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再開の見通しは立っていません:北海道 森町の函館線における貨物列車脱線事故

2024-11-17 05:23:15 | 交通系問題

JR函館線 貨物列車脱線 一部で運転見合わせ 再開見通し立たず | NHK 2024年11月16日 20時50分

16日未明、北海道森町のJR函館線で貨物列車が脱線した事故で、国の運輸安全委員会の鉄道事故調査官が調べたところ、踏切近くから脱線が始まっていたことが確認されました。函館線は現場付近で運転を見合わせていて、再開の見通しは立っていません。

【現場のドローン映像】

北海道森町の貨物列車が脱線した現場をドローンを使って撮影した映像です。貨物列車が海沿いの線路でトンネルに途中まで入った状態で停車しています。脱線した列車の最後部の車両は連結が外れて、ほかの車両と離れた場所にあります。また作業員2人が車体の下の方をのぞき込んでいる様子も確認できます。

事故調査官 “踏切付近でレールが折れる”
16日午前1時40分ごろ、森町のJR函館線で、名古屋市から札幌市に向かっていた21両編成の貨物列車のうち5両が脱線し、最後尾の車両は連結部分から外れて30メートルほど切り離されました。

けが人はいませんでした。

JR北海道やJR貨物によりますと、脱線は踏切近くで発生したとみられ、周辺のレールに3か所の損傷があり、中には4メートル近くにわたりレールが切れて、外れてしまっているところもありました。

この事故を受けて国の運輸安全委員会の鉄道事故調査官2人が午後に現場を訪れ原因を調査しました。

西本正人鉄道事故調査官によりますと踏切付近でレールが折れていて、この近くで脱線が始まったことが確認できたということで、今後運転士から当時の状況を聞くなどして、さらに詳しく調べるとしています。

西本鉄道事故調査官は「脱線事故なので、非常に重大な事故だと思っている。レールがなぜ折れたのか脱線と関連があるかも含め調査していく」と話していました。

この事故を受けて、JR函館線は森駅と長万部駅の間で運転を見合わせていて、再開の見通しは立っていません。

JR北海道は17日と18日は
▽札幌駅と長万部駅の間で通常よりも大幅に本数を減らして特急列車を運転
▽長万部駅と函館駅の間で代行バスを運行する
としています。

JR北海道とJR貨物が会見 “踏切近くのレール 3か所で破損確認”
貨物列車の脱線事故を受けて、JR北海道とJR貨物が記者会見を開きました。

2社の発表によりますと16日午前1時41分ごろ、森町のJR函館線で、名古屋貨物ターミナル駅から札幌貨物ターミナル駅に向かう貨物列車の非常ブレーキが作動し、運転士が列車を停止させました。

車両を点検したところ21両編成のうち5両が進行方向右側に向かって脱線し、このうち最後尾の車両は連結が外れておよそ30メートル離れたところにとまりました。

最後尾の車両からおよそ590メートル離れた場所にある鷲ノ木道路踏切あたりから脱線の跡が確認されていて、この踏切の近くのレールでは、3か所で破損が確認されたということです。

このうち踏切の真ん中あたりでは進行方向の右側のレールが破断し、横の敷板もはがれて地面が一部えぐれたような状態になっていました。

JR北海道によりますとこの区間のレールを含めた線路については先月6日に軌道検測車による点検を行っていますが、このときは異常はなかったということです。

また、この貨物列車の15分ほど前に同じ区間を走っていた別の貨物列車からは異常は報告されなかったということです。

脱線した貨物列車のコンテナの中には、食品や工業製品などが積まれていたということで、過積載はなく盛岡貨物ターミナル駅で測定した際には荷物の偏りもなかったとしています。

JR貨物ではことし9月、車軸を取り付ける作業を巡って圧力が基準値の上限を超えた際に数値を改ざんするといった不正が行われていたことが明らかになっていますが、今回脱線した車両はいずれも8月から9月にかけて検査していて、異常は確認されなかったとしています。

今後については国の運輸安全委員会による調査を経た上で、脱線している貨車を現場から動かし、復旧工事を行うことにしていて、現在のところ運転再開のめどはたっていないということです。

18日までの運転計画 森駅~長万部駅間で運転見合わせ続く
停車したままの貨物列車
JR北海道によりますと、この事故の影響で、函館線は森駅と長万部駅の間で運転見合わせが続いています。

このため、16日は、札幌駅と函館駅を結ぶ特急「北斗」が22本運休や部分運休となったほか、函館線の普通列車も13本が運休や部分運休となり、あわせておよそ5500人に影響が出ました。

事故の原因調査が続くため、JR北海道は少なくとも17日と18日も森駅と長万部駅の間で終日、運転を見合わせることを決めました。

この区間の運転再開の見通しは立っていません。

JR北海道は、17日と18日は
▽札幌駅と長万部駅の間で特急「北斗」を4往復運転し、
▽長万部駅と函館駅の間でこの特急に接続する形で代行バスを4往復運行するということです。

また、▽代行バスと接続はしませんが、札幌駅と洞爺駅の間で特急「北斗」を1往復運転することにしています。

ただ、特急「北斗」の運転本数は通常の11往復と比べると大幅に減少するため、JR北海道は旅行の見合わせやほかの交通機関の利用も検討してほしいと呼びかけています。

19日以降の特急列車と代行バスの運転計画は未定だとしています。

運輸安全委が鉄道事故調査官を現地に派遣 原因を調査
国土交通省によりますと、脱線したJR貨物の車両は機関車1両と貨車20両のあわせて21両編成で、非常ブレーキが動作したため運転士が停車させたところ、貨車5両が進行方向右側に脱線していたと会社から報告があったということです。

脱線した15両目
脱線していたのは、12両目の2軸、15両目の1軸、17両目の4軸すべて、19両目の2軸、20両目の1軸だということです。

この事故を受け、国の運輸安全委員会は、鉄道事故調査官2人を現地に派遣し、脱線の詳しい原因を調べる予定です。

脱線事故の影響でバス乗り場は
脱線事故の影響で、札幌から函館方面に向かう高速バスは16日はほぼ満席となっています。

函館行きのバス乗り場にいた宮城県から仕事で訪れたという60代の男性は「函館から新幹線で帰る予定だったが、特急が止まり帰れなくなった。飛行機か別のバスを探して帰りたい」と話していました。

また、60代の男性は「特急列車を予約していたが朝からニュースを見て混み合う可能性があると思い早めにバス乗り場に来た。事故だからしかたないが、寒いので待つのがつらく大変だ」と話していました。

北海道内での貨物列車の脱線事故は9件
運輸安全委員会のデータベースによりますと、北海道内での貨物列車の脱線事故はこれまでに2007年から2018年にかけて9件起きています。

▽2007年に根室線で1件
▽2012年に石勝線で1件、江差線で2件
▽2013年に函館線で2件
▽2014年に江差線で1件
▽2017年に室蘭線で1件
▽2018年に石勝線で1件

いずれも調査報告書が公表されています。

このうち、2013年9月に七飯町にある函館線の大沼駅構内で起きた事故では、18両編成の貨物列車のうち、6両目から9両目までの4両が脱線しました。

報告書では、現場のレールは整備の基準値を大幅に超えてゆがんでいて、列車の走行時にレールを押し広げる力が働き、レールの幅がさらに広がった結果、脱線したとしています。

この調査の過程では、JR北海道から運輸安全委員会に提出されたレールの検査データが改ざんされていたことも発覚しました。

また、2017年2月に洞爺湖町の室蘭線で起きた事故では、19両編成の貨物列車のうち、1両目の機関車の2軸が脱線しました。

報告書では、機関車で走行中にボルト2本が外れたのをきっかけに脱線したとしています。ボルトは決められた強さで締めらておらず、仮締めの状態で、その後の走行時の振動で緩んだ可能性があるとしています。

このほかの脱線事故については、雪や積み荷などが影響したと指摘しています。
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