8/12(水)、シネ・ウインドで「ひまわり」を観てきました。
もともと1970年の名作映画なのですが、2020年にHDレストア版でリバイバル上映が実施され、シネ・ウインドでは戦争が登場する映画ということで8月の戦争特集上映のタイミングで上映していました。
イタリアで結婚して幸せに暮らしていたアントニオとジョバンナの2人だったが、第二次世界大戦が勃発してアントニオはソ連に出兵。
ジョバンナは終戦しても帰ってこない夫を探しにソ連に向かうが、アントニオは新しい妻子と家庭を築いていて、ジョバンナは驚いてイタリアに帰ってしまう。
しかしアントニオには、戦争中に地獄のような雪の中で死にかけていたところを助けてもらい、その縁で結婚したという事情があった。
それを伝えるべく今度はアントニオがジョバンナを追ってイタリアに行くが、彼女もまたすでに新たに家庭を築いていたのであった…という男女の切ないすれ違いを描いたドラマ。
もう時間が経ってそれぞれの人生を歩み始め、あの頃には戻れないと気付いた2人が別れていく、そこで映画が終わります。
あの頃には戻りたい気持ちはあっても、2人はそれぞれ今の家庭を捨てるわけにはいかず、もう二度と戻れないわけです。
それは時間を戻せない限り絶対あり得ないし、しかも昔の映画なので軽くネタバレすると2人にはすでに新しい相手と子供がいるから、やっぱり昔のように無邪気に恋をするわけにはいかないんですよね。
こういう大人の恋のすれ違いを描いたラストは、「ラ・ラ・ランド」などでも観ましたが、きっと「ひまわり」みたいな往年の名作映画から受け継がれているテーマなんだろうなと思いました。
戦争が人間の運命を変えてしまう恐ろしさはもちろん、恋愛映画の王道展開の一つであるすれ違いをここまでストレートに切なく描いた映画は初めて見たかも知れません。
1970年の名作とされている映画、初めて観ましたが素直に感動しました。