【凱旋門賞】現地紙は日本人騎手を批判
デイリースポーツ 2014年10月6日
ハープスターが6着、ジャスタウェイが8着、ゴールドシップが14着と、日本馬3頭が完敗した凱旋門賞翌日の地元競馬新聞・パリチュルフは日本勢に辛口な評価を与えた。「前哨戦を使わなかったのが敗因だろう。日本人騎手はすぐに外を回す、消極的な騎乗だった。戦略的な競馬に慣れていない」と指摘。原稿の最後には「(オリビエ・)ペリエはこのレースを観客席で見ていた」と、日本でもおなじみの凱旋門賞4勝ジョッキーが空いていたにもかかわらず、依頼しなかったことを皮肉な表現で批判した。
それ以前の問題として、調教師に問題があるんじゃないの。
ロンシャンで一度も走らせなかったり、はたまた、安田記念からぶっつけで凱旋門賞に挑ませたりと、少なくとも、現地の競馬関係者からすると、
「舐めるんじゃねぇ!」
ということなんだろう。
逆に、エルコンドルパサーが2着だったときは、騎手の蛯名や、関係者にも、「よく頑張った」って褒めてたけどね。それは、エルコンドルパサーが早くからフランスで競馬をやっていて、サンクルー大賞などを制したという点も評価されていたのだろう。
やはり、凱旋門賞を勝つには、現地の人間を味方に取り入れることも大事なんだろうな。
【凱旋門賞】地元メディアは日本馬に辛口 トレヴ鞍上ジャルネも苦言
[スポニチアネックス 2014年10月7日 05:30 ]
日本馬3頭が出走して5日に行われた仏G1「凱旋門賞」は、ハープスター(牝3=松田博)6着、ジャスタウェイ(牡5=須貝)8着、ゴールドシップ(同)14着とそろって惨敗。日本馬の悲願達成はならなかった。3頭はレースから一夜明けた6日、シャンティイの小林智厩舎に戻って静養。同日付の地元メディアは、今回の挑戦に対し厳しい見方を示した。3頭は10日に現地を出発し、成田空港経由で帰国する予定だ。
斤量が有利なこともあり、上位人気に推されていた3歳牝馬ハープスターだったが、6着に敗れた。後方待機からの末脚勝負は作戦通り。川田はレース後「ゲート内で待たされて、馬がおとなしくなりすぎた。普段以上に進んで行かず、思った以上に(後方に)置かれてしまった」と振り返った。レースのラスト3Fの公式ラップは34秒45。道中20頭中19番手につけていたハープが、33秒台前半の末脚を繰り出したのは確実。序盤に少しだけ狂ったリズムが、結局は尾を引いた。
最後の直線は大外に持ち出した。「先生からの指示でいつもの競馬。悔いはありません」と川田。松田博師も「この馬のパターンで負けたんだ。仕方ない」と話し、陣営にしてみれば納得のレースだった。だが優勝馬トレヴのヘッド師の見立ては違う。「ハープスターの末脚は凄かった。でも、あれだけ外を回っては厳しい」と語っている。
6日付の仏競馬専門紙「パリ・チュルフ」は、連覇したトレヴ一色。日本馬については写真掲載もなく扱いは小さめ。記事の前段は「今年も日本馬は報われなかった」と同情的な内容だったが、後半では論調が一変。3頭の総論として「現地での前哨戦を使わなかった」ことを敗因の一つに挙げ、レースについても「外を回すだけの消極的な騎乗になった。戦略が足りなかった」と厳しい分析をしている。
トレヴをVに導いたジャルネは「日本馬が凱旋門賞を勝つにはどうすればいい?」という問いに「ロンシャンは特殊な競馬場。やはりそこを走った経験は非常に大事」と前哨戦を使うことの重要性をアピール。さらに「こちらのレースは戦略が大事。流れ、展開を読めないと勝てないんだ」とレース運びに苦言を呈した。
外国人記者の日本馬についての感想は「勝てるチャンスはあったが、馬も人も経験不足」というのが共通意見。確かに今年の3頭は馬だけでなく、騎手も凱旋門賞初参戦。これについては、今後も諦めることなくチャレンジを続け、個人としてもチームとしても経験を蓄積していくしかない。
パリ・チュルフ紙の記事はこう締めくくっている。「親日派のペリエが、スタンドで観戦していたよ」。なぜ騎乗依頼をしなかったのか、という痛烈な皮肉。このままでは引き下がれない。敗戦の屈辱も糧にして、悲願へ挑戦あるのみだ。
◆凱旋門賞VTR ラビットホース(ペースメーカー)のモンヴィロンの逃げで淡々とした流れ。ジャスタウェイは後方4番手、ハープスターは後方2番手、ゴールドシップは最後方から。直線はジャスタがインを突き、ハープとゴールドは外を回したが、いずれもV争いには加われずハープの6着が最高。インで脚をためたトレヴが抜け出し、2馬身差の快勝。36年ぶりの連覇を成し遂げた。
タグルーダがキングジョージを勝ったあたりまでは、「今年の欧州3歳馬は強力」、と見られたが、8月を境にそれが一変。で、終わってみれば、「終わりかけの馬」と見られたトレヴが勝ったわけだが、2着にも、こちらも、「3歳で終わった馬」と見られたフリントシャーが入ったことを考えると、少なくとも、ゴールドシップやジャスタウェイが、「他のレース」で対戦すれば、凱旋門賞で見せつけられたような形にはならなかっただろうと思うし、ハープスターだってそれ相当のレースができたと思われる。
ディープインパクトがぶっつけで凱旋門賞に出走し、後に「最悪の結果」を招いたことで、日本のホースマンもそのあたりの反省が十分に出来ていたかと思いきや、またぞろ、そのときと同じことを言われてしまったな。
ということを考えると、オルフェーヴルに池添ではなく、スミヨンに騎乗させたのはベターな選択だったが、それでも「勝てなかった」ということが立証できた、といえよう。
デイリースポーツ 2014年10月6日
ハープスターが6着、ジャスタウェイが8着、ゴールドシップが14着と、日本馬3頭が完敗した凱旋門賞翌日の地元競馬新聞・パリチュルフは日本勢に辛口な評価を与えた。「前哨戦を使わなかったのが敗因だろう。日本人騎手はすぐに外を回す、消極的な騎乗だった。戦略的な競馬に慣れていない」と指摘。原稿の最後には「(オリビエ・)ペリエはこのレースを観客席で見ていた」と、日本でもおなじみの凱旋門賞4勝ジョッキーが空いていたにもかかわらず、依頼しなかったことを皮肉な表現で批判した。
それ以前の問題として、調教師に問題があるんじゃないの。
ロンシャンで一度も走らせなかったり、はたまた、安田記念からぶっつけで凱旋門賞に挑ませたりと、少なくとも、現地の競馬関係者からすると、
「舐めるんじゃねぇ!」
ということなんだろう。
逆に、エルコンドルパサーが2着だったときは、騎手の蛯名や、関係者にも、「よく頑張った」って褒めてたけどね。それは、エルコンドルパサーが早くからフランスで競馬をやっていて、サンクルー大賞などを制したという点も評価されていたのだろう。
やはり、凱旋門賞を勝つには、現地の人間を味方に取り入れることも大事なんだろうな。
【凱旋門賞】地元メディアは日本馬に辛口 トレヴ鞍上ジャルネも苦言
[スポニチアネックス 2014年10月7日 05:30 ]
日本馬3頭が出走して5日に行われた仏G1「凱旋門賞」は、ハープスター(牝3=松田博)6着、ジャスタウェイ(牡5=須貝)8着、ゴールドシップ(同)14着とそろって惨敗。日本馬の悲願達成はならなかった。3頭はレースから一夜明けた6日、シャンティイの小林智厩舎に戻って静養。同日付の地元メディアは、今回の挑戦に対し厳しい見方を示した。3頭は10日に現地を出発し、成田空港経由で帰国する予定だ。
斤量が有利なこともあり、上位人気に推されていた3歳牝馬ハープスターだったが、6着に敗れた。後方待機からの末脚勝負は作戦通り。川田はレース後「ゲート内で待たされて、馬がおとなしくなりすぎた。普段以上に進んで行かず、思った以上に(後方に)置かれてしまった」と振り返った。レースのラスト3Fの公式ラップは34秒45。道中20頭中19番手につけていたハープが、33秒台前半の末脚を繰り出したのは確実。序盤に少しだけ狂ったリズムが、結局は尾を引いた。
最後の直線は大外に持ち出した。「先生からの指示でいつもの競馬。悔いはありません」と川田。松田博師も「この馬のパターンで負けたんだ。仕方ない」と話し、陣営にしてみれば納得のレースだった。だが優勝馬トレヴのヘッド師の見立ては違う。「ハープスターの末脚は凄かった。でも、あれだけ外を回っては厳しい」と語っている。
6日付の仏競馬専門紙「パリ・チュルフ」は、連覇したトレヴ一色。日本馬については写真掲載もなく扱いは小さめ。記事の前段は「今年も日本馬は報われなかった」と同情的な内容だったが、後半では論調が一変。3頭の総論として「現地での前哨戦を使わなかった」ことを敗因の一つに挙げ、レースについても「外を回すだけの消極的な騎乗になった。戦略が足りなかった」と厳しい分析をしている。
トレヴをVに導いたジャルネは「日本馬が凱旋門賞を勝つにはどうすればいい?」という問いに「ロンシャンは特殊な競馬場。やはりそこを走った経験は非常に大事」と前哨戦を使うことの重要性をアピール。さらに「こちらのレースは戦略が大事。流れ、展開を読めないと勝てないんだ」とレース運びに苦言を呈した。
外国人記者の日本馬についての感想は「勝てるチャンスはあったが、馬も人も経験不足」というのが共通意見。確かに今年の3頭は馬だけでなく、騎手も凱旋門賞初参戦。これについては、今後も諦めることなくチャレンジを続け、個人としてもチームとしても経験を蓄積していくしかない。
パリ・チュルフ紙の記事はこう締めくくっている。「親日派のペリエが、スタンドで観戦していたよ」。なぜ騎乗依頼をしなかったのか、という痛烈な皮肉。このままでは引き下がれない。敗戦の屈辱も糧にして、悲願へ挑戦あるのみだ。
◆凱旋門賞VTR ラビットホース(ペースメーカー)のモンヴィロンの逃げで淡々とした流れ。ジャスタウェイは後方4番手、ハープスターは後方2番手、ゴールドシップは最後方から。直線はジャスタがインを突き、ハープとゴールドは外を回したが、いずれもV争いには加われずハープの6着が最高。インで脚をためたトレヴが抜け出し、2馬身差の快勝。36年ぶりの連覇を成し遂げた。
タグルーダがキングジョージを勝ったあたりまでは、「今年の欧州3歳馬は強力」、と見られたが、8月を境にそれが一変。で、終わってみれば、「終わりかけの馬」と見られたトレヴが勝ったわけだが、2着にも、こちらも、「3歳で終わった馬」と見られたフリントシャーが入ったことを考えると、少なくとも、ゴールドシップやジャスタウェイが、「他のレース」で対戦すれば、凱旋門賞で見せつけられたような形にはならなかっただろうと思うし、ハープスターだってそれ相当のレースができたと思われる。
ディープインパクトがぶっつけで凱旋門賞に出走し、後に「最悪の結果」を招いたことで、日本のホースマンもそのあたりの反省が十分に出来ていたかと思いきや、またぞろ、そのときと同じことを言われてしまったな。
ということを考えると、オルフェーヴルに池添ではなく、スミヨンに騎乗させたのはベターな選択だったが、それでも「勝てなかった」ということが立証できた、といえよう。