山心 花心 湯心

山や山野草、名湯を求めて,九州を中心にうろついてます。

雨の「裏英彦山」を歩く!(素敵なサルメンエビネに出会えて!)

2017年05月08日 | 山登り



5月6日の土曜日に、初めての裏英彦山をガッツリと歩いてきた。


本当ならば、昨日までに記事をアップする予定だったが、
山登りの途中で、カメラが何故だか「RAW」撮影になっていて、
その変換処理に鋭意格闘をしていたものだから、今日になった次第。


当初は、5人の参加予定から、諸事情により3名で裏英彦山を歩くことになった。


残念ながら、天気予報はあまり芳しくはなかった。
まぁ、私的には昔の全天候型の時を思い出しながら、
「雨の山登り」も味わいがあって良い!と思うことにして出かけた。


少しだけ遅めに福岡を出たので、


9:25 豊前坊(高住神社)からスタート。



雨は降ってはいないが、曇天で登山者もぱらぱら程度だった。
今日はけっこう歩く予定だ。


薬師峠を通って、Yさん、Aさんと私の3人のパーティ。



ここから「裏英彦山」へと入る。



Aさんは何度か来られているが、Yさんと私ははじめてのコース。



なので、Aさんが先頭に立ち、落ち椿の山道を登っていく。



しばらく登ると、ミツバツツジが咲いていた。



「シャクナゲ」も咲いている。



だんだんと山深くなってくる。



時には、「ヒメレンゲ」、



「ヤマルリソウ」



などを愛でながら進んでいくと、
「ヤマシャクヤク」がかろうじて残っていた。


そうしていると、ぱらぱらと雨が落ち始めてきた。



それこそ先の見通しは効かない、「幽玄の世界」が目の前に広がってくる。



少し「しろしい(おっくうだな)」なぁ、とは思うけど、


上手く撮れないのは残念だけど、この景色を見れる幸せ。

というように山のすべてを味わっていると、
11:05「ケルンの谷」に着いた。


本降りにならないと良いな!なんて思っていると、



ここで本降りに!なので、カメラのこともあり雨具をここで着用。



ここから、「鹿の角」、「鬼の舌」経由で南岳を目指すのだが、



途中で、こんなYさんのパフォーマンスにもカメラを向けないとね!



雨に濡れた山道はけっこう危険!



Yさんも慎重に歩いてる!



雨が降ってはいても「花」にはすぐ目がいってしまう。



ただ、残念ながらこんな感じでしか撮れない!



この「鹿の角」に着く前に、今日の豪華ランチとなったのだが、
それこそ「立ち食い」だったので


豪華ランチは写真はないけど、Aさん持参のタケノコはとても美味しかった。


「鹿の角」から、南岳直前の「鬼の舌」を目指すが、
「シャクナゲ」や


これは「シキミ」かな?



今回の最大の難所、「鬼の舌」までやって来た。



雨に濡れた「鬼の舌」は、ちょっとだけ緊張するね!
Yさんは何の問題もなく登り上がってくる!


後は南岳への鎖場だけである。余裕で「花」を撮れるようになった。



それこそ雨に濡れた「スミレ」は、いっぱい咲いてはいたが……



14:25 南岳にとうちゃこ!
宮崎のグループの人から撮ってもらった。


この木の花の名前も後から調べることにして、



中岳の頂上では、「雨露のフウロケマン?」をパチリとしての小休止!




だいぶ時間が落ちてきたので、北西尾根経由で下山開始。



梯子の所も難なく通過して、



とてもきれいな「ワチガイソウ」に、カメラが濡れるのも忘れて



たとえ雨が降っていようが「撮りたいものは撮る!」(なんのこっちゃ!)



そうこうしていると、観察路まで下りてきた。



もう少しで「英彦山青年の家」の所だけど、
この苔むし加減がとてもいい!


その時、最後尾を歩いていたYさんの「あ!」という大きな声が聞こえた。

「どうしたん?」と声をかけるが、返事がない。

「おーい!」と、さらに声をかけると、弱々しい返事が!

最後の最後になって、「すってんころりん!」だって。


そうそう、ここにはぴったりの歌碑があるんだった。



山頭火の 「すべってころんで 山がひっそり」(昭和4年)。

まさに、こんな情景を歌ったんだかもね!


まぁ、心の傷になりはしないか心配をしたが、
こんな素敵な写真が撮れるんだから、


何の問題もないだろうね!


16:30 豊前坊まで帰ってきた。




そうだった!忘れるところでした、今回の目的はというと、
この花!


雨の中、なんで登ったかというと、



この素敵な「サルメンエビネ」を見るためだった!

今回の山行で、4株の「サルメンエビネ」に出会えた。
この株数が多いのかどうかはわからないが、
何はともあれ、ここの自生地でずっと咲き続けて欲しい!


2株目のは、近くに「森の番人」が!



倒木の下から力強く立ち上がっていた。



3株目は、一つの株から二本の花が伸びていた。



何とも魔か不思議な風貌のエビネなんだろう!



4株目は、今回見た中で一番の大株。



こんな花と出会えるのだから、雨だろうと何だろう登ってしまう!



まだ咲きはじめといった感じかな。



昨年、登山路脇に咲いていた二株は今回その姿を消していた。

もし人為的な消滅ならば本当に許し難いことだ!
本当にずっとずっとこの幽玄な景色を彩って欲しい!


改めて、そんなことを思いながら、7時間ほど歩いて
少しだけ疲れたけど、大満足のうちに英彦山を後にした。


2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今晩は (へこさん)
2017-05-10 19:31:39
難所で有名な「鹿の角から鬼の舌」を雨の中、登られたのですね!
我が家は、晴天でもひーちゃんの許可が出なくて、まだ未経験なのに…
びっくりポンです!

サルメンエビネ、まだ見たことがありません。
出会った時の山沢周平さんの喜んだお顔を思い浮かべて、好いな~と拝見していたら、最後の最後に去年見た二株を見れなかったとの話しが出てきて…残念でした。
人為的な消滅でないことと、今年の株がずっとずっとその場所で咲き続けて欲しいと願うだけです。
撮っていいのは写真だけ!ですよね~
返信する
雨の英彦山 (山沢周平)
2017-05-10 23:57:15
へこさん、ありがとうございます。

英彦山は、特に裏英彦山といわれるところは結構厳しいところがありますね。
中でも、「鬼の下」は濡れたときには避けたい所ですね!
ただ、ヤマシャクなどを見たいと思ったらこのコースになってしまいます。
だから、必死でよじ登りました。(笑)

貴重な山野草!おっしゃるように、「撮っていいのは写真だけ!」ですよね!
本当にみんながそう思ってくれればいいのに!
返信する

コメントを投稿