オスカーはこれでキマリ
トロント映画祭にて観客賞(最高賞)受賞ゴールデングローブ賞でも作品賞(コメディ/ミュージカル)を受賞
本年度アカデミー賞最有力というか、今回個人的にもノミネート作品の中で一推し
ファレリー兄弟(ピーター・ファレリー)監督作。
というか、「メリーに首ったけ!」「愛しのローズマリー」やなんか、おバカラブコメ多くて好きだけど
今回、兄弟で監督してないとすっかりアク抜けしてて?ファレリーっぽさがほとんどない!
真面目にいいのを撮ったら撮れるんだねー(何様)
ヴィゴ様演じたトニー・リップ(本名トニー・バレロンガ)の実の息子さん、
ニック・バレロンガが製作・脚本を手がけ、父とドクター・シャーリーの友情物語を、最近ほんと多いけどこちらも実話ベースで映画化。
試写にて鑑賞。アカデミー賞発表前に観れて良かった〜
タイトルの「グリーンブック」というのは、1936年から1966年までに毎年出版されていた、
黒人を受け入れてくれるビジネスやサービス機関のリストが記載された旅行ガイドブックのこと。
荒っぽく、ガサツだけど頼れる心ある男、ニューヨークの高級クラブで用心棒として働くトニー・リップに
渋いいい男、ヴィゴ・モーテンセン(アカデミー賞ほか主演男優賞ノミネート)
南部でコンサートツアーを計画する黒人ジャズピアニストのドクター・シャーリーに
「ムーンライト」で評価され出演作目白押しのマハーシャラ・アリ。
トニー・リップの妻、ドロレスにはリンダ・カーデリーニ。
妻への愛もしっかり描かれているのはさすが息子さんが脚本に携わっただけのことある。
性格も国籍も職業も全く違う二人が、黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに、車で旅に出る。
一見マフィアにも見えるイタリア系?強面おじさん✖️黒人ということで差別を受ける時代に生きる黒人天才ピアニスト
一緒に過ごす時間の中で芽生えてくる暖かな友情。
って言っちゃうとよくあるなーって印象だけど、これはもう言葉云々じゃなく作品観て観なもらわないとわからない良さがある。
8/10
何と言ってもラストが一番好き。
ラストのそれぞれの笑顔が忘れられない。
舞台になっている1962年といえば、マリリン・モンローが亡くなった年で
かつてマリリンの旦那でもあった、ジョー・ディマジオも活躍していた直後くらいで劇中名前も出てた。
ドライブって打ち解けるには最適。(これはドライブではないが)
あのね、ケンタッキーがめっちゃ食べたくなります。
ケンタッキーうまかったなぁ。(違)
アカデミー賞はもち、俺たちだよな。
黒人がお洒落なスーツ着て、白人の運転手を雇い、なんていうのは同じ黒人の目から見ても奇異に見られる時代。
黒人は、レストランだってトイレだって白人のいる通常の場所ではできなくて
どんなことにも耐えなきゃいけなかった時代。
ピアニストとして成功していた黒人である彼ですら、そのくだらない社会的ルールに従わなきゃいけないという
本当に馬鹿げた話だなぁと当時を描いた映画を観るたびに呆れながらも哀しくなる。
社会的地位や、国籍、性格の違いを超えてお互いに不足しているところを教え合い、補っていきながら
自分にはなかったところ、お互いのいいところを見つめ、理解し合い、尊重しあって作られていく絆。
それは何にも代え難い友情という宝物になる。
こういう風に、ある一つの実話が映画化し、観ることで得る映画としての宝物
こんな映画に出会うことは、自分が体験するのと同価値ともなりうる得難いもの。
そんな気持ちにさせてくれる心通った素敵な1本。
ぜひ公開後には劇場で
わたしも公開したらまた観ちゃおう。
明日、アカデミー賞発表だけど作品賞も主演男優賞も助演男優賞も脚本賞もぜーんぶかっさらって盛大に受賞してほしいなー
あ、音楽も良かったよき映画にはよき音楽がやっぱり必要
1962年、アメリカ。ニューヨークの一流ナイトクラブで用心棒を務めるトニー・リップは、ガサツで無教養だが家族思いのイタリア系男。店の改修で仕事がなくなり、バイトを探していた彼のもとに運転手の仕事が舞い込む。雇い主はカーネギーホールに住む天才黒人ピアニスト、ドクター・シャーリー。黒人差別が色濃く残る南部での演奏ツアーを計画していて、腕っぷしの強い運転手兼ボディガードを求めていた。こうして2人は、黒人が利用できる施設を記した旅行ガイドブック“グリーンブック”を手に、どんな厄介事が待ち受けているか分からない南部へ向けて旅立つのだったが…。
GREEN BOOK 2018年 アメリカ 130min
3月1日より、ロードショー
トロント映画祭にて
プレミアにて。
こうなったらファレリー兄弟としての次回作品がプレッシャーですな。笑 楽しみ〜。