宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

「グリーンな栽培体系」を目指して、ペースト二段施肥田植が行われました

2024年05月27日 17時10分19秒 | ⑧環境に配慮した持続可能な農業生産

 登米市は環境保全米の栽培が県内一盛んな地域です。

 昨年度は、「ペースト肥料の田植同時施用によるプラスチック被覆肥料の利用削減及び減肥栽培」や「ペースト肥料以外の非プラスチックコーティング肥料を用いた栽培」等、従来の環境保全米から一歩進んだ「グリーンな栽培体系」と生産者の選択肢拡大に向けた検証を行い、従来の環境保全米とほぼ同等の品質・収量が得られることを実証しました。

 今年度も、「グリーンな栽培体系」の普及拡大に向け、JAみやぎ登米、肥料・農機メーカーの協力のもと5か所の展示ほを設置しました。

 このうち5月20日の登米市豊里町の展示ほでは、「田植えと同時に、10a当たり2.1kgの窒素成分量のペースト肥料を3cmと9cmの深さに施肥」という設計のもと、最新式の8条田植機で田植を実施しました。

 当日はあいにくの雨となりましたが、大きなトラブルもなく、60aの田植えは約1時間で終了しました。また,「雨でも肥料補給が可能」というペースト肥料のメリットも確認することができました。

 今後は、定期的な生育等の調査でグリーンな栽培体系の検証を行うとともに、情報発信により普及拡大を図っていきます。

雨の中行われた田植えの様子

<連絡先>
宮城県登米農業改良普及センター 先進技術班
〒987-0511 宮城県登米市迫町佐沼字西佐沼150-5
電話:0220-22-6127 FAX:0220-22-7522

 

 

 


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気仙沼金のいぶき協議会の令和6年度通常総会が開催されました

2024年05月01日 16時31分00秒 | ⑧環境に配慮した持続可能な農業生産

 気仙沼金のいぶき協議会の令和6年度通常総会が、令和6年4月19日に気仙沼合同庁舎オープンラボを会場に開催されました。同協議会は「金のいぶき」のブランド化を推進するために令和5年4月に設立され、気仙沼市の金のいぶき生産者6者、卸小売業者、気仙沼市産業部農林課、JA新みやぎがメンバーとなっております。

 総会では、令和5年度の取組として、牡蠣やホタテの貝殻を土づくりに使用するとともに、マイクロプラスチック海洋汚染を防止し、プラスチックコーティングされた肥料を使用しないで栽培した「金のいぶき」を「港町玄米(気仙沼金のいぶき)」として商品開発し、商品米袋やリーフレット等を作成したほか、試食会の開催等が報告されました。

 令和6年度も引き続き、海のまち気仙沼ならではの米づくりをPRし、ふるさと納税の返礼品としての利用も検討しながら、気仙沼産米のブランド力、認知度の向上による販売拡大を目指していくことを確認しました。

 また、気仙沼市内の米小売業者等2者が新規会員として加わることになりました。

 地域の新たな特産品として、稲作経営の発展につなげていけるよう、引き続き支援を行っていきます。

<連絡先>

宮城県気仙沼農業改良普及センター 先進技術班 TEL:0226-25-8069 FAX:0226-22-1606


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JA新みやぎあさひなほうれんそう部会大郷支部研修会が開催されました

2024年04月23日 14時26分19秒 | ⑧環境に配慮した持続可能な農業生産

 

 令和6年4月9日にJA新みやぎあさひな大郷支店において、ほうれんそう部会大郷支部の研修会が開催され、部会員10名が参加しました。

 研修会では、普及センターが講師となり、「緑肥作物を活用した連作障害対策」をテーマに、昨年度に大郷町のほうれんそう生産者のハウスにおいて実証した成果を中心に講義しました。

 従来から管内のほうれんそう生産土壌は、ECが高くカリが低い傾向があり、長期連作に伴う生産量の減少が課題となっており、塩類集積の解消と有機物の補給を同時に行える「緑肥」に注目しました。今回、実証したハウスでは、ソルゴーを栽培しすき込むことにより、ECが低下しカリが増加するなど、土壌環境の改善が図られ、ほうれんそうの生育の揃いも向上し、取り組んだ生産者の方にも手応えを感じていただきました。

 研修終了後は、部会で緑肥種子の購入費用の助成を検討してはとの前向きな意見も出ており、今後、緑肥による土壌改良の取組が拡がることが期待されます。

〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 先進技術第一班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8410、FAX:022-275-0296
E-mail:sdnokai@pref.miyagi.lg.jp


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角田市ふるさと安心米生産組合協議会総会が開催されました!

2024年03月25日 18時00分17秒 | ⑧環境に配慮した持続可能な農業生産

 令和6年2月20日、角田市ふるさと安心米生産組合協議会の第35回総会が開催されました。

 当協議会は、角田市内の水稲生産者約360人が会員となり、環境保全型の米づくりを行っている組織です。前身となる取組は、昭和にさかのぼり、平成5年の大冷害などの困難を乗り越え、首都圏や生活協同組合等の消費者とつながりを強くし、現在まで活動が続いているものです。

 今年は、新型コロナの影響で4年間縮小していた総会行事を従来に戻し、関係者間の情報交換等が活発に行われました。

 また、「みどりの食料システム戦略」に関する説明が行われ、制度の活用等が検討されました。県では、引き続き環境にやさしい持続可能な米づくりに関する支援を行ってまいります。

 

〈連絡先〉大河原農業改良普及センター  先進技術第一班

     TEL:0224-53-3496 FAX:0224-53-3138


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温暖化に適応した米・大豆づくり研修会を開催しました!

2024年02月26日 17時15分35秒 | ⑧環境に配慮した持続可能な農業生産

 令和5年の水稲、大豆の作柄が記録的な高温により大きく影響を受けたことから、令和6年2月20日に当普及センター主催で「温暖化に適応した米・大豆づくり研修会」を開催しました。

 研修会では古川農業試験場の研究員から令和5年の収量や品質の低下要因と対策について、当普及センターから石巻地域における水稲と大豆の作柄について説明しました。

 水稲の講演において、昨年の基部未熟粒の多発生は登熟期後期の高温が要因であることや、登熟期まで葉色(稲体窒素)を維持することがその発生の抑制につながること、また高温耐性品種の育種状況について説明がありました。

 大豆の講演では、播種後の降雨により、根張りが弱くなったため、生育後半の高温乾燥の影響を大きく受けたことや、大豆の根張りを良くする対策として、砕土や鎮圧、有効土層の確保について説明がありました。

 研修会には生産者、関係機関の方々約65人が参加し、これからの水稲、大豆栽培における高温対策に熱心に耳を傾けていました。

 当普及センターは、これからも気象変動に適応した作物の栽培支援を行っていきます。

<連絡先>

 宮城県石巻農業改良普及センター先進技術第一班 TEL0225-95-7612 FAX0225-95-2999


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JAみやぎ登米の研修会で「グリーンな栽培体系」の実績を説明しました

2024年02月09日 12時58分07秒 | ⑧環境に配慮した持続可能な農業生産

 去る令和6年2月5日、JAみやぎ登米主催の「農地集積担い手連絡協議会研修会」が開催され、生産者、関係機関合わせて約90名が出席しました。

 始めに、農地の集積に対応する技術として、東北農研センター古畑氏から水稲乾田直播栽培について講演がありました。

 普及センターからは、「みどりの食料システム戦略」に対応し、プロジェクト課題で取り組んでいる「グリーンな栽培体系」について紹介しました。今年度は、非プラスチックコーティング肥料を用い、慣行より窒素を減肥した展示ほ5か所を設置、調査を行った結果、収量、品質は慣行の環境保全米と同等で、10aあたりの肥料費については、一部の展示ほを除き、慣行と同等~やや下回る結果であったことを紹介しました。

 「グリーンな栽培体系」については、初めて取り組みを知った生産者も多いようでしたが、今回の研修で一定の周知ができたのではないかと感じました。

 普及センターでは、今後もグリーンな栽培体系の検証及び情報の発信を行ってまいります。

 研修会の様子

<連絡先>
宮城県登米農業改良普及センター 先進技術班
〒987-0511 宮城県登米市迫町佐沼字西佐沼150-5
電話:0220-22-6127 FAX:0220-22-7522

 


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石巻地域における水田農業の将来を考えるセミナーを開催しました!

2024年02月05日 11時49分29秒 | ⑧環境に配慮した持続可能な農業生産

 令和6年1月30日に当普及センター主催で石巻地域における水田農業の将来を考えるセミナーを開催したところ、生産者、メーカー・関係機関の関係者ら計54人の参加がありました。

第一部「アグリテックの現状と課題について」では、東北大学大学院農学研究科の大谷教授にスマート農業の今後の展開について御講演いただきました。さらに当普及センターからは石巻管内のスマート農業の普及状況と課題について話題提供を行い、参加者は石巻地域の乾田直播栽培の普及やスマート農業活用の現状を把握し、今後の課題について意見を交わしました。

 第二部では「みどりの食料システム戦略と管内での取り組みについて」と題し、東北大学大学院農学研究科の西田教授に水田へのバイオ炭施用の取り組みと輪作体系における地力の増進について御講演いただきました。当普及センターで取り組んだグリーンな栽培体系への転換サポート事業についても紹介し、参加者は田畑輪換による地力の消耗とたい肥を使った土づくりの大切さを学びました。

 参加した方々にスマート農業の有用性と環境負荷軽減のためのたい肥を用いた土づくりを理解してもらうセミナーとなりました。

 当普及センターは、これからもアグリテックの推進・普及および環境に配慮した持続可能な農業生産支援を行っていきます。

<連絡先>

宮城県石巻農業改良普及センター先進技術第一班 

TEL0225-95-7612 FAX0225-95-2999


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JA新みやぎみどりの地区ほうれん草協議会の実績報告会が開催されました

2023年12月27日 11時29分36秒 | ⑧環境に配慮した持続可能な農業生産

令和4年度に「グリーンな栽培体系への転換サポート事業」を実施した、JA新みやぎみどりの地区ほうれん草協議会では役員を集め実績報告会を開催しました。

各地区に設置した試験ほ場は11か所で、UVカットフィルムの被覆、粘着トラップによる捕虫数の確認、抵抗性品種の導入で試験を行いました。

UVカットフィルムの効果では、アザミウマ類、アブラムシ類の発生量は激減し、粘着トラップの捕虫数でも効果が確認できたことから、今後導入の拡大を図って行くことを確認しました。また、抵抗性品種は、作期が遅れたため、萎凋病発生時期の確認や品種の特性把握には至りませんでした。

単年度試験で年度途中からの実施となったため、効果の確認が不十分であったことから、引き続き経過を観察することとなりました。

普及センターとしては、本事業で作成した栽培マニュアルを活用した技術指導や、HP等による情報発信を行っていきます。

          実績報告会の様子                              栽培マニュアル

                                             (美里普及センターHPで公表)

 

<問合せ先>

  美里農業改良普及センター  先進技術班    TEL 0229-32-3115、FAX 0229-32-2225


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宮城県内初のみどり認定証授与式がおこなわれました

2023年12月22日 13時06分19秒 | ⑧環境に配慮した持続可能な農業生産

〈左:㈱宮城白鳥農場白鳥代表 / 右:ライスサービスたかはし髙橋代表〉

 令和5年12月18日(月)に、宮城県庁で宮城県みどり認定証授与式が開催され、栗原管内から株式会社宮城白鳥農場の白鳥一徳代表取締役及び有限会社ライスサービスたかはしの髙橋文彦代表取締役が出席しました。
 この認定は、国の「みどりの食料システム法」に基づき、県で策定した「宮城県みどりの食料システム戦略推進基本計画」に沿った環境負荷低減事業活動を行う農林漁業者等が、「環境負荷低減事業活動実施計画」を作成し、知事の認定を受けるもので、県内では初の認定となります。
 当日は申請のあった他の2法人とともに、橋本農政部長から認定証の交付を受け、記念撮影に臨みました。
 白鳥代表からは「みどり認定を活用して地域をけん引していきたい。」、髙橋代表からは「みどり認定農家として相応しい取り組みを今後も実践していきたい。」と力強いお言葉をいただきました。
 普及センターでは、環境に配慮した農業技術の普及や本認定制度PRをしていくこととしております。
 ※環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律


<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 
TEL:0228-22-9437       FAX:0228-22-6144

 


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(有)大郷グリーンファーマーズがみどり認定を取得しました

2023年12月21日 16時39分12秒 | ⑧環境に配慮した持続可能な農業生産

 

 令和5年12月18日(月),県庁で宮城県みどり認定証授与式が開催されました。

 県は、みどりの食料システム法に基づき、持続可能な食料システムの構築に向けて、令和5年3月に「宮城県みどりの食料システム戦略推進基本計画」を策定し、生産性と持続性の両立の実現を目指して取り組んでいます。

 みどりの食料システム法に基づき、環境に配慮した農業に取り組む県内4つの農業法人が県内で初めて認定され、今回、認定証が授与されました。

 大郷町の有限会社大郷グリーンファーマーズ(代表:西塚忠元)は、水稲、ネギ、小松菜栽培において堆肥等の有機質資材を施用して土づくりをするとともに、化学肥料・化学農薬を慣行より5割以上削減する取組と、水稲栽培で中干し期間を1週間延長し、メタンガス発生を抑える取組の「環境負荷低減事業活動実施計画」で認定を受けました。

 西塚代表からは、環境負荷低減の農業の実践を継続し、さらに拡大していきたいとの認定者挨拶がありました。

 普及センターでは、今後も環境に配慮した持続可能な農業の取組を支援していきます。

 

〈連絡先〉

宮城県仙台農業改良普及センター

〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号

TEL:022-275-8320 FAX:022-275-0296

E-mail:sdnokai@pref.miyagi.lg.jp

 

 

 


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