なんという本だろうか!生きているうちにこういう本をよむことになるとは思わなかった。
私も重信房子とほぼ同年代なので、赤軍派のことはリアルタイムで知っている。
はっきり言えば、その血塗られた活動に嫌悪感を感じていた。理解できなかった。
重信メイとは、重信房子の一人娘さんだった。パレスチナ人とのハーフだ。そして政治、ジャーナリズ
ムの高等教育という基礎をレバノンでしっかり学んできた人だ。
そして..................本を読む進むうちに、涙がぼろぼろでてきて、そうか、そうだったのかと
次第に親近感さえ感じ始め、最後には、この母子の人間らしさ暖かさ強い絆にこころうたれた。
赤軍派は残虐なイスラエルに反逆したことでアラブでは英雄だ。しかし日本は絶対に許そうとしな
い。今も重信房子は小菅の独房に入っている。
メイは、きっと母親の願いどおりに日本とパレスチナの架け橋になるだろう。心から期待する。
しかし、心の支えとか、信条とかは、なんとつつましやかに心にすみついているものだろうか?
今にもつぶれそうになりながら生きている。生かすも殺すも自分次第なのだ。だが、したたかに育てることもで
きる。
けれど何度もつぶされそうになる。
そんな弱気に勇気を与えてくれる本だった。
むかし、フランス人に言われた。 どんな時も、
Il n'y a ( plus) rien a faire (もう手の打ちようがない。どうしょうもない)と言っては絶対にだめよと。
久しぶりにその言葉を思い出した。 注:アクサンぬき
参考: 重信メイさんってどんな人?
エジプト情勢 : フィフィ・重信メイ
http://www.youtube.com/watch?v=YVjwLnM4O5w
《一番の武器は知ること》重信メイ
http://www.youtube.com/watch?v=bPaG5s6G-nY
重信房子からの手紙 日本赤軍元リーダー・40年目の素顔
http://www.youtube.com/watch?v=5NuzpevP0nM
追加: 「 野次馬雑記」 No243-3 重信メイのシリア取材報告「メディア報道の裏側を語る」その1
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/meidai1970/view/20120608/1339153897
「 野次馬雑記」 No244-3 重信メイのシリア取材報告「メディア報道の裏側を語る」その2
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/meidai1970/comment/20120615/1339759037
* 「 野次馬雑記」はl転載禁止です。ですがURLを載せることに了承を得ていません。ただいま、連絡先を調べ
ています。重信房子の通っていた明大の卒業生からの発信で当時の学生運動に詳しい。