難解だとジャズを敬遠してきたツケが今になって回ってきたようだ。
400年の歴史のなかで使われてきたであろうコントラバスのジャズシーンでの表現力に感動する。
久しぶりに出かけたオーケストラのコンサート。
管楽器や打楽器、ピアノ、バイオリンやチェロなど、メロディに近いパートは、もちろんよく聴こえるのだが、私にとってインパクトのある音はコントラバスの低音だ。
ピアノの音量が小さいのに困ったベートーベンは大きい音で弾けるピアニストを探したそうな。
その後ピアノ内部の金属パーツ採用によって解消され、現代ではPAによってベストなバランスでの音場空間を作ることが可能になった。
低音を求めるニーズはコントラバスの創作にたどり着き、5メートルの大きさのコントラバスを作った歴史があるという。
大きいから立奏になる、勢いハイポジションでの演奏が厄介になる。
バイオリンやコントラバスなどフレットレスの楽器は、スピーディに正確な音程を出すことが必須条件だ。
その正確な音程を指で探し当て表現するところにこの楽器の面白さがある。
バイオリンがしばしば人間の声に近いといわれるが、なかなかどうしてベースの響きも人間生活のどこかに通ずる何かがあるかもしれない。
空気を振動させて伝わってくるアコースティックな響きというものは、ご飯やみそ汁の上に舞い上がる湯気のような親しみとありがたみを与えてくれる。
そしてドラムスとのリズムの共有とバトル、ピアノトリオであるならばメロディパートとのグルーヴが身上だ。
とどのつまり行くつくところは、音楽はリズム。
「Monty Alexander Trio」の 「Live at Jazz In Marciac 2011」48分頃のアンコール曲をご覧あれ。
ジャズがレゲエを凌駕して感動を呼ぶ、音楽に国境も貴賎もないことを体感させてくれる。
Ray Brown & John Clayton - Five O'Clock Whistle
oscar peterson - ray brown - niels henning orsted pedersen
Superbass - Blue Monk
"Mojo" Monty Alexander, John Clayton and Jeff Hamilton
Jeff Hamilton - Drum Clinic Brushes Lateral Motion
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