風になれたら

SUZUKI Bandit1250Sに乗って風になり
中島みゆきや渡辺美里を聴いて風になり
山を歩いて風になる

大雪山・十勝岳連峰縦走 2020 4日目

2021-01-16 | 徒歩の旅

7/8 (水) 曇り時々雨

朝起きるとポツポツと小雨が降っていた。テントのフロアは結露で相変わらず水浸しだ。今回シュラフカバーを持ってきて本当によかった。おかげでシュラフを濡らさずに済んだ。

こんな天気の中、歩く気分になれなかったので休養日にすることにした。そしてひたすら寝た。本当にひたすら寝た。

午後、オプタシケ山の雪渓から下ってくる人の声がした。テントの隙間から覗くと二人連れの登山者だった。あちらからは見えないと思うけれどテントの中から「こんにちは、気を付けて」と挨拶した。二人もこんにちはと挨拶して双子池方面に去っていった。雨の中を熊笹を掻き分け、ぬかるんだ坂道を登ることになるだろう、辛いけれど二人なら気も紛れるかもしれない。

雨は一日中降ったり止んだりしていたが、夕方になって静かになったので外を覗いてみると雨は上がってオプタテシケ山が霧に包まれていた。

その15分後、霧が流れてオプタテシケ山が姿を現した。明日は荒天でなければ先に進もう。

明日に向けてご飯を食べよう。もそもそとテントを這い出て雪解け水にビールを突っ込んでから沢に水を汲みに行った。

ビールと柿の種、雨風を凌げるテント、静かに夜は更けていった。

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大雪山・十勝岳連峰縦走 2020 3日目

2021-01-11 | 徒歩の旅

7/7(火) 晴れのち曇りのち雨

今日の行動時間は10時間と長丁場になる。少し赤くなった空の下、トムラウシ直下の南沼を後にした。

南沼を後にして少し行くと左手にこれから歩く山々が見えてくる。左手少し奥の三角錐の山がオプタテシケ山でその麓が今日の宿泊予定地だ。

たまに見かけた白山千鳥(ハクサンチドリ)

白山一華(ハクサンイチゲ)咲く草原の向こうから4頭の鹿がこちらをじっと見つめていた。

三川台の分岐、ここから先はハイマツとクマザサの中を行く。

この藪を超えて行くものは好き者だけである。久しぶりの山行で足が痛いのだましだまし歩く。靴擦れもできたかもしれない。

途中大きな石が重なる場所に着いたら何やら臭い。なんと登山道の石の上に人糞と思われるものがあった。素晴らしい景色も台無しだ。脱糞するなら登山道は外して欲しい。ちなみに僕は携帯トイレでウンコは持ち帰る。人の多い登山道では今や常識だ。

この後もハイマツやクマザサと格闘しながら進んで行く。ツリガネ山の急登はズルズルで結構大変だった。双子池あたりの沼はぬかるんでいて濡れてしまい、歩くたびに靴からズブズブと音がした。

双子池キャンプ指定地に到着、一息つくかと思ったら雨が降ってきた。取り敢えずビールを雪解け水の流れに沈めて、テント一張り分の固い地面を見つけてテントを張った。雨はすぐに本降りとなった。

テントに潜り込んで靴下を脱いだらとんでもないことになっていた。右足の薬指と小指、左足の小指の爪が死んでいた。痛い。中まで濡れた靴で歩いていたため、両足のかかとの皮が長辺4、5cmの楕円形でずるりと剥けていた。痛い。とりあえず持っていたアルコールで消毒し、絆創膏を貼ってテーピングで補強した。皮が剥けた大きさは絆創膏2枚分ぐらいなので破傷風にならないか心配だが、今は身体を温めて横になろう。

雨は断続的に降って、テントの中は結露でビショビショになった。雨漏りもしていたかもしれない。スポンジとタオルでフロアにできた水たまりを拭いてもすぐに水たまりができてしまう。シュラフカバーを持ってきて本当によかった。でも、雨の時期はやっぱりダブルウォールのテントにしようと思うのであった。

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