川塵録

『インテグリティ ーコンプライアンスを超える組織論』重版出来!

コンプラを変え,会社を変え,日本を変える!

儒教は宗教か

2024年09月29日 | 宗教
儒教は宗教か。

否。

そう言われる。

理由:論語にこう書いているから。

1 怪力乱神を語らず
2 未だ生を知らず、いずくんぞ死を知らん

要するに、幽霊とか死後の世界を論じなかったから、宗教ではない。

でも、論語には、「天」がとても頻繁に登場する。

ググってもヒットしないけど、論語512項のうち、「天」が50回は登場していると思われる。ちなみに「仁」は105回も登場している。

人智を超えた、「天」。キリスト教の「神」とほとんど同義。

この天って、冒頭画像のように、「超自然的観念」ですよね。

そう考えると、儒教も宗教だ、ってことになる。

ま、どっちでもいいですが、一般の感覚だと、宗教的には考えられていないですね!

 ※ 本稿関連でググったら、以下の本が面白そうでした、読んでみます!


 
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甥っ子 中3の字

2024年09月29日 | 書道
茨城シンポジウム。

実兄邸に挨拶。

甥っ子の字が飾ってあった。

中3の時に書いたらしい。

中3でこの文字は立派、、

実物はもっと迫力ありました。

写真では半分くらいしか墨痕淋漓たる勢いは伝わらない、、

何事もリアルが一番ですね。
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死して後己む 

2024年09月29日 | 古典・漢籍
論語にある以下の言葉は、曽子の言葉。孔子ではなかった。

仁以て己が任と為す、亦重からずや。
死して後己む。亦遠からずや。

一生、死ぬまで、「仁」の道を進む。果てることがない、という意味。

安富歩さんは、この「仁」をインテグリティ(integrity)と解している。

 
ドラッカーがintegrityを大好きだったから。

ま、私にとっては、この「仁」は、「人の道」的な広いニュアンスです。思いやりという狭い意味ではなくて。

こうやって論語の「仁」を「ラージ仁」と「スモール仁」に分けて考えると、論語は読みやすくなります。

____________

松陰の士規七則の最後も、「死して後已む」です。

 
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「至誠通天」は孟子の言葉ではない

2024年09月29日 | 古典・漢籍
「至誠通天」。至誠、天に通ず。

孟子の言葉としている人がとても多いが(林官房長官など、こちら)、孟子の言葉ではない。

孟子の大ファンだった吉田松陰の言葉としている人も多いが、松陰の言葉でもないはずだ。

自然発生期に生まれた言葉?

ま、いずれにせよ、松陰が好きだった孟子の

 至誠にして動かざるものは未だこれあらざるなり

を表す言葉。

松陰はこういう、精神主義というか楽観主義というか、悪く言えばナイーブなところがありました。

彼の言葉に

 一誠兆人を感ぜしむ

ってのがあります。私の「誠」は一「兆」の人を感動させるんだ、と。

すごい思い上がり。すごい気概。すごい楽天的。

彼は、その「一誠」「至誠」でアメリカに行こうとしたが、行けず、挫折(下田渡海事件)。

その後5年半、幽囚の生活を続け、刑死しました。我々が知る松陰の言葉は、ほぼすべて、この死の前5年半の幽囚生活の中で出された手紙からです。

獄中の囚人が悔しさを吐き散らした言葉です。それが晋作ら松下村塾塾生を奮い立たしめ、後世の人達を奮い立たしめました。

本稿は以下の2冊に負っています。

 

 
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川路聖謨 駕籠の中でも読書 

2024年09月29日 | 人物
川路聖謨(としあきら)に改めてシビレている。

刻苦勉励の人。武士。

こういうストイックな武士が、何万人も江戸時代にはいたんだろう。そういう先人たちが日本を作ってきた。

川路聖謨が、丑三つ時に起きる超早起きで、そこから毎朝槍をしごいたりして身体を鍛え(いや、戦の準備をしていた、というべきか)、文武両道の人だと言うことは知っていた。

ロシアとの交渉で、ロシアを唸らせるほどの才能と魅力を見せつけた、ということも知っていた。例えば、交渉相手・プチャーキンの述懐:

川路は、その鋭敏な良識と巧妙な弁舌において、ヨーロッパのいかなる社交界に出しても一流の人物たりうるであろう

 こちら(Amazonレヴュー)から

しかし、彼が、寸暇を惜しんで、駕籠の中でも読書していた、というのは知らなかった。

川路聖謨に魅力があるのは、細かく自ら日記を書き残したりしたため、こういう細かい具体的なエピソードが豊富なところ。松陰、西郷、晋作、龍馬あたりよりも、豊富。だから解像度が高く、彼の人物・内面・人となりを推し量ることができる。

駕籠の中でも読書、、、、 駕籠ってめちゃ揺れるはず、、、

そういう先人たちが日本を担ってきました。私も負けてられん。

Amazonでググるだけでも、川路聖謨の本は10冊くらい出ている。私が好きな出久根達郎も川路聖謨の本を2冊も書いている。

川路聖謨本はほとんど買いました。川路を知らねば幕末・江戸・武士を知ったとは言えぬ。

 
 
 


↑ 槍をシゴくこと7000回、、、


↑ 川路の日課。

「槍 七千」の文字がある。「甲冑試歩1万八千歩」も。

戦場に行く甲冑をつけて、屋敷の中を1万8000歩も歩いてる、、、、、 

これを「日課」としてやっている、、、


↑ 川路の遺書。「汗青に愧じず」ってのが私好み。歴史観・大局観を持て。

最後の署名を見ると、「頑民斎」と号していたんですね。



↑ 上記3枚の写メはこの本から。大橋さんの本はいい。


 
↑ 迷ったけど1万円以上するこの本も買ってしまった、、 1万円で川路聖謨の息吹を我が物にすることができると考えれば、安い買い物だ。

いい本を物理的に手元に置いておく。「背表紙をして語らしむ」。その絶大なる効果を侮ってはならない。
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