さて、何から書きましょうか。。。
見たのが2021/06/14。
多分このシリーズは、全体を通して酷評が出てこない、シナリオ、役者の演技など、どこを取っても関係者の熱が伝わってくる映画だと思いました。
原作を知っていて「原作と違う!」と語ることが野暮だと思うぐらい、「静」と「動」、「ストーリー」と「アクション」が、大変バランスが良い。
そんな印象の映画です。
映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』公式サイト
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映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』公式サイト
「The begining」に関しては、これまでのシリーズとは違い「血しぶき」が満載です。
全体的に自然光で撮られ、最後は雪が舞う「白」の中での「血しぶき」です。
これまでのシリーズとの差が明確になり、立場の差や時代背景を明確にされ、物語の根底が「スっ」と入ってきます。
この印象効果と言うか、見ている人を「グッ」とくる演出で、すごい考えられていると感じました。
本シリーズと言えばアクションと言いつつ、「The begining」はアクション少なめ。
アクションが無くなったら駄作という作品は色々あるものの「The begining」は、演技を重くすることで雰囲気を変えた物語になっていて、ひきつけられる内容ですね。
ふと思ったのですが、時代劇に関わった俳優さんは沢山いらっしゃると思います。
「何でこの作品に関われなかったのか!」
と残念がってしまうのではないでしょうか。
それぐらい、時代劇としても重厚感があり、キャラクターの心情表現も「グッ」とくる演技。
やり切った!と言う感じではないでしょうか。
時代劇も捨てたもんじゃないですよ!!!
ただね・・・この手の「いかんともしがたい」事実があります。
それは、別アプローチで作られた映像作品・・・つまりアニメーションと、どうしても比べられてしまう点。
当然ですね。
そしてOVA「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 追憶編」は、大変評価が高い作品。
私は、原作は読んでいないものの「追憶編」は見ています。
「追憶編」が良い分・・・越えられない壁でもあります。
映画評論している人は、「追憶編」を見ていないで絶賛している人が多いのですが、「追憶編」も見てほしいですね。
申し訳ないですが、OVAは超えられていません。
ただ、かなりOVAを意識されていて「追い越せ!」が感じられました。
それゆえに、剣心が比古清十郎と初めて会うところも触れてほしかったし、何とも言えない目の力が弱い巴の演技にもこだわってほしかった。
それから、ほほの傷に込められた怨念というか思いもね。
最後に、私が「おっ」と思ったところ。
それは斎藤一(江口洋介さん)の殺陣シーン。
タバコ加えながら、非道にバッサバッサやっています。
これまでのシリーズと違って、迷いなく、非道に、大胆に、良く時代背景をとらえた演技になっていると思います。
さすが江口さん。ベテランの味です。
他の映像作品と比べられてしまう・・・昨今では「進撃の巨人」ですかね。
企画は実写映画の方が早かったが、TVシリーズが先に放送され、あまりにも完成度が高かったという事実。
そりゃ製作がWIT STUDIO(元Production I.G。FinalはMAPPA)ですからね。
あんなアクロバットな映像、比べられたら、ひとたまりもないです。
実写映画が前だったら、評価が変わっていたかもしれませんね・・・。
でも樋口監督、特撮からアニメに関わる素晴らしい方で、大好きです。
(ちなみに、エヴァのシンジ君の名前、樋口さんからとったとか 笑)