「あなたが、死神なの?」「あのさ、印影から拡大した印鑑を発注。別の店で縮小。悪徳探偵なら誰でも知ってる偽造印の作り方。自分でやっといて気付けなかったのかよ」渋谷区の消印の判子を投げ捨てる凜。件の封筒はそもそも郵便発送されてなかった。「悔しい? 自分の馬鹿さ加減が?」「玲奈さん」呼び掛けた琴葉を振り返り、足早に近付く凜。「お前は黙ってろっ! 今、玲奈と話してんだよ」琴葉を殴り付けた。「あたしがいいって言うまで口聞くな」玲奈の元へ戻る凜。
封筒の保管場所は定期検査する公安委員会から、方法は不明だが手に入れていた。「そんなにショックぅ? あたしの為に隠れ家まで用意しちゃってさぁ」沼園への指示はやたら外出する琴葉に多目に買い物を頼み時間を稼いでいた。「わざわざ報告書を作る何て」「芸術家は作品を残す。同じ手による作品とわかるように」ネットカフェを利用してメールを出し、報告書を作り、その足で指定場所に報告書を置いていた。「あの男も馬鹿だよねぇ」皮肉る凜。「狂言だったの?」「違う! それじゃあバレる。本物の被害者になる為に暴力男と結婚してやった」机に乗って、子供っぽく笑う凜。
「14の時に気付いたの。性暴力の被害者ってだけで支援団体が寄付金をくれる!」浮かれたような凜。「だからって、自分を痛めつけてまで」「ああ、苦しいと思うの? じゃあ、あたしとは違う。クズ男にいたぶられる悲劇。その場だけ酔いしれて楽しんどきゃいいっ! げぇひゃひゃひゃひゃッ!!」淀野を殺したのもやはり凜だった。檜池を殺したのも凜だった。「あん時お前、廊下でぶつかってきただろ? あれで初めてお前の存在を知った。あたしを追ってる、探偵がいるって」シェルターの場所は自分が収容されることで知っていた。野放図の秋子がコンタクトを取る必要が無いと言っていたのも
2に続く
封筒の保管場所は定期検査する公安委員会から、方法は不明だが手に入れていた。「そんなにショックぅ? あたしの為に隠れ家まで用意しちゃってさぁ」沼園への指示はやたら外出する琴葉に多目に買い物を頼み時間を稼いでいた。「わざわざ報告書を作る何て」「芸術家は作品を残す。同じ手による作品とわかるように」ネットカフェを利用してメールを出し、報告書を作り、その足で指定場所に報告書を置いていた。「あの男も馬鹿だよねぇ」皮肉る凜。「狂言だったの?」「違う! それじゃあバレる。本物の被害者になる為に暴力男と結婚してやった」机に乗って、子供っぽく笑う凜。
「14の時に気付いたの。性暴力の被害者ってだけで支援団体が寄付金をくれる!」浮かれたような凜。「だからって、自分を痛めつけてまで」「ああ、苦しいと思うの? じゃあ、あたしとは違う。クズ男にいたぶられる悲劇。その場だけ酔いしれて楽しんどきゃいいっ! げぇひゃひゃひゃひゃッ!!」淀野を殺したのもやはり凜だった。檜池を殺したのも凜だった。「あん時お前、廊下でぶつかってきただろ? あれで初めてお前の存在を知った。あたしを追ってる、探偵がいるって」シェルターの場所は自分が収容されることで知っていた。野放図の秋子がコンタクトを取る必要が無いと言っていたのも
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