
2/19(月)、シネ・ウインドで韓国映画『密偵』を観て来ました。
そして、これはシネ・ウインドで始まった「韓国映画祭2018」の第一弾です。
ひとまず予告編はこんな感じです。
どんな映画かと言うと、舞台は日本の統治下の1920年代の朝鮮半島。
朝鮮半島の独立を目指す武装独立運動団体「義烈団」と、それを監視する日本警察とが対立していた時代で、彼らの過酷な死闘を描きます。
主人公は元朝鮮人でありながら今は日本の警察という複雑な立場で、それはそのまま当時の朝鮮半島と日本の関係の複雑さに繋がっているなあと思いました。
ただでさえそんな複雑な立場である主人公は、日本警察の一人でありながら、義烈団を探るために、密偵、つまりスパイとして義烈団に潜入することで、ますます複雑な立場になっていきます。
しかし、逆に義烈団にも日本警察に密偵を放って探りを入れてきたり、主人公と対立する警察の部下が独自に義烈団に密偵を放っていたりと、物語はどんどん複雑化。
誰が敵で誰が味方だか分からない複雑な状況の中、ひたすら手に汗握る情報戦やハードな銃撃戦が繰り広げられます。
何しろ、そんな複雑な物語なので、はっきり言って一度見ただけでは物語の全容を理解するのは難しいと思いました。
暴力の応酬、二転三転するストーリーにとにかく翻弄され続けます。
しかし、あらゆる演技、あらゆるシーンの一つ一つが非常に丁寧に作り込まれているので、とにかく見応えがすごくて、まったく飽きることなく最後まで観てしまいました。
中でも、誰も信用できない状況で、お互いが密偵かも知れないと疑い合う仲で束の間の信頼が芽生えた二人が、「次に会う時は殺し合う仲だ」と言って別れる下りは本当にぐっときてしまいました。
いやー、いつも思っているんですけど、歴史の闇や国際問題、そして暴力とサスペンスを描いた韓国映画には本当に外れがないですね!
韓国映画のあらゆる表現に対する妥協の無さ、作り込みの細かさ、完成度の高さには、いつも感動させられます。
大興奮で観てしまったのですが、何しろ物語が複雑すぎて理解できていない部分もかなり多いので、DVDが出たらもう一度見返してみたいです。
ところで、先程も書きましたが、これはシネ・ウインドが2月から6月に行っている「韓国映画祭2018」の第一弾。
2月の『密偵』のあとは、3月の『殺人者の記憶法』、4月の『コンフィデンシャル 共助』、6月の『タクシー運転手 約束は海を越えて』と続いていきます。
いやー、他の作品も楽しみなものばかりです!