川路聖謨(としあきら)に改めてシビレている。
刻苦勉励の人。武士。
こういうストイックな武士が、何万人も江戸時代にはいたんだろう。そういう先人たちが日本を作ってきた。
川路聖謨が、丑三つ時に起きる超早起きで、そこから毎朝槍をしごいたりして身体を鍛え(いや、戦の準備をしていた、というべきか)、文武両道の人だと言うことは知っていた。
ロシアとの交渉で、ロシアを唸らせるほどの才能と魅力を見せつけた、ということも知っていた。例えば、交渉相手・プチャーキンの述懐:
川路は、その鋭敏な良識と巧妙な弁舌において、ヨーロッパのいかなる社交界に出しても一流の人物たりうるであろう
しかし、彼が、寸暇を惜しんで、駕籠の中でも読書していた、というのは知らなかった。
川路聖謨に魅力があるのは、細かく自ら日記を書き残したりしたため、こういう細かい具体的なエピソードが豊富なところ。松陰、西郷、晋作、龍馬あたりよりも、豊富。だから解像度が高く、彼の人物・内面・人となりを推し量ることができる。
駕籠の中でも読書、、、、 駕籠ってめちゃ揺れるはず、、、
そういう先人たちが日本を担ってきました。私も負けてられん。
Amazonでググるだけでも、川路聖謨の本は10冊くらい出ている。私が好きな出久根達郎も川路聖謨の本を2冊も書いている。
川路聖謨本はほとんど買いました。川路を知らねば幕末・江戸・武士を知ったとは言えぬ。
↑ 槍をシゴくこと7000回、、、

↑ 川路の日課。
「槍 七千」の文字がある。「甲冑試歩1万八千歩」も。
戦場に行く甲冑をつけて、屋敷の中を1万8000歩も歩いてる、、、、、
これを「日課」としてやっている、、、

↑ 川路の遺書。「汗青に愧じず」ってのが私好み。歴史観・大局観を持て。
最後の署名を見ると、「頑民斎」と号していたんですね。
↑ 上記3枚の写メはこの本から。大橋さんの本はいい。
↑ 迷ったけど1万円以上するこの本も買ってしまった、、 1万円で川路聖謨の息吹を我が物にすることができると考えれば、安い買い物だ。
いい本を物理的に手元に置いておく。「背表紙をして語らしむ」。その絶大なる効果を侮ってはならない。