ドラムセットは運搬して、セッティングするまでが大変なうえ、演奏する前にチューニングと調整が必要だ。
演奏が終わったらケースに片付けて、また運搬して自宅なり倉庫なりへ、しまうまでの手間暇がかかる。
ドラムセットが用意されているライブスポットが重宝されるのはこうした運搬やセッティング、収納といった手間と時間が省けるからだ。
ましてやセットをレンタルしてお店に運び込むとなるとレンタル料が馬鹿にならない。
おまけにお店によってはドラムセットをセッティングできるようなスペースが確保できない。
ドラムをやらない自分も学生時代から打楽器の点数の多さ、重さ、など苦労を分かち合ってきた。
そこで昔からカクテルドラムという楽器があり、楽器店にたまに展示されたりする。
ラテンに原点があったのか、立って演奏することを想定して設計されたコンパクトに一体化されたドラムスだ。
一般的には寸胴(ズンドウ)形状の太鼓を縦に配置して、傍に小さなスネア、タムとシンバルを配する。
ちょうど人一人分くらいのスペースで、あたかもドラムセットが成立したかの錯覚を起こしたいわけだ。
発想の起点が異なるのかもしれないが、ドラムセットをコンパクトにしたい要求はいつの時代にもある。
なるたけ小さなセットにして運搬の手間を省こう、セッティングを楽にしたいということだ。
しかしドラマーの立場からすれば、口径が小さくなることは音量と豊かな響きを犠牲にすることになる。
これはベースやベースアンプの「大は小を兼ねる」式の発想に近い。
ベースアンプもエンクロージャーやヘッドを小さくして、なお豊かな低音をキープしようとする製品開発が続けられている。
が、どうしてもでかくて重い冷蔵庫のようなアンプが定番であること、そして真空管式のアンプがベストである金科玉条を超えた小型アンプは見かけない。
バスドラとスネア、タム、シンバルとハイハット、これくらいが最低限必要で、できれば一体として格納したい。
しかし見た目の美しさは、バスドラが正面を向いてその上にフロアタム類が並びシンバルが上部を飾るのがベストだ。
結局こうした「要求と制約とのせめぎ合い」は、何処の世界でも行われる解決できない永遠のテーマなのだろう。
そこで男はまた考える、いかにして夢の作品を開発するか、、、
それをライフワークとすることのできた人は、幸いなるかな
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"これはベースやベースアンプの「大は小を兼ねる」式の発想に近い。"
ここだけ違いますね。打楽器においては小は大を兼ねる です。
基本的に音量はそこまで変わりません。基本うるさいです。変わるのは音色です。
生音での音量勝負は負けるでしょうがライブハウスではマイクが使われるのでダイナミックで調整すれば問題無し。そもそも日本国内でマイク無しになるような環境だと22インチは殆どの場合うるさすぎます。
ドラムはバスドラ22からなるのが基準サイズとなっていますが、日本在住環境は特に音にうるさいのでこれあっていません。