中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

櫻工房の春と「ウイルスVS人類~未知なる敵と闘うために~」—コロナの時代を生きるために

2020年04月01日 | コロナの時代を生きる

この日曜日は花と雪のコラボレーションを楽しませてもらいました。


庭の桜は5分咲きぐらいになっていましたが、花は雪の重みによく耐えていました。雪持ち桜です。

午前中から牡丹雪が降りだし、午後2時ごろには上がりましたが、これは花見と雪見が同時にできる!と夕方少し早目から酒の肴をいそいそ作り、(^^♪部屋の灯りは消し、雪明り、花明りで、ひと時コロナ禍を忘れて風情を楽しみました。


木瓜はこちらを見ている。。。


庭の木瓜やブルーベリーも花をつけています。ブルーベリーの花の蜜は本当においしいので、ヒヨドリがムシャムシャ食べる気持ちもわかります。でも今年は桜と同時に花を付けたことで、まだ食べられていません。(^^)/


ヒヨは桜が二分咲きの内からきて、蜜を吸うのに余念がないようです。部屋の中から撮ったのでわかりづらいですが、ヒヨ止まってます。。。


数日前には若芽を膨らませている柿の枝で染色をしていました。


糸や帯揚げを染めていました。
上の写真は真綿紬糸に鉄媒染をしているところ。


染めは煮染め後、火は消してからも、すぐに取り出しません。
留め釜といって、染液中の色素を吸収させています。温度が下がる時によく吸収します。糸染めの大事な工程です。


淡いピンクベージュと透明感のあるグレーを染めました。この時期は澄んだ色が染まるように思います。
淡々と日々仕事をするしかできませんが、作品をまたご覧頂ける日がくると思います。

さて、19日のNHKBS1スペシャル 「ウイルスVS人類~未知なる敵と闘うために~」をご覧になった方もあるかもしれませんが、本日(4月1日午後9時から)再放送があるようです。私はNHKオンデマンドで購入して見ました。購入期限は2021年3月16日までです。

「我々に何ができるのか?3人の専門家が徹底的に語り合う」ということで、とても分かりやすく、こういう話を聴きたかった、、という内容でした。
総合TVでも夜中でない時間で放送してもらいたいです。特に、五箇公一さん(国立環境研究所)のお話は本当に同感です。

今回の新型コロナウイルスも森林破壊、自然破壊による地球温暖化、グローバル化の加速と関わりがあるようです。自分たちの過剰にしてきたことのツケが回ってくる。

国は「ウイルスに打ち勝つ!」とか、わけのわからない精神論を唱えている場合ではなく、自然との共生の道を世界中で今、探っていかなければもう地球は、人類は終わってしまう。

ただ、日本でも広がってしまった新型ウイルスに、今は感染しないよう、新薬の開発まで、爆発的感染にならないようにみんなで様々な感染予防対策、協力をする。
国民の健康と安全を真に思うなら、戦闘機より、感染症対策に、経済的救済補償に当ててもらいたい。

芸術、文化(着物も含め)などは真っ先に“不要不急”にされてしまいますが、アートも自然も一つのもので、人に必要不可欠のものです。私たちのやるべきことは、今の暮らし方を少し変えて、健康に安心して暮らせる地球になるよう、この機会によく考えなければならないことだと思います。

着物を織ることも着ることも自然と共になければ成り立たない。
紬塾の受講資格のところに「自然を大切にする方」を入れています。
自然の摂理に従い、地球温暖化を食い止められなければ着物を愉しむことも、作ることもできなくなります。環境問題も含めそういうことにも関心を寄せてほしいと思います。
人の許容量を超えたことは、何事に付け弊害が必ず起こる。

工房の桜も曇り空の中ですが、満開に近づいてきました。美しい桜に勇気づけられます。

さて、20年度の「紬きもの塾」のお申込みありがとうございました。
開催の延期の可能性も出てきましたが、またメールでご連絡します。
感染予防に努めながら、慎ましくも、一日一日を大切に過ごしていきましょう。
みなさんと一緒に学びあえる日を楽しみに今は仕事に集中しながら待ちます。











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