陸上イージスの日本導入に懸念=「両国関係に影」とロシア外相
【モスクワ時事】ロシアのラブロフ外相は15日の記者会見で、米国から陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を導入する日本政府の決定について、「両国関係に影を落としている」と述べ、改めて懸念を表明した。
ラブロフ氏は「日本に配備されるシステムは攻撃的武器が使用可能という情報を得ている」と強く警戒。「日本がシステムを管理し、米国は関与しないというが、われわれは深刻な疑念を抱いている」と述べ、将来的にイージス・アショアが米国のミサイル防衛網に統合される可能性があるとの認識を示した。
その上で「日ロ両国の安全保障当局間の対話を通じてより納得のいく情報を得たい」と述べ、パトルシェフ安全保障会議書記と谷内正太郎国家安全保障局長の協議で引き続き議論されるとの見方を示した。
ロシアはこれまでもイージス・アショアについて、中距離ミサイルの設備に転用できるとして、米国による中距離核戦力(INF)全廃条約違反と非難。日ロの平和条約締結交渉にも「否定的な影響を与える」とけん制している。(2018/01/15-21:25)