nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

志摩紀行3

2019-11-30 15:06:33 | 旅行記

令和元年11月19日(火)晴

 昨晩心配した天気は晴れ、ただ東の空には雲が残っており、モルゲンローとは見られませんでした。

 朝食は洋食を選んで『ラ・メール』へ行きました。

       

 昨晩の雨の名残の雲が残っていましたが、英虞湾を眺めながらの食事は申し分がありません。

 『ラメール ブレックファスト』のメニューにより、最初は「オレンジ、グレープフルーツ、トマト、自家製野菜ジュース、自家製モーニングジュース、シャンパン」

 の中から選ぶことになり、私はシャンパン、妻はオレンジを注文しました。

 次いで「国内産野菜のサラダ、国内産チーズ添え(船越味噌風味のディップ)」が出ました。

        

 「パン」は「トースト、クロワッサン、デニッシュ」からトーストを選びました。作り立ての温かいパンでした。

 さらに「季節のフルーツ ヨーグルトを添えて」と「モーニングスープ」が出ました。

         

 「卵料理」は「エッグベネディクト ラ・メール風、海の幸オムレツ、海の幸と卵のグラタン」から私は鮑が入ってるという海の幸オムレツ、妻は海の幸と卵のグラタン

 を選びました。

        

 「飲み物」はコーヒーで、朝の食事を美味しく頂きました。 

     *

 部屋へ戻り帰りの支度をして、出発までの時間は『ゲストラウンジ』で、お茶を飲みながらもう一度英虞湾を眺めながら過ごしました。

       

 今日は観光バスで、伊勢神宮の別宮などを廻る予定になっています。

   ホテルから20分ほどで『伊雑宮』駐車場につきました。秋晴れの絶好の天気になりましたが、昨晩の低気圧の名残の風が強く、気温も低めでした。

 駐車場からは左手の狭い道を曲がると直ぐに標識があり、鳥居を潜り境内へ入りました。

 入口から右手には『宿衛屋』があり、ここで記帳やお札などが置いてありました。建物の右脇には楠の巨木があり、途中から二股に分かれていました。

      

 左手に『手水舎』があり、手、口を濯ぎ参道を進みます。

 参道の一番奥に『伊雑宮』がありました。『伊雑宮』でも平成26年秋に式年遷宮が行われたとのことです。

 現在の殿舎は西側の御敷地にあり、東側は『古殿地』となっていました。

      

 伊雑宮を拝礼の後、元の道を戻りました。境内は古木が多く背の高い森となっており、静寂な雰囲気が心を落ち着かせてくれました。

 古殿地の隣には『忌火屋殿』と『祓所』があり、その先の林にも斜めに伸びた大木がありました。

 「忌火屋殿」とは「神様に食事を捧げるための台所のこと」で、毎日、朝と夕方の2回行われる大御饌祭(おおみけさい)の折、神様へお供えする料理を調理して

 います。「忌火屋殿」の前庭は、「祓所」と呼ばれ、祭典の前に神饌と神職を祓い清めるとのことでした。

         

伊雑宮 

 伊雑宮は「いぞうぐう」とも呼ばれ、三重県志摩市にご鎮座される、皇大神宮の別宮です。

 『万葉集』に大伴家持の「御食つ国志摩の海人ならし真熊野の小船に乗りて沖辺漕ぐ見ゆ」の歌が残るように、志摩地方は、風光麗しく海産物に富み、古くから朝廷と

 神宮の御料を貢進した御食国として知られ、『古事記』にも「島の速贄」(志摩から朝廷に納められる初物の海産物)として登場します。

 伊雑宮も古くから、天照大神の「遥宮」として広く信仰を集め、また地元の人々によって海の幸、山の幸の豊穣が祈られてきました。  【伊雑宮】 

     *

 次は鳥羽市にある『神明神社』に向かい、40分ほどで駐車場に到着しました。

 駐車場からはお土産屋がある、緩い坂道を10分ほど歩いて境内に入りました。

 鳥居の前には「天皇陛下御即位」を奉祝する幟が並んでいました。

      

 神明神社の創立は、御由緒によると年代不詳で、神明八幡宮として造営され明治41年に境内諸社及び千賀神社・堅子神社を合祀した。

 また、明治42年に畔蛸神社も合祀し神明神社となったとあり、現在は二十六柱の神々が祀られているとあります。

 神明造りの『本殿』に拝礼し、その先にある『長寿の館』の「ご神木」に触れてきました。

       

 この「ご神木」は、楠木の枯木で「諸国誌草稿」によると、長さ約6.7m、周り約14.7m、径3.6mで八畳敷きの大きさであったと記されているそうです。

 この楠木を郷人の長寿の守りとして末長く保存しようと「長寿の館」と名付けたとのことでした。

     *

 元へ戻ると、社殿の手前に『十一面観音菩薩立像薬師如来立像』を納めた『薬師堂』がありました。

 これは神明神社の旧別当寺であった、朝福寺のものであったと伝えられているとか。

 十一面観音菩薩立像は今から800年程前の平安時代後期の作品で、薬師如来立像は室町期作といわれ、この辺りでは一番古く、一番大きな仏像とのことです。

 その手前にあるのは石神さん』で、この祭神は神武天皇の母であり綿津見神の娘である玉依姫命』。

 その昔、正月のある晩、島田髷に結った女神が石神さんの元に現れたという云い伝えを、相差の海女が古くから信仰し、海に潜る際の安全大漁を祈願してきました。

 そのことから、女性の願いなら、一つだけ必ずかなえてくれると言われるようになり、参拝者はその願い事を書いてお祈りすれば願いが叶うということが評判になって

 多くの女性が訪れるようになったとのことです。我々(?)も願い事を一つ書いてお祈りをしてきました。

        

 境内を入って直ぐのところには『山乃神』の小さな祠と、赤い鳥居が並ぶ『三吉稲荷大明神』の社殿がありました。

        

 駐車場へ戻る途中には『五左屋』という、築80年の古民家を再生したお土産物屋兼カフェがありました。

 昔の相差(おおさつ)町の海女の生活を、実物などの展示でわかりやすく紹介しています。

 またその先の曲がり角には『海女文化資料館』がありました。

 ここでも海女の大きな心に育まれた相差の暮らしや歴史を通し、相差の心に触れる体験を提供しているとのことでした。

          

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 ここからは伊勢神宮の内宮や外宮の近くを通って、昼食場所の『懐石 かみむら』に着きました。

 懐石 かみむら

  緑の森に囲まれた伊勢神宮の外宮。その北側の静かな住宅地の一角に、懐石「かみむら」はあります。

 昭和63年11月に伊勢に店を構え、現在のお店は数寄屋造りで平成11年9月にオープンしました。

 主人は関西で修行をしたのち伊勢に帰り、伊勢志摩の魚介類と京野菜をとりあわせ、お客様に懐石料理をご提供させていただいております。【懐石 かみむら】

          

 通された和室での昼食は、『令和元年 霜月』の懐石料理でした。

 「前 菜」は、柿生酢 福沙玉子 仔持鮎甘露煮 蓮根煎餅 青身大根寿司 むかご串差しで、焦げ茶色の小さな箕に入っていました。

 「煮物碗」は、胡麻豆腐 堀川牛蒡 青身 紅葉麩 柚子。

        

 「お造り」は、天然鮃 寒八 ヤリ烏賊 あしらい一式。

 「焚合せ」は、鰆信州蒸し 山葵 葱。

        

 「変 鉢」は、鴨鍋 鴨丸 粟麩 焼葱。

 「御 飯」は、鱧 三つ葉。

 「デザート」は、百合根アイス でした。

      

 何れも美味しく、昼食には多すぎたお料理でした。

     *

 ツアー最後の観光地は、バスで10分ほどのところにある『月夜見宮』です。

 バスを降りて直ぐに参道入口の鳥居があり、それを潜ると右手に『手水舎』と『祓所』があります。その左手にある大楠が一際目立っていました。

                

月夜見宮

 ご祭神は月夜見尊。天照大御神の弟神で内宮別宮 月読宮のご祭神と同じです。

 月読宮は月読尊と荒御魂をそれぞれ別の社殿にお祀りしていますが、月夜見宮は、月夜見尊と月夜見尊荒御魂を一つの社殿に合わせてお祀りしています。

 月夜見宮は、古くより山田と呼ばれる伊勢市街の中心地に広がる森がその宮域で、クスやケヤキなどが茂り、三方を堀がめぐっています。

 この地は古くは大河原または西河原とち呼ばれ、農耕と深いつながりのある神社として信仰を集めてきました。  【月夜見宮】

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 手水舎』で手と口を濯ぎ、森に囲まれた参道を進み、『月夜見宮』に参拝しました。

 ここ月夜見宮も平成27年2月に式年遷宮が行われました。現在の殿舎は東側の御敷地にあり、西側は『古殿地』となっています。

       

 月夜見宮社殿の右手後方にご鎮座する『高河原神社』は、外宮の摂社で月夜見尊御魂をお祭りしており、宮川の高河原と言われた土地の開拓の守護神とのことでした。

         

十四の別宮

 神宮には、皇大神宮に荒祭宮、月読宮、月読荒御魂宮、伊佐奈岐宮、伊佐奈彌宮、瀧原宮、滝原竝宮、伊雑宮、風日祈宮、倭姫宮の十所、

 豊受大神宮に多賀宮、土宮、月夜見宮、風宮の四所、合わせて十四の別宮があります。

 別宮とは、正宮(本宮)に対する別宮(別け宮)であり、正宮につぐ重要なお宮です。

 古くは天皇の勅書により、後には官符を持って、宮号を宣下された神社だけが宮号を称しました。

 現在も、年間のさまざまなお祭りや式年遷宮は正宮に準じて行われます。  【神宮司庁】

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  これで好天に恵まれた三日間に亘る『あなた好みで過ごす伊勢志摩の旅』を終え、宇治山田駅に着き、観光バスの添乗員と運転手さんにお礼の挨拶をして別れました。

 宇治山田駅の駅舎は広く、新年などの物日の混雑ぶりが思い出されるようでした。

       

 宇治山田駅からは近鉄特急1512号で名古屋へ行き、新幹線に乗り継ぐ間に夕食用に駅弁ベストテンに選ばれているという『ひつまぶし巻き』を購入して、車内で

 その味を楽しみました。

                             

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 10.00. ホテル発(観光バス)→ 1020. 伊雑宮 10.50. → 11.25. 神明神社 12.05. → 13.10. 懐石 かみむら(昼食)14.40. → 14.50. 月夜見宮 15.10. →

 15.25. 宇治山田駅 15.52.(近鉄特急1512号)→ 17.18. 名古屋駅 17.44. (のぞみ244号)→ 19.23. 東京駅着



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