この著作は日本の近代概念の把握を試みたものとされており、以下の構成になっている。
序章 日本がモデルとしたヨーロッパ近代とは何であったか
第一章 なぜ日本に政党政治が成立したのか
第二章 なぜ日本に資本主義が形成されたのか
第三章 日本はなぜ、いかにして植民地帝国となったのか
第四章 日本の近代にとって天皇制とは何であったか
終章 近代の歩みから考える日本の将来
明治以降の日本の先進的知識人に影響力をおよぼしたウォルター・バジェット(1826〜1877)の近代概念の分析から入り、各テーマについて総論的に、思想史または思想から近代日本を概観されたものであり、事実列記による通史的著作を読んだ場合には曖昧、個別的で終わってしまうところが掘り下げられ、近代史と現代政治の骨組みを(僭越な言い方になってしまうが)解釈したものとなっている。
読みごたえがあり、読後には同時代から現代への関心が高まっている。
今夜、この地域では雪は降らないお約束だったのに☃️