シネ・ウインドが、1月8日(金)まで「シネ・ウインド会員選出 ベストテン&アンケート2015」を募集していたので、1月8日の23時59分くらいにメールで送った迷惑なシネ・ウインド会員のチヒロブルースです、こんばんは。
これは毎年この時期にシネ・ウインド会員を対象に募集している企画で、2013年にシネ・ウインド会員になってから、この企画の存在は知っていたものの、毎年何だかんだで忘れていたので、今年こそ投票できて良かったです。
僕自身、シネ・ウインドに限らず、ここ2年くらいでかなりたくさん映画を見るようになっていたこともあり、ちょうど2015年にどんな映画を観たのか振り返りたいと思っていたところだったので、いいタイミングでこの企画に出会えたなって感じでした。
で、僕がこの企画を知ったのは、毎月シネ・ウインド会員がもらえる「月刊ウインド」っていう雑誌で、そこに、この企画の説明書が入っていたのですが…
な、なんと2015年に新潟県内で上映された全ての映画のタイトルが一覧になっているではないか!!
すごい!!これはすごいぞ!!
何がすごいって、映画館で普通に上映されていた映画はもちろん、映画館以外で行われた単発の上映会などの映画まで、全てが掲載されているのだ!!
注意書きによると、あくまで参考までのリストだそうですが、あくまで参考までのリストにしては、力が入り過ぎだ!
ただ、このリストは新潟の上映のみであり、また、12月封切りで今年1月まで上映している作品は入っていないそうです。
しかし、そんな作品でも、見たならベストテンには加えてもいい、このリストはあくまで参考なので、全部このリストの中から選ばなくてもいい、ということらしいです。
と言う訳で、まずはベストテンの前に、ちひろが2015年に観た映画を全部書いてみようと思います!
それでは、どうぞ…
・百円の恋
・0.5ミリ
・6才のボクが、大人になるまで。
・さよなら歌舞伎町(廣木隆一監督アフタートーク)
・劇場版 BiSキャノンボール
・幕が上がる
・谷川さん、詩をひとつ作ってください
・劇場版プロレスキャノンボール
・おんなのこきらい(加藤綾香監督アフタートーク)
・ワンダフル・ワールドエンド
・愛をハグくむ人々(シネマ健康会)
・帰ろうYO!(シネマ健康会)
・チエコクエスト(シネマ健康会)
・テンプル・ナンバー・ゼロ(シネマ健康会)
・世界の終わりのいずこねこ
・みんなの学校
・あん
・ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古(中嶋かねまささん市川明美さんアフタートーク)
・小さき声のカノン
・呪怨‐ザ・ファイナル‐
・マッド・マックス 怒りのデス・ロード(2回見てます)
・私の少女
・野火
・ラブ&ピース
・ジュラシック・ワールド
・ピクセル
・ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション
・私たちのハァハァ
・ベトナムの風に吹かれて
・マッド・マックス(カナザワ映画祭)
・アポカリプト(カナザワ映画祭)
・乃梨子の場合(川瀬陽太クロニクル)
・耳を澄ます(川瀬陽太クロニクル)
・アナタの白子の戻り鰹(川瀬陽太クロニクル)
・サウダーヂ(川瀬陽太クロニクル)
・ローリング
・HATEAD(新潟市8区ムービー上映会)
・マグーのポロシャック(新潟市8区ムービー上映会)
・まちのへり( 新潟市8区ムービー上映会)
・神様なんてバカらしい。(新潟市8区ムービー上映会)
・コングレス未来学会議
・飛べないコトリとメリーゴーランド
・セシウムと少女
・ナオトひとりっきり Alone in Fukushima
・首相官邸の前で
・東京漂流(バクシーシ山下の社会科見学in新潟2)
・劇場版 どついたるねんライブ(バクシーシ山下の社会科見学in新潟2)
・マイカット(MOOSIC LAB 2015)
・劇場版 復讐のドミノマスク(MOOSIC LAB 2015)
・劇場版 しろぜめっ!(MOOSIC LAB 2015)
・ねもしすたぁ(MOOSIC LAB 2015)
・DREAM MACHINE(MOOSIC LAB 2015)
・いいにおいのする映画(MOOSIC LAB 2015)
・ライブハウスレクイエム(MOOSIC LAB 2015)
・101回目のベッド・イン(MOOSIC LAB 2015)
・コードネームU.N.C.L.E.
・永遠に君を愛す(新潟大学 平行線をたどる言葉と心 映画監督 濱口竜介)
・親密さ(新潟大学 平行線をたどる言葉と心 映画監督 濱口竜介)
・うまれる ずっと、いっしょ。(万代市民会館)
・パシフィック・リム(4DX)
・恋人たち
・THE COCKPIT(三宅唱監督、OMSBさん、Bimさんアフタートーク)
・スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒
以上です!
全世界で大ヒットしてる映画から小さい上映会でのインディーズ映画まで、色々あります!
数えてみたら、合計62本も見ているではないか!
多分、過去最多だと思います。自分でびっくりしてます。
と言う訳で、さっそくベストテンを発表させていただきます!
(ブログ書きながら振り返っていたら、シネ・ウインドに送ったものと微妙にランキングを変えたくなってきたので、微妙に変えていきます。)
10位からカウントダウン方式で行きますね。
せっかくなので、感想も書いていきます。
それでは、どうぞ!
第10位
「うまれる ずっと、いっしょ。」
地主上映会をしながら全国を回っているドキュメンタリー映画で、万代市民会館で上映されたものに行って来ました。
3組の家族を追ったドキュメンタリー映画なんですけど、それぞれ事情を抱えながらも本気で家族と向き合っている人々の姿を見ることが出来たことは、すごい希望だと感じました。
って言うか、こんな映画が作られてしまうこと自体がすごい希望だと思います。本当によくこんな映画撮れたなっていう驚きです。
数年間にわたって取材し、本当にその家族にとっての決定的な瞬間を記録したりもしていて、なんかもう、この映画を撮影している監督のドキュメンタリー映画がいつか出来ないかなとか思ってしまうくらいの、奇跡のようなドキュメンタリー映画です。
第9位
「みんなの学校」
大阪にある普通の公立小学校で、不登校や特別支援学級もなく、みんなが同じクラスで笑顔で過ごせるようにするために頑張る先生たちと子供たちを追ったドキュメンタリー映画です。(またドキュメンタリー映画!)
そんな学校は綺麗事じゃないのかよ!って思うんですけど、実際に学校がやっていることは決して綺麗事ではなく、学校と子供達が一人一人とちゃんと向き合いながら一緒に成長していくという、すごく地道な活動で、それが本当に素晴らしかった。
日本にもこんなに素晴らしい学校があったのかよ!と感動しました。
とにかく、あの校長先生にはマジで惚れます!
第8位
「6才のボクが、大人になるまで。」
もともと2014年の映画なんですけど、アカデミー賞の助演女優をを受賞したりと2015年になってからも話題になって、再上映されたものを見に行って来ました。
6歳の主人公が18歳になるまでの12年間を、12年間かけて役者の成長に合わせて撮影していくという、とんでもない映画です。
「夢は牛のお医者さん」みたいな長期間にわたるドキュメンタリー映画は見たことありますが、それをフィクションでやってしまうというのが、本当にとんでもねえなって思います。
ごくごく普通の少年の12年間の色んな場面が登場するんですけど、何気ない場面でも12年分を(本当に12年分を!!)連続で見ていくと、とても感慨深いものがあって、見たあとは自分のこれまで生きてきた何年間とかを思い返して、「ああ、俺も生きてきたんだ!」みたいな気持ちになります。
第7位
「ジュラシック・ワールド」
すごく個人的な話なんですけど、僕は小さい時は恐竜好きな子供で、25年前に家族と映画館に見に行った「ジュラシック・パーク」が本当に大好きで、多分初めて好きになった「ドラえもん」以外の映画なんですよね。
なんで、その最新作は本当に楽しみにしていたんですけど、実際見たら超楽しかった!!
子供の頃にジュラシック・パークを見た時の、恐竜の登場に本気で感動したり、本気で怖がったりしていたあのドキドキワクワク感がよみがえってきて、本当に子供みたいになってアドレナリン全開で楽しみました。
恐竜と人間の燃えるアクションも、感動する人間ドラマも、笑いもあって(特にブラックな笑い多め!)、これぞハリウッド娯楽超大作!って感じなんですけど、その一方で「人間なんて自然界ではちっぽけな存在だから調子こいたらいかんぜよ」っていう思想は一貫していて、そこも良かった。
第6位
「おんなのこきらい」
もともとMOOSIC LAB 2014の一つとして上演されたものが、あまりに好評で2015年に一本の映画として再上映されたものです。
僕は2014年にも見ているんですけど、本当に素晴らしい映画だな!って思っていた大好きな映画だったので、2015年にもまた見に行って来ました。
圧倒的な可愛さを武器に男に媚びては女から嫌われ続ける性格最悪美少女が主人公なので、人によって、特に見ているのが男性か女性かにとって、感想がまるきり変わってしまいそうな映画です。
僕は最初キリコという主人公にムカついてたんですけど、そんなキリコの丁寧に描かれた内面の描写を見ていくうちに、なんかもう本気でキリコに感情移入したり応援したりしてしまったっていう。
ある場面で本当に観客の度肝を抜くような切なすぎる展開があるんですけど、見るのが二回目なので、そのシーンがまだ始まる前からもう泣きそうになりました。
キリコは確かに嫌な奴だけど悪い奴じゃないんだ!!キリコは不器用な奴だけどキリコなりに一生懸命生きてるんだ!!キリコーーーー!!あのキリコ、早く幸せになればいいのに!!
「ちゃんと好きってどういうこと?」っていうのは2014年の映画「サッドティー」のキャッチコピーですが、この映画はその問いかけに対する一つの答えって感じもします。
男女関係なく、みんな見てくれ!!マジで見てくれ!!レンタルあるから!!
第5位
「百円の恋」
安藤サクラさん演じる主人公の一子が、本当にクズみたいなニートだったんだけど、一人暮らしを始めたりバイトを始めたりして、最終的にボクシングをめっちゃ頑張る、っていう映画。
主要な登場人物のほとんどがクズという最高の映画なんだけど、そんなクズな人物たちをすごいユーモアと愛情を持って描いているので笑えるし、愛おしくなるし、何より元ニートとして激しく共感せざるを得ませんでした。
そんなクズな一子がクズなりに少しずつ前に進んで行くのは、本当に格好よくて、ボクシングのトレーニングを始めた一子がで走り出すシーンは最高に格好良くて、いいいいっけええええええええ!!!!!って気持ちになりました。
で、本当に最高なのがエンディングで、ぱっと見すごくダサくて格好悪いシーンなんですけど、クリープハイプの「百八円の恋」って曲が流れ出した瞬間、号泣しました。あの映画のエンディングに完璧すぎる曲だと思います。
「もうすぐこの映画も終わる こんなあたしのことは忘れてね これから始まる毎日は映画になんかならなくても普通の毎日でいいから」と言う歌い出しの歌詞がまさにその気持ちで、一子のこの先は映画では描かれていないけどどこかで幸せに生きていて欲しいって本気で願ってしまった、正直、去年観た映画で一番好きなエンディングです。
第4位
「スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒」
スター・ウォーズっていう大好きなシリーズの最新作が映画館で見られるのが本当に楽しみで、正直、去年一番ワクワクして映画館に見に行った映画です。だってスター・ウォーズですよ!!!!!!
映画が始まって、「デーン!」っていう音楽ともに「STAR WARS」っていうロゴが宇宙の彼方に消えていく、あのオープニングの時点でもう泣いてるっていう。
スター・ウォーズの今までの面白さも、新しい面白さも盛りだくさんな本当に楽し過ぎる映画で、ああもうスター・ウォーズ大好きだ!!!!!!!
また、宇宙で大冒険する興奮だけじゃなくて、登場人物の人間ドラマが実はすごく丁寧に描かれているなって思って、特に、立場の違う者たちが少しずつ信頼関係を築いてともに手を取り生きていく、っていう展開は、ベタなんだけど僕はこの展開に本当に弱いんですね、本気で感動しました。
第3位
「野火」
大岡昇平さんの実際の戦争体験をもとにした小説「野火」を、塚本晋也監督が自ら演じて作った映画です。
もちろん映画ではあるんだけど、僕には映画とは思えないくらい戦争描写が強烈に生々しくて、もしかしたら戦争のドキュメンタリーを見るより怖いんじゃないかと思ったくらいでした。
まるで戦場にいる人達の脳の中に直接入って、同じ視点で戦争を体験しているような気持ちで、これが映画であることも忘れてもう本当に誰か助けてくださいって本気で思いました。
この映画で描かれる戦争の恐怖は、単純に敵が怖いとか食料がないとかだけではなくて、もう敵も味方も関係なく戦場にいる人間たちは何もかもがおかしくなっていて、いつ誰が誰を殺すか分からないという恐怖です。
1秒後には自分が誰かを殺すかも知れないし、誰かが自分を殺すかも知れない恐怖、いつ誰が加害者になるか被害者になるか分からないという恐怖で、だから画面に二人以上の人間が登場するだけで怖いというのは、人間の究極の恐怖なのかなって思いました。
だから、はっきり言ってこの映画はトラウマなんですけど、それでも本当に見られて良かったなと思います。
というのは、ここまでして全力で戦争の怖ろしさを伝えようとしている人がいることに気付けたから。そして、僕はこの映画を見て、やっぱり戦争は怖ろしいからしたくないって本気で思えたからです。
体験者にしか分からない恐怖を、映画という媒体で疑似体験できたのは、本当に貴重な体験だと思います。(実際に体験する恐怖とはもう全然比べものにならないことは承知の上で言いますが。)
この映で描かれる戦争のように、やっぱり人間は恐ろしいものだという目をそらしたくなる事実を受け止めるしかないって考えると、この映画で描かれるような戦争の恐怖は他人事じゃないなって思えます。
もうこの映画は全日本人が見ればいいんじゃないでしょうか。こんな時代だからこそです。
第2位
「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」
こんなに最高の映画ってあるでしょうか!
手に汗握るカーチェイスに大興奮な最高の娯楽映画でありあがら、人間が生きることの尊厳を全力で描くメッセージ性の強さ、その二つの要素がどちらも桁違いに素晴らしい、こんな最高の映画にはなかなか出会えないぜ!
登場人物がみんな素晴らしいです!敵も味方も関係なく、全員が格好いいです!全員が全力で生きています。核戦争後の文明が崩壊して資源が枯渇した砂漠の世界で、配したり支配されたり、裏切ったり裏切られたり、逃げたり追いかけたりを繰り返しながら、それでも全員が全力で生きています。
そんな過酷な生存競争の世界で、人間が生きていく道はあるのか…
そんな、人類の普遍的かつ難しい問い掛けに、最高に盛り上がるカーチェイスとアクションで挑んでしまっている!ここがこの映画の最高に素晴らしいところだと思います。
イモータン・ジョーとウォーボーイズたち、主人公たちの命を狙う怖ろしい悪役達も、あの世界の中ではどうしようもない境遇に置かれた切ない存在なのかも知れません。そして同時に、物凄く格好いい存在でもあります!砂漠を疾走する彼らの戦闘を、なんと巨大トレーラーの上で爆音で鳴り響く太鼓とギターが盛り上げる!テンションMAXだぜ!
あの映画を見た後で、俺がどんだけ物真似をしたことか!V8!V8!V8!V8!V8!V8!V8!V8!
そんなヤバい奴らから、人間の尊厳と自由を求めて逃走するフュリオサ大隊長!冷静さと大胆さを兼ね備えた彼女にも悲しい過去があり、それでも希望を失わない。その逃走劇の中に巻き込まれていった主人公マックス!お互いに疑い合い利用し合っていただけの関係だったマックスとフュリオサが、徐々に信頼関係を築いていく様は、本当に燃えるし泣けます。他のキャラクターたちもみんな本当に素晴らしい!
ヒャッハー!な激しいカーチェイスを描きながらも、その中で成長する主人公たちの姿や、必死で生きようとする人間の美しさを描ききる。そして映画を見たあとは、「こんな世界だけど生きていこう!」「マックスだって頑張ったんだから俺も頑張ろう!」と素直に希望が持てる。最高の映画です!
第1位
「恋人たち」
はい、あの「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」を押さえて1位に輝いたのは、橋口亮輔監督の「恋人たち」でした!
あのマッド・マックスを押さえているという時点で、僕がどれだけこの映画に感動したか分かりますか!
映画の予告編で、「飲み込めない想いを飲みこみながらいきている人が、この日本にどれだけいるのだろう。今の日本が抱えていること、そして“人間の感情”をちゃんと描きたい」という監督の言葉を見た時に、なんて誠実な言葉だろうと、もうその時点で感動して、これは絶対に見に行こうと思ったんです。これは絶対に今の自分が見るべき映画に違いないと。
ただ、この映画とは直接関係ない話ですが、僕は去年「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」という最高の映画を見ていたので、「今年はもうこれを超える映画には出会わないだろう」っていう気持ちがありました。
が、見終わって映画館を出た時、思ったのでした。「こんな素晴らしい映画に出会えるとは!やっぱり見に来て良かった!今年のベストだ!」
マッド・マックスが丁寧に作り込まれたストーリーや美術や演技によって豊かな世界の広がりを感じさせる映画だとすれば、この「恋人たち」は丁寧に作り込まれたストーリーや美術や演技によって、この日本という国が抱えている問題を映画の中にしっかりと再現した映画と言えるのではないでしょうか。
現代の日本、豊かに見える社会にも必ずどこかに歪みが生まれ、言葉に出来ない悲しみを抱えながら生きている人々がいます。
三人の立場も境遇もまったく異なる登場人物たちをそれぞれ主人公に、三つの物語が同時並行的に描かれ、時々彼らの物語が同じ街の中で交差したりします。
三人はそれぞれ言葉に出来ない悲しみを抱えていて、特にメインとして登場する男性のあまりに理不尽な境遇は、「彼の悲しみが伝わってきた」「共感した」などと簡単に言ってしまうのがはばかれるほど、決して簡単に癒えることのない深い悲しみだと思いました。
それでも、映画の中で彼らが抱えている問題は、現代の日本が抱えている問題を象徴しているようで、それは映画を見ている自分が生きている日本社会と完全に地続きな問題で、決して他人事じゃないんだなって思いました。
また、そんな深い悲しみを描きつつも、登場人物たちを愛とユーモアを持って描いているので、深刻なシーンの中にも笑えるポイントがあり、登場人物に親しみを感じることが出来ました。
そして、最後まで見ると、「こんな世界だけど、それでも生きていこう。」と心から思えます。この感動は、正直「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」に似ています。海外のアクション映画と日本の人間ドラマ、全然違う映画なんですけど、最終的に達する感動は近いものがある気がします。
だから正直「マッド・マックス」と「恋人たち」はどっちが一位でもいい感じなんですけど、こっちの方がより自分に身近に感じられた分、ダイレクトに感動が伝わってきたので、こっちを一位にさせていただきました!
以上です!
なんか順位が上がるごとに、感想が長くいっていますね。
ちなみに11位以下は、(まだ続くのか)
第11位「私の少女」
第12位「劇場版 BISキャノンボール」
第13位「帰ろうYO!」
第14位「ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション」
第15位「私たちのハァハァ」
第16位「ワンダフル・ワールドエンド」
第17位「幕が上がる」
第18位「ラブ&ピース」
第19位「ローリング」
第20位「コングレス未来学会議」
って感じです!
ああ長かったけど楽しかった!
これは毎年この時期にシネ・ウインド会員を対象に募集している企画で、2013年にシネ・ウインド会員になってから、この企画の存在は知っていたものの、毎年何だかんだで忘れていたので、今年こそ投票できて良かったです。
僕自身、シネ・ウインドに限らず、ここ2年くらいでかなりたくさん映画を見るようになっていたこともあり、ちょうど2015年にどんな映画を観たのか振り返りたいと思っていたところだったので、いいタイミングでこの企画に出会えたなって感じでした。
で、僕がこの企画を知ったのは、毎月シネ・ウインド会員がもらえる「月刊ウインド」っていう雑誌で、そこに、この企画の説明書が入っていたのですが…
な、なんと2015年に新潟県内で上映された全ての映画のタイトルが一覧になっているではないか!!
すごい!!これはすごいぞ!!
何がすごいって、映画館で普通に上映されていた映画はもちろん、映画館以外で行われた単発の上映会などの映画まで、全てが掲載されているのだ!!
注意書きによると、あくまで参考までのリストだそうですが、あくまで参考までのリストにしては、力が入り過ぎだ!
ただ、このリストは新潟の上映のみであり、また、12月封切りで今年1月まで上映している作品は入っていないそうです。
しかし、そんな作品でも、見たならベストテンには加えてもいい、このリストはあくまで参考なので、全部このリストの中から選ばなくてもいい、ということらしいです。
と言う訳で、まずはベストテンの前に、ちひろが2015年に観た映画を全部書いてみようと思います!
それでは、どうぞ…
・百円の恋
・0.5ミリ
・6才のボクが、大人になるまで。
・さよなら歌舞伎町(廣木隆一監督アフタートーク)
・劇場版 BiSキャノンボール
・幕が上がる
・谷川さん、詩をひとつ作ってください
・劇場版プロレスキャノンボール
・おんなのこきらい(加藤綾香監督アフタートーク)
・ワンダフル・ワールドエンド
・愛をハグくむ人々(シネマ健康会)
・帰ろうYO!(シネマ健康会)
・チエコクエスト(シネマ健康会)
・テンプル・ナンバー・ゼロ(シネマ健康会)
・世界の終わりのいずこねこ
・みんなの学校
・あん
・ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古(中嶋かねまささん市川明美さんアフタートーク)
・小さき声のカノン
・呪怨‐ザ・ファイナル‐
・マッド・マックス 怒りのデス・ロード(2回見てます)
・私の少女
・野火
・ラブ&ピース
・ジュラシック・ワールド
・ピクセル
・ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション
・私たちのハァハァ
・ベトナムの風に吹かれて
・マッド・マックス(カナザワ映画祭)
・アポカリプト(カナザワ映画祭)
・乃梨子の場合(川瀬陽太クロニクル)
・耳を澄ます(川瀬陽太クロニクル)
・アナタの白子の戻り鰹(川瀬陽太クロニクル)
・サウダーヂ(川瀬陽太クロニクル)
・ローリング
・HATEAD(新潟市8区ムービー上映会)
・マグーのポロシャック(新潟市8区ムービー上映会)
・まちのへり( 新潟市8区ムービー上映会)
・神様なんてバカらしい。(新潟市8区ムービー上映会)
・コングレス未来学会議
・飛べないコトリとメリーゴーランド
・セシウムと少女
・ナオトひとりっきり Alone in Fukushima
・首相官邸の前で
・東京漂流(バクシーシ山下の社会科見学in新潟2)
・劇場版 どついたるねんライブ(バクシーシ山下の社会科見学in新潟2)
・マイカット(MOOSIC LAB 2015)
・劇場版 復讐のドミノマスク(MOOSIC LAB 2015)
・劇場版 しろぜめっ!(MOOSIC LAB 2015)
・ねもしすたぁ(MOOSIC LAB 2015)
・DREAM MACHINE(MOOSIC LAB 2015)
・いいにおいのする映画(MOOSIC LAB 2015)
・ライブハウスレクイエム(MOOSIC LAB 2015)
・101回目のベッド・イン(MOOSIC LAB 2015)
・コードネームU.N.C.L.E.
・永遠に君を愛す(新潟大学 平行線をたどる言葉と心 映画監督 濱口竜介)
・親密さ(新潟大学 平行線をたどる言葉と心 映画監督 濱口竜介)
・うまれる ずっと、いっしょ。(万代市民会館)
・パシフィック・リム(4DX)
・恋人たち
・THE COCKPIT(三宅唱監督、OMSBさん、Bimさんアフタートーク)
・スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒
以上です!
全世界で大ヒットしてる映画から小さい上映会でのインディーズ映画まで、色々あります!
数えてみたら、合計62本も見ているではないか!
多分、過去最多だと思います。自分でびっくりしてます。
と言う訳で、さっそくベストテンを発表させていただきます!
(ブログ書きながら振り返っていたら、シネ・ウインドに送ったものと微妙にランキングを変えたくなってきたので、微妙に変えていきます。)
10位からカウントダウン方式で行きますね。
せっかくなので、感想も書いていきます。
それでは、どうぞ!
第10位
「うまれる ずっと、いっしょ。」
地主上映会をしながら全国を回っているドキュメンタリー映画で、万代市民会館で上映されたものに行って来ました。
3組の家族を追ったドキュメンタリー映画なんですけど、それぞれ事情を抱えながらも本気で家族と向き合っている人々の姿を見ることが出来たことは、すごい希望だと感じました。
って言うか、こんな映画が作られてしまうこと自体がすごい希望だと思います。本当によくこんな映画撮れたなっていう驚きです。
数年間にわたって取材し、本当にその家族にとっての決定的な瞬間を記録したりもしていて、なんかもう、この映画を撮影している監督のドキュメンタリー映画がいつか出来ないかなとか思ってしまうくらいの、奇跡のようなドキュメンタリー映画です。
第9位
「みんなの学校」
大阪にある普通の公立小学校で、不登校や特別支援学級もなく、みんなが同じクラスで笑顔で過ごせるようにするために頑張る先生たちと子供たちを追ったドキュメンタリー映画です。(またドキュメンタリー映画!)
そんな学校は綺麗事じゃないのかよ!って思うんですけど、実際に学校がやっていることは決して綺麗事ではなく、学校と子供達が一人一人とちゃんと向き合いながら一緒に成長していくという、すごく地道な活動で、それが本当に素晴らしかった。
日本にもこんなに素晴らしい学校があったのかよ!と感動しました。
とにかく、あの校長先生にはマジで惚れます!
第8位
「6才のボクが、大人になるまで。」
もともと2014年の映画なんですけど、アカデミー賞の助演女優をを受賞したりと2015年になってからも話題になって、再上映されたものを見に行って来ました。
6歳の主人公が18歳になるまでの12年間を、12年間かけて役者の成長に合わせて撮影していくという、とんでもない映画です。
「夢は牛のお医者さん」みたいな長期間にわたるドキュメンタリー映画は見たことありますが、それをフィクションでやってしまうというのが、本当にとんでもねえなって思います。
ごくごく普通の少年の12年間の色んな場面が登場するんですけど、何気ない場面でも12年分を(本当に12年分を!!)連続で見ていくと、とても感慨深いものがあって、見たあとは自分のこれまで生きてきた何年間とかを思い返して、「ああ、俺も生きてきたんだ!」みたいな気持ちになります。
第7位
「ジュラシック・ワールド」
すごく個人的な話なんですけど、僕は小さい時は恐竜好きな子供で、25年前に家族と映画館に見に行った「ジュラシック・パーク」が本当に大好きで、多分初めて好きになった「ドラえもん」以外の映画なんですよね。
なんで、その最新作は本当に楽しみにしていたんですけど、実際見たら超楽しかった!!
子供の頃にジュラシック・パークを見た時の、恐竜の登場に本気で感動したり、本気で怖がったりしていたあのドキドキワクワク感がよみがえってきて、本当に子供みたいになってアドレナリン全開で楽しみました。
恐竜と人間の燃えるアクションも、感動する人間ドラマも、笑いもあって(特にブラックな笑い多め!)、これぞハリウッド娯楽超大作!って感じなんですけど、その一方で「人間なんて自然界ではちっぽけな存在だから調子こいたらいかんぜよ」っていう思想は一貫していて、そこも良かった。
第6位
「おんなのこきらい」
もともとMOOSIC LAB 2014の一つとして上演されたものが、あまりに好評で2015年に一本の映画として再上映されたものです。
僕は2014年にも見ているんですけど、本当に素晴らしい映画だな!って思っていた大好きな映画だったので、2015年にもまた見に行って来ました。
圧倒的な可愛さを武器に男に媚びては女から嫌われ続ける性格最悪美少女が主人公なので、人によって、特に見ているのが男性か女性かにとって、感想がまるきり変わってしまいそうな映画です。
僕は最初キリコという主人公にムカついてたんですけど、そんなキリコの丁寧に描かれた内面の描写を見ていくうちに、なんかもう本気でキリコに感情移入したり応援したりしてしまったっていう。
ある場面で本当に観客の度肝を抜くような切なすぎる展開があるんですけど、見るのが二回目なので、そのシーンがまだ始まる前からもう泣きそうになりました。
キリコは確かに嫌な奴だけど悪い奴じゃないんだ!!キリコは不器用な奴だけどキリコなりに一生懸命生きてるんだ!!キリコーーーー!!あのキリコ、早く幸せになればいいのに!!
「ちゃんと好きってどういうこと?」っていうのは2014年の映画「サッドティー」のキャッチコピーですが、この映画はその問いかけに対する一つの答えって感じもします。
男女関係なく、みんな見てくれ!!マジで見てくれ!!レンタルあるから!!
第5位
「百円の恋」
安藤サクラさん演じる主人公の一子が、本当にクズみたいなニートだったんだけど、一人暮らしを始めたりバイトを始めたりして、最終的にボクシングをめっちゃ頑張る、っていう映画。
主要な登場人物のほとんどがクズという最高の映画なんだけど、そんなクズな人物たちをすごいユーモアと愛情を持って描いているので笑えるし、愛おしくなるし、何より元ニートとして激しく共感せざるを得ませんでした。
そんなクズな一子がクズなりに少しずつ前に進んで行くのは、本当に格好よくて、ボクシングのトレーニングを始めた一子がで走り出すシーンは最高に格好良くて、いいいいっけええええええええ!!!!!って気持ちになりました。
で、本当に最高なのがエンディングで、ぱっと見すごくダサくて格好悪いシーンなんですけど、クリープハイプの「百八円の恋」って曲が流れ出した瞬間、号泣しました。あの映画のエンディングに完璧すぎる曲だと思います。
「もうすぐこの映画も終わる こんなあたしのことは忘れてね これから始まる毎日は映画になんかならなくても普通の毎日でいいから」と言う歌い出しの歌詞がまさにその気持ちで、一子のこの先は映画では描かれていないけどどこかで幸せに生きていて欲しいって本気で願ってしまった、正直、去年観た映画で一番好きなエンディングです。
第4位
「スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒」
スター・ウォーズっていう大好きなシリーズの最新作が映画館で見られるのが本当に楽しみで、正直、去年一番ワクワクして映画館に見に行った映画です。だってスター・ウォーズですよ!!!!!!
映画が始まって、「デーン!」っていう音楽ともに「STAR WARS」っていうロゴが宇宙の彼方に消えていく、あのオープニングの時点でもう泣いてるっていう。
スター・ウォーズの今までの面白さも、新しい面白さも盛りだくさんな本当に楽し過ぎる映画で、ああもうスター・ウォーズ大好きだ!!!!!!!
また、宇宙で大冒険する興奮だけじゃなくて、登場人物の人間ドラマが実はすごく丁寧に描かれているなって思って、特に、立場の違う者たちが少しずつ信頼関係を築いてともに手を取り生きていく、っていう展開は、ベタなんだけど僕はこの展開に本当に弱いんですね、本気で感動しました。
第3位
「野火」
大岡昇平さんの実際の戦争体験をもとにした小説「野火」を、塚本晋也監督が自ら演じて作った映画です。
もちろん映画ではあるんだけど、僕には映画とは思えないくらい戦争描写が強烈に生々しくて、もしかしたら戦争のドキュメンタリーを見るより怖いんじゃないかと思ったくらいでした。
まるで戦場にいる人達の脳の中に直接入って、同じ視点で戦争を体験しているような気持ちで、これが映画であることも忘れてもう本当に誰か助けてくださいって本気で思いました。
この映画で描かれる戦争の恐怖は、単純に敵が怖いとか食料がないとかだけではなくて、もう敵も味方も関係なく戦場にいる人間たちは何もかもがおかしくなっていて、いつ誰が誰を殺すか分からないという恐怖です。
1秒後には自分が誰かを殺すかも知れないし、誰かが自分を殺すかも知れない恐怖、いつ誰が加害者になるか被害者になるか分からないという恐怖で、だから画面に二人以上の人間が登場するだけで怖いというのは、人間の究極の恐怖なのかなって思いました。
だから、はっきり言ってこの映画はトラウマなんですけど、それでも本当に見られて良かったなと思います。
というのは、ここまでして全力で戦争の怖ろしさを伝えようとしている人がいることに気付けたから。そして、僕はこの映画を見て、やっぱり戦争は怖ろしいからしたくないって本気で思えたからです。
体験者にしか分からない恐怖を、映画という媒体で疑似体験できたのは、本当に貴重な体験だと思います。(実際に体験する恐怖とはもう全然比べものにならないことは承知の上で言いますが。)
この映で描かれる戦争のように、やっぱり人間は恐ろしいものだという目をそらしたくなる事実を受け止めるしかないって考えると、この映画で描かれるような戦争の恐怖は他人事じゃないなって思えます。
もうこの映画は全日本人が見ればいいんじゃないでしょうか。こんな時代だからこそです。
第2位
「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」
こんなに最高の映画ってあるでしょうか!
手に汗握るカーチェイスに大興奮な最高の娯楽映画でありあがら、人間が生きることの尊厳を全力で描くメッセージ性の強さ、その二つの要素がどちらも桁違いに素晴らしい、こんな最高の映画にはなかなか出会えないぜ!
登場人物がみんな素晴らしいです!敵も味方も関係なく、全員が格好いいです!全員が全力で生きています。核戦争後の文明が崩壊して資源が枯渇した砂漠の世界で、配したり支配されたり、裏切ったり裏切られたり、逃げたり追いかけたりを繰り返しながら、それでも全員が全力で生きています。
そんな過酷な生存競争の世界で、人間が生きていく道はあるのか…
そんな、人類の普遍的かつ難しい問い掛けに、最高に盛り上がるカーチェイスとアクションで挑んでしまっている!ここがこの映画の最高に素晴らしいところだと思います。
イモータン・ジョーとウォーボーイズたち、主人公たちの命を狙う怖ろしい悪役達も、あの世界の中ではどうしようもない境遇に置かれた切ない存在なのかも知れません。そして同時に、物凄く格好いい存在でもあります!砂漠を疾走する彼らの戦闘を、なんと巨大トレーラーの上で爆音で鳴り響く太鼓とギターが盛り上げる!テンションMAXだぜ!
あの映画を見た後で、俺がどんだけ物真似をしたことか!V8!V8!V8!V8!V8!V8!V8!V8!
そんなヤバい奴らから、人間の尊厳と自由を求めて逃走するフュリオサ大隊長!冷静さと大胆さを兼ね備えた彼女にも悲しい過去があり、それでも希望を失わない。その逃走劇の中に巻き込まれていった主人公マックス!お互いに疑い合い利用し合っていただけの関係だったマックスとフュリオサが、徐々に信頼関係を築いていく様は、本当に燃えるし泣けます。他のキャラクターたちもみんな本当に素晴らしい!
ヒャッハー!な激しいカーチェイスを描きながらも、その中で成長する主人公たちの姿や、必死で生きようとする人間の美しさを描ききる。そして映画を見たあとは、「こんな世界だけど生きていこう!」「マックスだって頑張ったんだから俺も頑張ろう!」と素直に希望が持てる。最高の映画です!
第1位
「恋人たち」
はい、あの「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」を押さえて1位に輝いたのは、橋口亮輔監督の「恋人たち」でした!
あのマッド・マックスを押さえているという時点で、僕がどれだけこの映画に感動したか分かりますか!
映画の予告編で、「飲み込めない想いを飲みこみながらいきている人が、この日本にどれだけいるのだろう。今の日本が抱えていること、そして“人間の感情”をちゃんと描きたい」という監督の言葉を見た時に、なんて誠実な言葉だろうと、もうその時点で感動して、これは絶対に見に行こうと思ったんです。これは絶対に今の自分が見るべき映画に違いないと。
ただ、この映画とは直接関係ない話ですが、僕は去年「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」という最高の映画を見ていたので、「今年はもうこれを超える映画には出会わないだろう」っていう気持ちがありました。
が、見終わって映画館を出た時、思ったのでした。「こんな素晴らしい映画に出会えるとは!やっぱり見に来て良かった!今年のベストだ!」
マッド・マックスが丁寧に作り込まれたストーリーや美術や演技によって豊かな世界の広がりを感じさせる映画だとすれば、この「恋人たち」は丁寧に作り込まれたストーリーや美術や演技によって、この日本という国が抱えている問題を映画の中にしっかりと再現した映画と言えるのではないでしょうか。
現代の日本、豊かに見える社会にも必ずどこかに歪みが生まれ、言葉に出来ない悲しみを抱えながら生きている人々がいます。
三人の立場も境遇もまったく異なる登場人物たちをそれぞれ主人公に、三つの物語が同時並行的に描かれ、時々彼らの物語が同じ街の中で交差したりします。
三人はそれぞれ言葉に出来ない悲しみを抱えていて、特にメインとして登場する男性のあまりに理不尽な境遇は、「彼の悲しみが伝わってきた」「共感した」などと簡単に言ってしまうのがはばかれるほど、決して簡単に癒えることのない深い悲しみだと思いました。
それでも、映画の中で彼らが抱えている問題は、現代の日本が抱えている問題を象徴しているようで、それは映画を見ている自分が生きている日本社会と完全に地続きな問題で、決して他人事じゃないんだなって思いました。
また、そんな深い悲しみを描きつつも、登場人物たちを愛とユーモアを持って描いているので、深刻なシーンの中にも笑えるポイントがあり、登場人物に親しみを感じることが出来ました。
そして、最後まで見ると、「こんな世界だけど、それでも生きていこう。」と心から思えます。この感動は、正直「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」に似ています。海外のアクション映画と日本の人間ドラマ、全然違う映画なんですけど、最終的に達する感動は近いものがある気がします。
だから正直「マッド・マックス」と「恋人たち」はどっちが一位でもいい感じなんですけど、こっちの方がより自分に身近に感じられた分、ダイレクトに感動が伝わってきたので、こっちを一位にさせていただきました!
以上です!
なんか順位が上がるごとに、感想が長くいっていますね。
ちなみに11位以下は、(まだ続くのか)
第11位「私の少女」
第12位「劇場版 BISキャノンボール」
第13位「帰ろうYO!」
第14位「ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション」
第15位「私たちのハァハァ」
第16位「ワンダフル・ワールドエンド」
第17位「幕が上がる」
第18位「ラブ&ピース」
第19位「ローリング」
第20位「コングレス未来学会議」
って感じです!
ああ長かったけど楽しかった!