夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

弾き語りの妙

2015年01月22日 | 音楽


男は本音を隠したがり、わざわざ王道を外れて苦労を重ねる。
女性は正論を受け入れ、そのまま突き進んで怯まない、そして可愛がられる。

レス・ポール・トリオのウッドベースを弾いている女性を確認したら「Nicki Parrott」だった。
確かオーストラリアの新人発掘番組のロックンロールデュオでウッドベースを弾いていた彼女だ。

若くしてウッドベースにはまった彼女はニュージーランドに渡って勉強して、なおレイ・ブラウンやジョン・クレイトンに師事したという。
道理でベースのピッキングが素晴らしく弾きながら歌を歌う、レス・ポール・トリオにいて違和感がない。

「Jazz」の作法を学ぶのは容易ではない。
クラシック音楽のセオリを学ぶプロセスと同じく単調で複雑な世界を垣間見てなお攻撃的なリズム・トレーニングを重ねる。

音楽を突き詰めて行けば、結局ジャンルは関係ないところまで行き着くのだろう。


ベースを弾きながらボーカルを試みるのは少々難しい。
ビートルズのポール・マッカートニーが「All My Loving」を弾きながら歌ったのを見て、当時感動したファンは多かったろう。

ほとんど「4Beat」に近いベース・ラインを弾きながら、全く異なるメロディを口ずさむのは、頭が混乱する。
頭の中をベースを弾く部分と歌を歌う部分とに二つに切り分けて、なお両手と口の動きを全く別にすれば良い、、、のが理屈だが。

たったそれだけのことなのに、メロディとベース・ラインをごっちゃになってしまうのが初心の常。
目をつむっていてもベースが弾けるくらい訓練を重ねれば、客席の女性に眼が行くように余裕が出てくる。
そこではじめて両方の作業に神経が行き届くようになるわけだ。

しかし「Jazz」の作法を身につけただけでは、お仲間に入れてもらえない現実もあるのがこの世界。

次に待ち構えているのは音楽を共有するという高度な話になってくる。
そこそこ上手く弾ければそれで良いというマニアもいる反面、瞬時に音楽のポイントを察知して自身を表現できるようになればしめたもの。

経験してきた音楽ジャンルが異なる者同士とセッションするとき、「相互乗り入れできるか否か」は重要なポイントだ。
うわべだけ理解したつもりの方とのセッションはスリリングさに欠けてしまい、次回がなくなってしまう。

社交辞令を真に受け、その気になってそのバンドで歌ってしまう人もいる。
耳の良い人たちは瞬時に状況判断しているのだが、ご本人はまるで気づかない。
世の中とはそうしたことが平気で行われて許されることが案外多い。

昨今の雪山事故やテロ報道を見ていると「(危険区域へ好んで出かけた)人への人道上の配慮」も大事だが、国民マジョリティが税負担している「国として筋を通すこと」のほうが重要だと思う。


我が国の「真の戦争放棄」とは、見せかけのヒューマニズムではなく犠牲を払ってでも国の規範を守ってゆく断固たる信念の実現ではないか。


Nicki Parrott & Les Paul Trio - You'd Be So Nice To Come Home To - 7.16.12

Les Paul's Trio featuring Nicki Parrott - Autumn Leaves - IridiumLive! 9.17.2012

BoDeans' Sam Llanas with Les Paul's Trio - Tennessee Waltz / Blue Moon - IridiumLive! 9.17.2012


Beyond The Sea/La Mer


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