執行草舟『友よ』391頁に、いいことが書いてあった。
要するに、過去は創造するもの。
執行草舟の要旨は:
- 人は、未来についてのみ可能性を考える。
- 実は、過去もすべて可能性の宝庫。
- 過去をどう考えるか。
- 我々が捉える過去は、一つの解釈・可能性でしかない。
- それを「一つの真実」と捉えちゃうと、弱く、みじめ。
- または傲岸不遜になる。
- 違う。
- 種々の可能性の中から、最も前進的な行動を生む可能性を引き出す。
- それができれば、人間は強くなれる。
- 過去は、すべて「可能性」。
- 思い出も、単に思い出に浸っている人間はそれで終わる。
- 思い出が、現在の行動の原動力にならなければならない。
- 思い出が現在の原動力になれば、思い出は過去ではなく、現在の時となる。
というもの。
分かる。フランクルの「刺激と反応の間のスペース」に近い。こちら
ある刺激=出来事を、どう解釈するか。
単なる不運や逆境と捉えて、天を恨むか。
むしろ試練や糧と捉えて、天に感謝するか。
まったく同一の出来事が、マイナスにもなれば、プラスにもなる。
単なる偶然を、必然と解釈できるか。
最悪の惨事を、最善のチャンスと捉えられるか。
例えば、障害。
なんで自分がこんな障害を持って生まれてきたんだ。
恨み、つらみ、妬み、そねみ、、、
いくらでもできる。
しかし。
例えば、三重苦のヘレン・ケラーは、その障害に感謝している。
障害があったからこそ、成長できた、と。
また、盲目の方で、「もし生まれ変わるなら、また盲目で生まれたい」と仰っている人を私は知っている。盲目で生まれたため、繊細になることができたことに感謝しているから。
Every misfortune can be turned out to be a blessing in disguise.
全ての逆境は、不幸の仮面を被った恵みになりうる。
我々の成長は、その不幸の仮面を暴くこと。
すべての不幸を、仮面を暴いて、恵みに変えること。
過去の失敗や障害や不運や逆境を、裏っ返して、ひっくり返して、混ぜっ変えして、チャンスとか手とラッキーと必然とベストに変えること。
孟子のいう「天の将に大任をこの人に降さんとするや、、」の境地。こちら
ま、痩せ我慢ですね。
我々が創るのは、未来だけではない。
我々は、解釈・捉え方によって、過去も創造することができる。