ナチュラルな暮らし

穏やかな日常の一コマ

焼き物のまち多治見市へ~モザイクタイルミュージアム~

2023-02-28 | ミュージアム

以前から気になっていた多治見市…中央道で何度も通りながらも立ち寄ることが無かったのですが、今回は多治見市に焦点を当てて訪ねました。多治見市は古くから「美濃焼」の産地として知られています。我が家からは長野道、中央道、東海環状自動車道を使って2時間半ほどでした。まず中央道から見える山々の姿です。良い天気の日で雪化粧の山が美しかったです。夫と交代しながらの運転でした…辰野からと駒ケ根からの木曽駒ケ岳です。

  

 

     

 

恵那峡SAに立ち寄りました。御嶽山の素晴らしい眺めに感動でした。

     

 

最初の目的地は「多治見市モザイクアートミュージアム」です。目的の一つは「藤森照信」先生の建物!このユニークな建物はタイルの原料を掘り出した粘土山をイメージしているそうです。新しいのに懐かしさを感じる不思議な藤森先生の建物です。

     

 

  

 

     

 

壁には陶器のかけらが埋め込まれていました。可愛らしいミュージアムの入り口でした。

      

 

   

 

屋内は光を上手に取り入れた階段室が印象的でした。階段の手すりにもタイルが使われていました。

       

 

  

 

最上階には光を取り入れたタイルのアート作品が展示されていました。

           

 

  

 

「タイル」という名称ができて100年になるそうですが、ここには古いタイル製品も保存されていました。かまどや流し台、それにトイレやショーウインドウなど懐かしいものが多くありました。

  

 

  

 

江戸末期、明治期、昭和期のタイルの変遷も展示されていました。それぞれの時代の味わいあるタイルでした。

    

 

「タイルのまちをあるいてみた」のテーマで企画展が開かれていました。

  

 

この企画展の「スタジオレコード」は陶芸や木工など多くのアーティストが参加する工房です。タイルの新たな可能性を示す意欲的な作品が展示されていました。リサイクルされたタイルを使った作品もありました。

  

 

  

 

この地の「美濃焼」は1300年の伝統と技を持ち、その技術は「美濃焼タイル」に継承されています。そしてこの地では原料の採取から加工、販売まで全工程の会社があって、モザイクタイル生産量日本一だそうです。タイルと暮らす家の展示もあって、注目はキッチンと洗面所でした。

      

 

     

 

ここの洗面所ももちろんタイルと使った清潔な空間でした。消毒スプレーホルダーにもタイルが使われていました。

  

 

展示されていて驚いたのはこの車です。本物の車にタイルが張られた作品です。レース模様のタイルは購入したものです。

  

 

最後にもう一度このユニークな建物の姿を見てください。

     

 

藤森照信先生の建築に出会い、タイルの魅力に出会ったひと時でした。多治見の旅は次に続きます…

 

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またまた松本の建物とアート

2023-02-26 | ミュージアム

2日にわたり「マツモト建築芸術祭」を巡ったのですが、両日ともに公開がお休みの会場があって見学できなかったので、別日に(辰野のお雛様を見た後、善知鳥峠越えで松本行き)見てきました。レトロな建物を見ながら上土通りへ行きました。会場は「割烹 松本館」です。

   

 

     

 

この「松本館」は明治時代から続く老舗料亭…この建物は昭和10年に建てられたものだそうです。ここの大広間に展示されていたのはアーティスト「福井江太郎」…ダチョウをテーマに数多くの作品を発表されていますが、ここでは会場の雰囲気と共に躍動するダチョウの姿に注目でした。

     

 

  

 

     

 

この大広間は豪華絢爛…目黒の雅叙園に倣って作ったそうです。床の間も天井も見ごたえありました。

  

 

   

 

書院も凝った造りになっていましたが、何故か雪見障子の上の欄間に諏訪大社のお札が挟まれていました…

  

 

こちらは格子窓…これもまた趣きある佇まいでした。

  

 

照明も当時のまま使っているそうです。レトロな雰囲気の素敵な照明でした。

      

 

大広間の舞台の背景は松の絵ですが、この絵の裏には梅の絵があって、入れ替えられるのだそうです。

   

 

廊下にあった「思う壺」と階段の縁にいた彫り物の亀にも注目でした。

    

 

歪みのあるガラス窓は当時のままだそうです。「葡萄の間」を見せていただきました。このお部屋も豪華な雰囲気でした。

     

 

  

 

     

 

ここのお手洗いは異国情緒あふれるものでした。この丸い窓は水を入れて金魚鉢として使ったのだそうです。

       

 

  

 

廊下にはお雛様や花が飾られ、おもてなしの雰囲気溢れる料亭の雰囲気でした。

  

 

見学を終えて外に出たら、夕暮れが迫るような空でした。街灯にも灯りがともっていました。老舗の「鯛萬」の前を通り、「縄手通り」を横に見て中町を通って帰ってきました。

  

 

  

 

これで「マツモト建築芸術祭」の全18ヶ所を巡ることが出来ました。建物とアートが素敵に出会っていた松本の街でした。この日は半日で辰野と松本を歩き、歩数は6451歩でした…

 

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荒神山のひな祭り

2023-02-24 | ミュージアム

もうじき桃の節句、ひな祭りです。こちらでは月遅れで4月3日にひな祭りをしますが、自宅のお雛様をなかなか出せないでいるので、美術館のお雛様を見に行ってきました。辰野町の荒神山周辺の施設でお雛様が飾られていました。まず訪れたのは「辰野美術館」です。

  

 

ここにはたくさんのお雛様が飾られていました。

     

 

こたつに入ったお雛様など、特徴あるお雛様たちも並んでいました。

  

 

     

 

たくさん集まった藤娘たちなどの人形は圧巻でした。諏訪法性の兜を手にしている八重垣姫もいました。

     

 

次の部屋には「日本人形とその着物」の展示がありました。

       

 

     

 

「御殿飾り」お雛様たちも並んでいました。「御殿飾り」は昭和初期から昭和40年くらいまでみられたお雛様です。私のお雛様もこの御殿飾りです。

  

 

もちろん「押絵雛」も展示されていました。

     

 

こちらは江戸末期の古今雛だそうです。穏やかないいお顔のお内裏様でした。

  

 

こちらは明治期の古今雛だそうです。押絵の羽子板も飾られていました。

   

 

たくさんのお雛様を堪能した美術館でした。その後、荒神山の「辰野パークホテル」で「吊るし雛」を見ました。ここにはたくさんの「吊るし雛」が飾られていて見事でした。今年の干支の兎の人形もありました。

     

 

  

 

「パークセンターふれあい」にはたくさんの段飾りが並んでいました。外は雪景色ですが、ここはもう春の雰囲気でした。御殿飾りもたくさんあって注目でした。

   

 

      

 

もう一ヶ所は「たつの未来館アラバ」です。段飾りと一緒にあったこのガラスケース入りのお雛様も懐かしい雰囲気でした。

  

 

最後の訪れたのは「湯にいくセンター」です。ここも段飾りがありましたが、保育園の子どもたちが作ったという折り紙のお雛様に注目でした。

       

 

      

 

たくさんのお雛様に出会い、5か所のお雛様巡りのスタンプラリーも達成し、ご褒美に米玉堂(地元の菓子工場)のビスケットをいただきました。その後、気になっていた「セツブンソウ」の群生地も行ってみました。今年は雪も少なく寒さもほどほどなのでもう咲き出す頃かと思ったのですが、まだまだ先の様でした。フキノトウがようやくちょっと顔を出していました。

      

 

この日は辰野から善知鳥峠を越えて松本まで行きました。次に続きます…

 

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松本の建物とアートを巡る Ⅲ

2023-02-21 | ミュージアム

「マツモト建築芸術祭」は18会場で開催されていて、1日では回りきれなかったのでまた別の日に出かけました。この日最初に訪れたのは「かみかわ建築設計室」…大正14年に医院併用住宅として建てられた木造2階建ての看板建築です。周囲はステンドグラスもはめ込まれて洋風に仕上げてあります。

      

 

   

 

内部は和風と洋風が同居していました。

  

 

展示作品はアーティスト「МISSISSIPPI(ミシシッピ)」…京都在住の画家さんの作品は温かみのあるものでした。

  

 

ここは昔は医院、今は設計事務所…おもしろ看板や粋なデザインの建物のパネルも展示してあって注目でした。

  

 

もう一つ注目は入り口にあった看板…「まつもと水発見室」と書かれていて、ここの方に伺うと松本は良質の地下水が豊富なのでその地下水を利用しようというプロジェクトだそうです。この建物庭でも井戸掘りの工事をして水が出たところで、今後この会社ではこの井戸水を使っていくと話されていました。

  

 

この一つ西の通りは東町通り…善光寺街道の案内もある宿場町で古い家も残されていました。

  

 

  

 

善光寺街道沿いにある「レストランヒカリヤ」…明治20年に建てられた商家の蔵屋敷です。取り壊しが検討されていたこの建物、レストランとして再生されました。黒漆喰の壁に観音扉の付いた窓が印象的です。

     

 

こちらの建物から奥の蔵に向かいます。この内部はおしゃれな空間でした。

  

 

奥にあるレストランのある蔵座敷も奥の蔵も国の登録有形文化財に指定されています。

  

 

ここで展示されているのはアーティスト「後藤 宙」…主に糸を使った作品でその造形の美しさに惹かれました。

  

 

  

 

蔵の窓から見える風景や蔵の前の盛り塩にも注目して見てきました。蔵をおしゃれに変化させた空間も出来ていました。

  

 

  

 

次に訪れたのは「珈琲茶房かめのや」…明治期創業の老舗菓子店が喫茶を構えていた場所を受け継いでいるコーヒー専門店です。昭和レトロな喫茶店の構えはとても懐かしい雰囲気でした。

       

 

   

 

ここに展示されていたのはアーティスト「飯沢耕太郎」…写真やドローイングやコラージュなどと詩も発表されています。

  

 

ちょうどお昼時でしたので喫茶店のランチをいただきました。お勧めのビーフカレーとBLTホットサンドです。他にナポリタンなど懐かしの喫茶店メニューがありました。アート作品に囲まれて美味しくいただきました。

  

 

次は「かき船」…昭和8年に開業した牡蠣料理を提供する屋形船です。松本城総堀に浮かんでいます。

     

 

ここの展示はアーティスト「中島崇」…大規模な作品は光を捉えて輝いていました。この方の作品は松本市役所展望室にもありました。このお堀の向こうのビルは市役所です。

  

 

この付近ではかなりの年月大切に使われてきたであろう建物が見られました。

  

 

次に訪れたのは「上土シネマ」…大正時代から90年にわたって親しまれた映画館ですが、今は閉館しています。懐かしいポスターや薄暗い廊下、屋内の公衆電話のボックスなどが見られました。

   

 

  

 

ここの作品はアーティスト「河合政之」…ヴィデオ・アーティストとして様々な映像を発表している方です。変化する色の映像が流れていました。

  

 

和菓子屋さんで桜餅の看板の中の「大島桜」の葉を使用しているとの記載に注目し、小松パン店さんで予約した牛乳パンを購入したりして歩きました。大島桜の葉は娘が塩漬けにして送ってくれているので桜餅を作ろうと思ったことでした。

  

 

辰巳の御庭の湧き水とサザンカの花を見、繩手通りを横に見て女鳥羽川を渡り、「信毎メディアガーデン」へ行きました。

  

 

  

 

「信毎メディアガーデン」は下諏訪町出身の建築家「伊東豊雄」さんが手がけて2018年に出来た建物です。新聞社の社屋ですが一般に開放され、お店も入っています。

     

 

ここの展示はアーティスト「井村一登」…黒曜石を加工した作品が並んでいて、さまざまに変化した作品に注目でした。

  

 

  

 

「信毎メディアガーデン」の前の道は本町通り…この先、女鳥羽川を越えて大名町通りになって松本城に至ります。「メディアガーデン」の前から西に延びるパルコのある伊勢町通りは「野麦街道」に続いていて標識がありました。牛つなぎ石も街道の名残でしょうか。

  

 

本町通りから中町通りに入る方向を指さす「善光寺街道」の標識がありました。中町通りは蔵が多く、なまこ壁の街並みが続いています。小さな路地の両側も蔵造りです。

  

 

「善光寺街道」は中山道から善光寺に至る道で、塩尻市の洗馬で中山道と別れて松本を経由して北に向かっています。松本の街中の道はこの地図で印をつけてみました。中町通りの現在地の場所から東町通りを北へ向かっています。

      

 

この日は帰りに松本の知人宅を訪問しました。玄関に鉢植えの梅があって見事に花盛りでした。春を感じたひと時でしたがこの日は寒く、塩嶺峠の温度表示は午後3時で0℃の真冬日でした。

       

 

   

 

盛りだくさんの「マツモト建築芸術祭」…素敵な建物とアートを2日間かけてようやくほとんど見ることが出来ました。2日目のこの日歩いたのは7548歩でした… 

     

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松本の建物とアートを巡る Ⅱ

2023-02-19 | ミュージアム

「マツモト建築芸術祭」の続きです。松本城を経由して大名町通りを歩きました。お城のすぐ近くにある「コーヒーラウンジ紫陽花」…この壁に描かれた作品はアーティスト「ミシシッピ」…京都在住の画家さんでゆったりと描かれた作品が魅力的でした。

  

 

この大名町通りにある湧水を見ながら進んでいくと、昭和12年に日本勧業銀行ビルとして建てられた登録有形文化財の建物があります。今はホテルとして使われています。

  

 

古い建物の先には最新の建物「松本市立博物館」があります。お城の中にあった博物館が移転したものです。もう完成している建物ですが「枯らし」期間として館内の湿気を除去していて、今年の秋には開館するそうで楽しみです。ガラスと庇の木の取り合わせも素敵な建物になっていました。

  

 

この正面のガラス張りのスペースを飾っているのは写真家「白鳥真太郎」…松本出身の広告写真の第一人者で、この雄大な写真に圧倒されました。

     

 

大名町通りから六九商店街の方に入っていきました。この通りはかつてとてもにぎわった場所ですが、今はシャッター通りと化しています。その中で展示のあった「旧高松屋商店」の建物です。昭和36年の建築で正面タイルの文字看板やショーウインドウなど昭和の雰囲気の建物です。

  

 

ここに展示されていたのはアーティスト「村松英俊」…既製品の一部を大理石などの石に置き換えた作品に注目でした。

  

 

昔の賑わいが嘘のような今の六九ですが、健在のお店もありました。江戸初期創業の「山屋製飴所」さんです。347年もの間伝統の飴を作られているそうです。

     

     

「旧油三洋裁店」は六九商店街の長屋状の看板建築で昭和初期の建物です。レトロな雰囲気満載の洋裁店でした。

  

 

展示アーティストはスウェーデン出身の写真家「ヨーガン・アクセルバル」とデザイナー「amachi.(吉本天地)」…素敵な写真とファッションコレクションの世界でした。

     

 

  

 

当時の価格表や当時使われていた巻き尺などがのこされていました。

  

 

その後、女鳥羽川沿いを歩いて中町方面へ行きました。川の左手は繩手通りです。中町は蔵造りの建物が多い通りです。

  

 

趣きあるお店もたくさんある中町です。「はかり資料館」も蔵造りです。

  

 

この「はかり資料館」の蔵の敷地内にある「旧三松屋蔵座敷」は明治27年に旧開智学校を手掛けた大工棟梁に依頼して建てた擬洋風の蔵座敷です。

  

 

  

 

ここに展示されていた作品は「Droog Design」というオランダで発足したデザインユニットのもの…灯りを素敵に使った作品でした。

     

 

  

 

この日の最後は「池上邸 土蔵」…明治時代に米蔵として建てられたもので、水害予防のため基礎が高めで寄棟の屋根や小屋組みは洋風です。外壁は鏝の洗い出しだそうです。素敵な土蔵でした。

     

 

アーティストは「井田幸昌」…薄暗い土蔵の灯りに作品が映えていました。

  

 

  

 

この「池上邸」は本棟造りの建物で、他の蔵もありました。

  

 

源池の井戸が近いこの場所…脇を流れる水路にもきれいな水が流れていました。セリが青々として春の訪れを感じる一日でした。

  

 

一日がかりで歩いて(といっても5時間ほど…)まだ見学出来なかった所もあるので後日また訪れました。この日は良く歩いて13505歩でした…

 

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