風になれたら

SUZUKI Bandit1250Sに乗って風になり
中島みゆきや渡辺美里を聴いて風になり
山を歩いて風になる

北海道ツーリング 2020 5日目 網走から知床へ、そしてオショロコマ

2021-06-28 | 

9月21日 (月) 晴れのち曇り

今日は行き先がまだ決まっていないのである。なんてことだ。うーむ。とりあえず斜里にある天に続く道まで行くことにする。

海岸沿いの国道は交通量が多いので内陸部の道をできるだけ使って目的地を目指した。適当に走っていたら畑の向こうに斜里岳を見ることができた。いつか登ってみよう。

天に続く道は有名なスポットなので車やバイクで賑わっていた。

さてどちらに向かおう。やっぱりオショロコマを釣りたいなと思い知床半島に向かうことにする。オショロコマはイワナの仲間である。

久しぶりに走る知床の極上ワインディングロード、コーナーを抜けるたびにアクセルを大きく開けて楽しんだ。あっという間に知床峠に到着してしまった。知床峠からは羅臼岳がすぐそこに。この山もいつか登ってみよう。

峠を越えると見えてくる国後島、大きな島だ。山を降った羅臼の街で買い物を済ませてその先にある二ツ岩キャンプ場に向かった。目の前は海でその先に国後島と言う絶好のロケーションにあるキャンプ場だ。

道路を挟んだ山側にこのキャンプ場を管理する「熊が入った家」がある。「熊が入った家」は本当に熊が入った家で、気さくなオーナーが宿とライダーハウスを経営している。

テントを張り終えたが、夕飯までまだ時間がある。ということで偵察がてら近くの川に釣りに出かけた。魚影は濃く、型のよいオショロコマが10匹ぐらい釣れた。オショロコマの下腹部は金色で、オレンジ色の斑点、赤みを帯びた腹ビレと尻ビレの端が白でとても美しい。そして20cmほどの端整なヤマメが釣れて驚いた。おそらく以前放流されたものの生き残りと思われる。魚に負荷をかけないようルアーのフックはシングルバーブレスで、生態系に影響を及ぼさないよう釣った魚はリリースした。しかし釣りとは魚にとってはとんでもない所業である。

夕飯は餃子にビール、後は何を食べたか忘れてしまった。海を目の前にしてくつろぐ時間は好きだが、国後島を目の前にすると複雑な気持ちになってしまった。

夜になっても横の道路を車がビュンビュン走っているので時々目を覚ました。キャンプ場のロケーションは最高なのでそこが残念なところだ。ちなみにゴミは持ち帰りなのでバイク乗りは観念しよう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北海道ツーリング 2020 4日目 クッチャロ湖から網走湖へ

2021-06-25 | 

9月20日 (日) 晴れ

2泊したクッチャロ湖を後にしてオホーツク海沿いを南下する。海岸には鮭を狙う釣り人の竿が並んでいる。枝幸、雄武、興部(これらの街の名前をすらすら読めるのは北海道ライダーだからだと思う、ちなみに街の名はえさし、おむ、おこっぺ)を抜けてお昼少し前に湧別に着いた。お昼ごはんは洋食YOKOYAMAと決めていた。クリーム色の外壁の可愛い洋館風の建物で、店内はふんだんに木材が使われていて暖かさを感じる店だ。玄関を入ると右手に古いバイクが置かれ、落ち着いたジャズが流れているのもお気に入りポイントだ。もちろん料理は美味しい、キャンプ飯に明け暮れているからではなく本当に美味しい。何を食べようかと迷ったあげくエビとアサリのトマトソースパスタを食べた。魚介とトマトの旨味が身体に染み込んだ。

食後に頼んだコーヒーも美味しかった。なかなかお目にかからないクニャクニャしたカップに笑みがこぼれる。

このお店はご主人が一人で切り盛りされているので混雑時はゆっくりと待ちましょう。

お腹が満足したら出発だ。東に向かいサロマ湖を通過して能取湖に立ち寄った。この季節、能取湖の湖畔の一部が真っ赤なサンゴ草に覆われる。以前訪れたときに寄付金の箱が置いてあって寄付したことがあったけれど、駐車料や入場料を取っても良いのではないかといつも思う。

今日の宿泊予定地は網走湖畔のキャンプ場だ。最初に寄った女満別湖畔キャンプ場は連休中の日曜日で家族連れで賑わっていた。これは求めるものではない。と言うことでその奥の女満別湖畔公園野営場へ向かった。

そこは空いていて無料のようだ。しかし9月は水道は出るがトイレが閉まっていた。仕方あるまい、トイレは4km離れた道の駅になってしまったがバイクなら10分以内に行けるはずだ。

テントを張り終え、近くの温泉施設、山水美肌の湯で汗を流した。あれ、この日は何を食べたっけ、忘れてしまった。きっとセイコーマートのお惣菜に違いない。

夕方、湖の向こうに天使の階段が見えた。女満別で見る天使の階段、最高の状況である(女満別も天使の階段も中島みゆきの歌に出てくる言葉だから)。

湖岸に大量の流木が打ち上げられていたのでそれを使って焚き火をした。燃え上がる炎の向こうにあるのは湖の闇だけだ。秋の寒さと焚き火の暖かさを感じながら炎が消えるまで波の音を聞いた。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北海道ツーリング 2020 3日目 渓流釣りで泣いて宗谷岬へ

2021-06-23 | 

9月19日 (土) 晴れ時々雨

少し風があるけれど晴れて気持ちのよい朝を迎えた。テントを出れば遮るもののないクッチャロ湖が広がっている。ヤッホー!

午前中は近く(近くと言っても20km〜30kmぐらい離れている)の小渓に釣りに出かけた。その溪に向かう途中で行く先に虹が出ていた。

その渓を訪れるのは3、4回目だと思う。狙うのはヤマメだ。しかし渋い、遡上する鮭は結構いるが、肝心のヤマメの気配はない。入渓地点から上流に向かってしばらく歩いたが全く釣れず、下流に向かった。

下流には流木が積み上がっていた。少し前に大雨が降ったようだ。これではヤマメはいないだろう。

場所を変えようと少し離れた別の川に向かった。川を見てみようと路肩にバイクを止めたがブレーキをかけた後輪が滑ったので嫌な感じがした。

川を覗くと浅瀬をバシャバシャ泳ぐ鮭がいた。していたが、その嫌な感じはもっと悪いものになった。路肩を出ようとした時、少しぬかるんでいる斜面でタイヤがスリップして抜けられなくなってしまった。抜け出ようとアクセルを開けたら後輪が泳いでしまって転倒してしまい泣きそうだ。倒れたバイクをやっとのおもいで押し上げてタイヤの下に砂利を集めて突っ込んだ。白煙を上げるぐらいタイヤを回転させてどうにか抜け出すことができた。磨り減ったタイヤをそのままにしているのが悪いのだけれど、もう滑りそうな場所には入らないように気をつけようと思った。意気消沈してしまったので上流には向かわずキャンプ場に戻ることにした。

キャンプ場に戻って釣りの長靴を乾かしたりしてグダグダしていたが、天気もいいし時間があるので宗谷岬まで走ってこよう。そこには気持ちのよい道が続いているのだから。

好きな道をあげる際にここは外せない。何度訪れても感動する道、それがエサヌカ線だ。地平線に伸びるまっすぐな道、その先にあるのは青い空と雲だけだ。

宗谷岬に向かうオホーツク海沿いの国道は空いているけれどスピードを上げずにゆっくりと流す。ゆっくり走れば景色をゆっくり見ることができるのだ。

宗谷岬はもちろん空いていた、COVID-19のパンデミックの影響だと思うけれど食堂も軒並み閉店になっており、辛うじて開いていた店でお昼ご飯に海鮮丼を食べたが、良いところを見つけられずがっかりして店を出た。

気持ちを新たに白い道へ向かった。白い道は宗谷丘陵にある砕いた帆立貝の殻を敷いた道だ。走るとザキザキとタイヤが音を立てて気持ちいい。

キャンプ場に戻り、温泉に浸かり、サッポロクラシックビールを飲んで夕陽を見る。贅沢な時間を過ごせることに感謝した。

夕飯はセイコーマートで買ったお惣菜と、鶏のささみと再びスーパーで購入したタモギ茸を使った炊き込みご飯だ。これは炊く前の写真、炊き上がった後は暗くて写真をうまく撮れなかったので省略。

夜も晴れたので360度見渡せる星空を飽きるまで眺め続けた。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北海道ツーリング 2020 2日目 小樽上陸後クッチャロ湖へ

2021-06-20 | 

9/18(金) 雨

4時半、小樽港にフェリーが接岸した。全ての車がフェリーから降りた後にバイクと自転車が下船した。早朝到着の小樽での楽しみと言えば港から数分走ったところにある鱗友朝市での朝ごはんだ。朝市は日曜日休みなので日曜日に到着するフェリーはできるだけ避けたいところだ。以前市場の食堂が全て閉店してしまい寂しい思いをしていたが、今は復活してくれて本当にありがたい。

今回のお店はいち乃家、刺身定食をいただく。朝から新鮮な魚介を食べると北海道へ来たなぁと思うのだ。

雨なので小樽運河をバイクから降りて眺めることもなく小樽の街を後に北へ向かった。止む気配のない雨の中を日本海沿いに北へ向かった。もう本当にずっと雨なのだ。

ビショビショで小平の道の駅で休憩した。この道の駅の名は「おびら鰊番屋」で明治の終わりに建てられた大きな番屋がある。以前番屋を訪ねたときの日記はこちらへどうぞ。

休憩場所に顔出しパネルが置いてあった、顔出しパネルがあったら取り敢えず顔を入れて見るのが人情だろう。よく見ると小平町のPRキャラクターはメロン、牛、ホタテ、タコ、魚とてんこ盛りである。そして胴体はご飯である。

雨が小降りになる頃、初山別の道の駅「ロマン街道しょさんべつ」でお昼ご飯のために立ち寄った。体が冷えていたのでフグカツラーメンを注文したが、見た目も味もう〜む、であった。

手塩から内陸部へ入って今日の宿泊地であるクッチャロ湖へ向かった。サロベツ原生花園のバス停はいつも止まってしまう場所だ。

クッチャロ湖畔のキャンプ場に着いてテントを張り終え、浜頓別の街のスーパーへ夕食の材料を買いに行った。野菜売り場にタモギ茸があったので迷わず購入した、普段見ることのない美味しいキノコなのだ。

キャンプ場に帰って隣の宿泊施設、はまとんべつ温泉ウイングに向かった。とろりとしたお湯で身体を温めて缶ビールを買ってテントに戻った。ビールを飲みながら先ほど買ったタモギ茸と豚トロ、トマトを炒めた。

夕方に雨が上がり、空が少しだけピンク色になっていった。

ここのキャンプ場の一番の魅力はこの夕焼けだ。前半で紹介した以前番屋を訪ねたときの日記の後半に息を飲むような夕焼けの写真があるので、こちらへどうぞ。しつこくてすみません。

夕焼以外にも、隣が温泉、最近倍になったけれど料金は400円、トイレは水洗、ゴミ処理あり、広い芝生のフィールド、静かな湖畔、街は近いし、いいことずくめなのだ。難点があるとしたら風が強い日がある、夏は蚊が多い、ぐらいだと思う。

と言うことでこのキャンプ場は道北を訪れたら外せないキャンプ場なのだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北海道ツーリング 2020 1日目 3年ぶりのフェリー

2021-06-13 | 

9/17(木) 曇り一時晴れ

2020年、最初で最後のバイクツーリングに出かけた。行き先は北海道だ。ここのところアウトドアの遊びはもっぱら山歩きで、ツーリングから遠ざかっていて、北海道ツーリングも3年ぶりだった。

家から1時間ほど走ってSAで休憩した際、バイクから降りたら膝が痛くてこの先どうなるんだ、とビビってしまう。その痛みは新潟に着く頃には無くなっていたのでホッとした。

新潟港はよく晴れていて暑かった。乗船を待つライダーと荷物を満載したバイクが連なるのを眺めるといつも心がゾワゾワとする。

最近のフェリーはゴロ寝する相部屋と言うものがほとんどない。旅情はないけれどCOVID-19のパンデミック下においては幸いで、今回初めて簡易個室でない個室を予約した。シーズンオフだと二人部屋に一人分の料金で乗船できるのは嬉しい。

部屋のタイプはステートAの窓付き、トイレとシャワーが付いていて、篭るのに申し分ない。

少ない乗客を乗せたフェリーは新潟港から小樽へ向けて出発した。いつもであれば大浴場で汗を流してカフェスペースで生ビールだけれど、今回食事以外はずっと部屋で過ごした。

サッポロビールの最初の技師は長岡出身で、ドイツでビールの修行をしたとのこと、飲んだ缶ビールに書いてあった。ビールの後はワインに突入してほろ酔いとなった。

窓の外の暮れてゆく空に垂れた重い雲を眺めながら、中島みゆきのアルバム「いまのきもち」を聴いた。しばらくして海と雲の境目がわからなくなっていった。おやすみ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする