とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

恋愛と(機械)技術 & 教組さま

2006年12月06日 09時54分44秒 | 読書感想
 『やりたいことをやれ』本田宗一郎 PHP研究所

p26
       「恋愛と技術」
《人間というものは機械ではない。何事も、一つの情というものを入れて見ないと、人間らしさが失われてしまう。
 人の情というものは、恋愛したことのある人とない人では、まるで違うと思う。それが人柄の面でいろいろと反映されてくるんだ。恋愛というものは、男女の心と心のつき合いでしょう。それによって人間としての幅が出て、人の気持ちがよく分かるようになる。そういうものが、われわれの仕事の中でも必要なんだ。技術というと徹頭徹尾これは理論である。しかし、その中に物の哀れさとか、大切さとかいうものをもって取り組まないと、長持ちするいい技術が生まれてこない。人情に根ざす部分が大いにあるということだ。》

p23     
         「内助の功」
《私は商売のことは女房には一切相談しないけれども、商売にからむ二次的な問題で苦しんだりすると、女房に相談するんです。「この人とおつき合いしていいものかな」なんて。私は技術のこと以外は知らないで育ったから、そういう時は、女は女としての見方を話してくれ、大いに参考になりますね。
 女房というものは面白いですよ。私なんかさんざん悪いことをして泣かせましたから、長い間、耐えて耐えて、ちゃんと細かいところまで見ているので、亭主のことは全部知っていますね。だから私自身に関することで女房のいうことは、わりあい的を射ていて間違いない。わたしはそう信じています》 

p248
          「発明は恋愛と同じ」
 《昭和27年、私は仕事を通して得た数々の発明工夫に対して、「藍綬褒章」をもらった。
 授賞式の席上で、高松宮殿下が私に、「発明工夫というものは、随分と苦しいことでしょうね」とお言葉をかけられた。そこで私は、「発明は恋愛と同じです」とお答えした。「苦しいといえば苦しい。楽しいと思えばこれほど楽しいことはありません」。殿下は私のおっちょこちょいな説明に、一瞬妙な表情をなさった。
 家へ帰ってこの話を妻にすると、急に真顔になって、「あなたはまたどこかで、そんな苦労を....」と責められた。藪をつついて蛇を出したわけで、弁明に大汗をかいたものだ。》

★本田宗一郎の合理性と人間くささには、本当に感心する。この人の本は、私にとって、ほとんどバイブルだと思っていたら、ちゃんと以下の項目があり、驚いた。

p103
      「教祖になっていたら....」
《ホンダの副社長をやっていて私と一緒にやめた藤沢武夫が、初期の頃よりよくこんなことをいっていた。お前は屁理屈をつけるのがうまい。それがまことしやかであるし、なにかしら相手をひきつけるものがある。もし会社がやっていけなくなったら新興宗教をはじめてやるから教祖になれ、そうしたら金はおれが集めてくる。あのとき万一教祖になっていたとしたら、私は旧来の宗教とはまったく別な、何事もすべて理づめで考える哲理を追求しただろうと思う。人生の不可思議を解くのではなく、現代人に分かりやすい理論的な問題解決、普遍妥当性のある哲学をもとめただろう。何も信じない私は、かえって新鮮な教祖になれたかもしれない。》

★本田さん、それで正解だと思う。旧来の世界の三大i宗教ぐらいのレベルになると、非常に哲学的で、理づめで考える哲理追求が本質である睨んでいる。
おバカさんの後継者や、盲目的なおバカさんの信者たちや、へなちょこ新興宗教は、この際、無視ね。
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