手のひらに乗りそうなレコードプレーヤーを見かけた
先年日本のトイメーカーが開発した専用のミニレコードをかけるアナログ・トイだ
子供の頃45回転のシングルレコードを買う楽しみは、いつしかLPレコードを求めてそのバンドやアルバム構成を楽しむようになる
やがてLPはCDに取って代わり、動画を楽しめるレーザーディスクからDVDへと進化してゆく
レコード針が盤の溝を引っ掻いて音を出す仕組みは見ていてわかりやすい
安価なCD再生装置ならアナログレコードの方がずっと音がいいと思えるほどダイナミックレンジが広い
しかし当時LPレコードは高価だった
しかも世界中のポップスが花盛りだった頃、相変わらずハワイものはパーリーシェルズとかカイマナヒラの演奏ものばかり
そうした閉塞感に辟易としていた頃、ライ・クーダーがギャビィと出会う
今までのハワイ音楽とは違うトラディショナル&コンテンポラリーミュージックの登場だ
一見、いや一聴、島のフォークミュージックに聴こえる
が、そこに魂の叫びや斬新なアレンジメントを見出して、一体これは何だと驚いた
ハワイアン・カルチャー・ルネッサンスはこんな風にして FMラジオ放送を介して聴こえてきた
それから渋谷のレコードショップにハワイ発LPレコードを求めに出かけることになる
ギャビィ・パヒヌイ・ハワイアンバンド、サンディ・マノア、フイ・オハナ、など新しいサウンドが一気に花開く
そうした頃、ひと際格調高いアルバムを次々と発表していたのが、パラニ・ヴォーンだ
あの頃アートも音楽もハワイ王国の主権運動の延長にあったような気がする
形は異なれど出てくる音楽がメッセージであったような時代だった
オートハープを抱えて歌うパラニ・ヴォーンが今年逝った
若きフラ・ダンサーやミュージシャンを引き連れて公演した日比谷公会堂が懐かしい
彼の歌う「ホノルル」が素敵だ
恋に落ちてしまった彼の地に帰ってくる、、スーベニール・ソングもまたいい
ステージは見たけれど話もしなかったミュージシャンが逝くのは寂しい
合掌
Kaulana Na Pua
Remembering Palani Vaughn Playing "The Kennedy Center"
Ka`a Ahi Kahului - Palani Vaughan