7/5 (金) 曇り時々雷雨
天気予報は雨と雷雨であったため休養日とする。
予報と違って薄曇りなので、テントの中に濡れた服を干して散歩することにした。十勝連峰を見上げると山は雲の中であった。
白金野営場から少し下った温泉街で白髭の滝と青い川を大きな橋の上から臨んだ。この青い色は水酸化アルミニウムのコロイドとのこと。魚は住んでいないだろう。
レストランのあるホテルで温泉に入った後、鹿肉のステーキを食べた。もちろんサッポロクラシックの生も忘れず飲んだ。
時間はたっぷりあるので青い池に寄って道の駅まで行ってみよう。途中にあった白金滝不動尊に寄ってみた。ここは観光地の喧騒から離れた神秘的な場所だった。石像も不動の滝も厳かであった。
有名スポットである青い池、曇っているため少し暗めだった。青い池には大きな駐車場と売店が出来ていて大混雑であった。ソフトクリームに少し惹かれたが道の駅まで我慢しよう。ここは混みすぎだ。
道の駅へ向かって街道の1本横の歩いていたら所々にベンチが置かれていたが、誰も歩いていない。野営場からここまで5キロ以上、不動の滝で海外からのバックパッカーのカップルに会ったぐらいだ。
道の駅に着くといきなり雷鳴が轟き土砂降りになった。傘を差したが役に立たない、建物に逃げ込んでしばらく待ったいたら雨は雹に変わった。
身体が冷えてしまったので雹が止んですぐに駐車場横のコーヒーショップに入った。ケーキセットでもと思ったが、飲み物以外は売れ切れだった。
お店の人と話していたら野営場まで車で送ってくれると言ってくれた。北海道では今まで何度も優しい声をかけてもらった。普通店を閉めてまでも送ってくれるなんて言わないだろう。その心遣いだけで嬉しいと伝えてお断りした。
しかし、送ってもらったらよかったと思うことがそれからあるとは夢にも思っていなかった。
再び土砂降りとなり、下半身はずぶ濡れ、歩道は川と化し裸足にサンダルだったので冷たい水に身体は震えた。そして近くで鳴り止まない雷。山でもこんな恐怖は感じたことがない。
とにかく歩くのだ。白金温泉街に着く頃、やっと雨が上がった。ふやけた足には大きな水ぶくれができていた。明日の山は大丈夫だろうか。
とりあえず、林道食堂に入ってビールと味噌ラーメンとライスで栄養をつけた。少し身体が温まりホッとする。十勝連峰も美瑛岳を中心に頭を見せてくれた。
ゆったりとした気持ちで野営場に戻ると、テントが何か変だ。オーマイガ〜、と言うのはこう言う時に使うのだろう。テントが浸水していて防水袋に入っていなかったものが全てビショビショであった。マット、バックパック、タイツ、レインウェアの下。寝袋はしっとりと重い。暗くなる前に片付けよう。全ての荷物を外に出してテント内の水をかき出した。すでに芝生の水は引いていたが、只ならぬ雨だったので何時間か水たまりになっていたのだろう。そして知らない間に昨日と今日ブヨと小さな虫に刺されてしまい痒くてたまらない(泣)。
明日晴れることを祈って湿った寝袋に潜り込んだ。