夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

塩梅

2015年06月25日 | 食・レシピ



「干す」という加工はもっぱら保存のために行われたのだろう。
畑の一角に設置されたイーゼル状の木枠にうず高く積まれた大根が干される光景は郷里の風物詩だった。

最初は「保存」のために行われた「干す」プロセスから、「梅酢」のような副産物が生まれる。
「切り干し大根」は生の大根とは異なる食感や味覚を味わえるし別物の食品といっても良い。

梅酒作りは一般的に行われているが、そんなに梅酒は飲めるものではないのである時から「梅干し」作りに挑戦した。
専門家による著書を求めて勉強したが、採集の仕方から洗いかた、下処理の細かい指導が書かれておりセオリ通りにやるのは大変で奥深い。

何より大気の汚染により水洗いでは落ちない汚れが梅の実に付着している。
「焼酎」で洗うとその汚れが明らかになる。
「焼酎」は、梅の実のクリーニングから、容器の殺菌、カビの予防など用途は広い。

「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」と言われるように、梅の木の剪定は重要だ。
梅に限らず「剪定」が果樹栽培の重要ポイントであることは間違いない。

肥料や消毒以前に剪定により「樹枝に陽を当てる」こと「成らせたいところに実をつける」ために重要だ。
害虫による斑点などを避けるためにはシンプルな枝ぶりに仕立てなければならない。


「梅干しは完熟した梅から作るべし」という農家の主張を聴いて真似してみた。
つまり成っている梅をとるのでなく、完熟して落ちた実で梅干しを作るのだという。

専門家は梅の樹の周囲にネットを巡らせて落ちた梅を収穫するらしい。
そして完熟した梅は確かに柔らかくて美しい。


「一夜干し」がやりたくて専用ネットを求めて試してみた。
そう、ハエをシャットアウトする箱状の網でできたヤツだ。

梅雨の今、日照時間は少ないが、下ごしらえしたスルメイカが太陽の恵みによって変化していくのがわかる。
たった一昼夜でスーパーで売っているような「一夜干し」ができる。

手間や面倒を惜しまなければ市販の一夜干しの半額程度で作ることができる。
ただし庭先にあの「釣り師のお供」みたいな網カゴがぶら下がることのお許しを上司から得ておいたほうが良い。

いづれの食品加工も塩を使うが、この加減が難しい。
少ないとカビが生えるなど失敗するし、多すぎるとしょっぱくて結局口にしなくなる。

「塩梅」とはよく言ったものだ。










梅干しの作り方 【JA紀州】

お魚の保存法 ~干物を作る~

「パワーイソメ」~あえて沖目!高確率でキャッチできるカサゴ釣り~

蕗味噌

2015年05月12日 | 食・レシピ




「エゴマ」が話題になっている。
「エゴマ油」が体に良いということで紹介されて以来、スーパーの棚から消えているようだ。

たまたま苗が入手できたので説明書きを読めば、東南アジア原産のシソのような植物で150センチメートルにもなる一年生の草本だという。
葉も利用できるそうだが、晩秋に採れる実から油を採取する。

こうした健康野菜は、概して美味しくないものだ。

意外と不味くはなかったのが「キク芋」
根につく「ちょろぎ」のような芋を天婦羅にしたりするのだが、あっさりしていてクセがない。

夏には黄色い花が咲き、これも1メートルを超す雑草のようなもので、生命力は旺盛だ。
一度庭にでも蒔けば毎年出てくる。
まあ雑草を放置しておくことを考えれば薬草だと思えば我慢ができる。

「エゴマ」は「蕗(ふき)」と同様、少々の日陰でも育つらしい。
ソーラー発電所の敷地に「蕗」を栽培して収穫による収益を期待する話を聞いて感心した。
ならば「エゴマ」こそ有効利用できるのではないだろうか。

「蕗」は郷里の庭から関東に移植した。
愚弟の撒いた除草剤のおかげでほとんどの食用果菜類は全滅したが、何とか生き延びさせようと移植したのが生きている。

蕗を移植した頃、拓郎氏の「フキの唄」を聴いて彼も蕗を召し上がっていることを認識した。
しかも「葉」まで頂いているらしい。

そのうちに「フキノトウ」が出てきて「蕗味噌」のレシピを知った。
雪の間から顔をだす「フキノトウ」の苦味と香り、みりんと砂糖で甘く味付けした味噌と油のマジックは「ご飯の友」の最強レシピだ。

こんな珍味を知らないで生きてきて、今頃せっせと作っては食べている我が身の愚かさよ。
知らないということは恥ずかしくもあり、機会損失の極致だ。

蕗を採取して板ずりしてアク抜きをする。
葉を刻んで「蕗味噌」を作り親しい方にお届けする。

こんな馬鹿なことを繰り返すのが「フキ」なのです、、、私は。 
嗚呼、フキの唄よ。


Yume plays Uke " Fuki no Uta "

魚肉ソーセージ

2014年11月27日 | 食・レシピ


バナナ一本が一時の空腹を紛らわせてくれるように、魚肉ソーセージも重宝する。
料理の素材としてはもちろんの事、ちょっとしたお酒のおつまみになる。

その昔、赤いビニールに包まれた魚肉ソ-セージが素手では開けにくく、アルミで止められた端っこを自らの歯でかじった経験があるだろう。
そんなに苦労して開けてヤレヤレ、今度はあの赤いフィルムに本体ソーセージが「フルベタにくっついている」ではないか。

「嗚呼、もったいない」感が漂う。

ある程度年配の方なら、
このような安堵感と表裏一体のストレスと悲哀を感じながら「魚肉ソーセージ」を召し上がった経験がおありではないか。

ところが近年、なんと、あの赤いフィルムにくっつかない「魚肉ソーセージ」が流通している。

そう、「つるりと」剥けるのだ。

そう、京都出身のあのユニークなバンド「つるり」を思い出す。

そんなことで感心していたら、今度はなんと「どこからでもきれいに剥けます」ソーセージが出ていた。

説明書きのある包装紙を開けると、物議をかもしたあの本体ソーセージ様が出てくる。

大手M社のそれは、もはや赤色エレジーではなくて「透明」のポリエステル風素材で包まれている。

そして過去、ここからは開封不可能であるとされていたあの横長に続く「織りしろ」のような部分にプリント文字がある。
「らくらくOPEN」という意味不明の説明書きは、この「どこからでも開封できますよ」という勝利宣言だった。

このM社の「くるんパック」なる製品、時代を反映している。

「どこからでもきれいに剥ける」要素と
「さらにCaカルシウムアップ、牛乳の4倍」という宣伝

「そのままでもお料理にも」使える手軽さと
「フィッシュソーセージ」の健康的なイメージ

と畳みかけてくる。

「技術開発」とは、ある日唐突に出来上がったようでもあり、何十年もの歳月を経てようやく実現できたのかという印象もある。

「してやったり」という技術者の顔が見えてくるような開発が日本の生きる道か。











自然薯

2014年11月02日 | 食・レシピ



自然薯は「トロロ好き」にとって究極の食材ではないか。
これ見よがしに並ぶ土産品を見つけると、つい買い求めたくなってしまうが、高い。

スーパーに並ぶ自然薯のほとんどは栽培したものだろうから、素人にも作れるはずだ。
じゃあ、作ってみようか。

初夏ホームセンターに並ぶ袋入りの苗ものは
「ミョウガ」「生姜」「ウド」「山芋」「アスパラガス」「タラの芽」などなど。

「タラの芽」は「トゲなしタラの芽」苗を入手して植えたら地下茎で増えていくことがわかった。
何もしなくともあちこちに顔を出してくれるのだが、期待する太さを実現するには年月がかかる。
そして案外繊細で枯れてしまう。

「生姜」や「ウド」も難しくてスーパーで買ってきたほうが手っ取り早い。
「ふき」も繊細だ。
「アスパラガス」は植えてしまえば毎年新芽が出てくれるが、年一回の収穫のためにどれだけの畑地を用意できるかが課題。

そして山芋と自然薯の袋入りが店先に並んでいた。
迷わず自然薯の方を買って植えてみる。
忘れた頃にツルが伸びてくるのだが、それが自然薯なのか山芋なのかがわからない。

11月に近づいた頃「私はここよ!」とばかり見事な山吹色に変わったハート型の葉が空に伸びている。
どうやら靴紐の先ほどの太さに成長したツルの下になんとかいただけそうな大きさの自然薯ができるようだ。

日本原産の自然薯、栄養価も高いらしいが、ひげ根を焼いて皮ごとすりおろしていただく風味が素晴らしい。
ツルにつく「ムカゴ」も珍味だ。
以前栗ご飯に入っていて感激したが、「ムカゴご飯」なんていうレシピもあるらしい。

山中で「自然薯」を見つける自信はないが、ある程度ツルが強靭で太く葉が流線型のハート形、「ムカゴ」が大きいのが特徴だろうか。

買ってくる方が手っ取り早い。
しかし面倒なプロセスがあるからこそ美味しくいただけるのも事実だ。






パパイヤ

2014年10月23日 | 食・レシピ


パパイヤは沖縄では料理に使うようだ。
スライスした青いパパイヤの漬物が美味しかった。

ハワイの朝食で定番のように並ぶ熟したパパイヤにレモンをかけていただくのもいい。
半分に切ったパパイヤの中の黒い種子をかき出して鉢に植えておくと芽が出てくる。
初夏以降ならすくすくと育ってやがて可愛い葉をつけてちょっとしたトロピカル・グリーンになる。

冬はさすがに室内に取り込んで越冬させる。
こうして育てたパパイヤが1メートルを超す高さの鉢植えになった。
夏は大丈夫と地に直植えしたら一段と大きくなった。

10月になって葉の付け根から白い花が咲いた。
花を観察していたら、なんと実をつけたではないか。

さてそれから鉢に戻して室内に取り込むべきか、保温して外に置くべきかと悩ましい毎日。

茨城の農家の方がパパイヤの露地栽培に成功しているという。
関東で露地栽培できると聞いてまた悩ましい日々が続く。

山形の奥田政行さんのレシピ、パパイヤとアスパラガスの生食を試したくなってきた。

地球温暖化はマイナス面ばかりではないと勝手な論理を展開したり。






NozsjJkhAOz1FQjkyTTlHSzPP98V4+QkiJXJlMzAyZjQ1MmAwCb1QhI]