、たいていのスポーツカーはよく目立つ形をしていますから、
周囲の人々に存在を視認されやすく、周りから注意を払われやすいものです。

少々語弊があるかもしれませんが、
ハンドリングがヘロヘロで、ブレーキが甘いファミリーカーは、
少なくとも僕の感覚では、運転していて非常に危険を感じます。
とっさの危険回避能力が低いように思われるからです。
ですから、たとえファミリーカーであっても、公道を安全に走るために、
スポーツカーに近いレベルのハンドリングや、
ブレーキ性能を備えていてほしいのです。

「飛ばしたくなる誘惑にかられる」という意味では、
スポーツカーの魔力というものもあるかもしれませんが、
それはあくまでもソフト面のお話。
少なくともハード面の「安全性能」に絞って考えた場合、
大半のスポーツカーはかなり優秀な乗り物であることを、
世の中の多くの人に理解してもらえたらと願っています。