夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

セッション・ミュージシャン

2016年01月29日 | 音楽


マイクを前にしたメイン・ボーカリストよりもバックミュージシャンの方に眼がいってしまう
ライブ映像はボーカリストのアップ画像を延々と撮り続けるのだが、いやギターやベースの手元のほうが気になる

そんな見方はいけないのとわかっていても、楽器や機材、できればイクイップメントのツマミまで写して欲しいと思うのだ
同じ楽器や機材を使ったとしても、その調整は千差万別で人の顔のように異なる

音を瞬間聴いただけで彼らミュージシャンたちの音楽世界がわかろうというもの
聴きたいと思うか、その場を離れてしまうかは瞬時の判断だ

それはフードを見て、美味しそうと思うのか否かにも通じるかもしれない
食べてみて初めて美味しいと認識する場合もあろうが、大方は第一印象ではないだろうか

セッション・ミュージシャンを見て、期待通りの演奏を聴いて安心する
常連組のセッション・ミュージシャンは、やはり期待を裏切らない

アメリカというところはとんでもない贅沢セッションが行われるようで驚く
ベースにレイ・ブラウンを使うとか、ドラムスにジム・ケルトナーを起用するなど、ため息が出てしまう

先ごろヒットしたTVドラマで出演俳優たちが話題になった
脇役としか認識していなかった俳優がドラマで脚光を浴びる

もちろんご本人の力量があってのことだが、そこにスポットをあてる監督の多才さを見てしまう
「脇役のかっこよさ」はセッション・ミュージシャンの素晴らしいプレーに相通じると思うのだ



My Brave Face - Paul McCartney/Elvis Costello - 1989 [HQ]

Voormann & Friends - A Sideman's Journey

Billy Preston - My Sweet Lord (Concert For George, 2002)

Maria Muldaur 1973

カウアイ・アロハ

2016年01月26日 | 音楽


天災は忘れた頃にやってくる
東北大震災はついこの間のことなのに、風化したかのように原発再稼働が報じられる

南海の楽園を襲う台風や津波など、予測できるとはいえ、突然襲われる自然の脅威に人間は弱い存在だ
海辺に作るべきは原発施設ではなく、神を迎える祭壇であり水没してなお海の平穏を守ってほしい

「Kauai Aloha 1993」ビデオ映像にグラハム・ナッシュ他多くのミュージシャンの名がある
どうやら1992年にカウアイ島を襲ったハリケーン「Iniki」による被災関連イベントのようだ

「C,S,N&Y」で知られるグラハム・ナッシュはカウアイ島に家を所有しているらしい
ノヘラニ・サイプリアーノやウィリー・K、ボニー・レイットなどが出てくるのもインパクトがある

楽曲そのものが素晴らしく、天災を忘れないためのメモリアルとして「音楽」が優れていることを示している
悲惨な被害現場や物理的な傷跡でなく、音楽というモニュメントはいつまでも心に残る

音楽の力を過信することなく、自然と寄り添うように親しむ
「自然体」とは最もパワーを発揮するやり方かもしれない








Video "Kauai Aloha" 1993 - Aftermath of Hurricane "Iniki"

Iniki Jurassic

Graham Nash on Kaua'i!!

Bonnie Raitt's performance at the 2014 Goldman Prize ceremony

海の声

2016年01月25日 | 音楽


三線の音色は耳に残る
サステインの短い単音弾きが、メロディと並行して安堵感を呼ぶ

同じく中国大陸からやってきた三味線とくらぶれば一回り小さくて可愛い
奏法はそんなに簡単ではないけれど、ウクレレの魅力に通じるところがあるかもしれない

千年以上も昔、小さな船に乗って経典を求めて海を渡る僧たち
無事大陸に辿り着く者もいれば、難破したり九州辺りで留まったりと

そんな日常が歴史になり、伝説になる
浦島太郎はそうした海から生まれたヒーローだったのか

「乙ちゃーん!」と叫んではばからない
現代のヒーローはスマートフォンのCMソングを歌う

太古のロマンがお茶の間にて展開され
心地よさに駆られてまた新しいスマートフォンを求めに行く

三線は海が似合う


「海の声」 フルver. / 浦島太郎(桐谷健太) 【公式】

BEGIN/三線の花

BEGIN / 海の声 MV short.ver(au三太郎CMソング)

ナッシュビルにて

2016年01月23日 | 音楽


「チッキン・スキン」とは良くぞ申したものよ
計算したのでない音楽が始まる、音圧とリズムに無条件に足が上がり、立ち上がり会場全体が一体化する

ライ・クーダーのソロもいいが、バンドにいる時の仕掛け人的立ち位置がいい
けしかけるようなリフは、否が応でもバックビートを刻みたくなるし、ベースは存在していないかのように低音の中に埋もれる

今はもう大昔となった「Chicken Skin Music」を聴いた時の興奮が蘇る
すっかりお年を召したフラコ・ヒメネスは顔に面影が見当たらないようだが、アコーディオンの音は何も変わっていない

出てくるミュージシャンの興奮も伝わる
音でボーカルを持ち上げる素晴らしいセッションに「ありがとう」と会釈する男性、あまり意味がわかっていないと思しきお嬢さんにもそれなりに

全体のサウンド作りがライのファンにはたまらない
近年こういう落ち着いた演奏が聴けないのは悲しい

音の世界を作り上げる、その世界に入り込む
そこにいる誰もが幸せを共有する

そんな簡単なことが実は一番難しい
だから感動する

Ry Cooder at Nashville

アイランド・スタイル

2016年01月18日 | 音楽


楽曲は、歌う人によってかくも変わるものかと思う
エキゾチシズムを強く感じさせる個性的な人もいればさらりとかわす人もいる

フラガールとのライブ「Hi'ilawe」が爽やかなのは、現代のハワイを象徴しているからか
押し付けがましくなく美しい、「Hawaii Five O」に採用されるのも納得する

ジャック・ジョンソンとのフレンドシップも理解出来る
サーフィンを通じて大自然と共生する人間の限界を知っている者の持つ優しさ

人は騒々しくて使い捨てのような音楽も、大げさな芸術作品も求めていない
カーラジオから流れる軽快な音楽、ステップを踏みたくなるような音楽がいい

風のようなボーカルから郷愁とトロピカルを感じさせる
東海岸にいた頃ホームシックにかられて作ったという作品のテーマがわかるよう

なかなか辿り着けそうにない永遠のテーマ



John Cruz - Island Style (promotional video)


John Cruz - Hi'ilawe live with Wainani Kealoha

Jack Johnson w John Cruz Paula Fuga In The Morning Live YouTube

John Cruz - Hurricane (HiSessions.com Acoustic Live!)