平成30年3月31日(日)晴時々曇
今年初の旅行は『クラブツーリズム社』主催の『桜色の瀬戸内チャータークルーズ3日間』に参加しました。
東京では桜が満開になりましたので、絶好の機会と思っていましたが、この二、三日は気温が低くまた冷たい北風が吹い
て、桜が開花を遅らせているようでした。
久し振りの新幹線のぞみ号で、東京から途中お弁当を味わい、車窓を楽しみながら3時間半、福山駅に着きました。
お弁当は小生は『品川弁当』、妻は『バランス弁当』を選びました。
前者は品川・江戸前に縁のある食材を詰め合わせたもので、煮穴子とあさりのしぐれ煮のご飯、しらすご飯、鯵酢漬、ちくわ海苔巻天ぷ
ら、蒲鉾などで、後者は30品目をバランスよく入れた弁当でした。
福山駅では、ホテルの送迎バスで『鞆の浦』へ向かいました。
福山市 面積 : 518.14㎢、人口 : 463,020人(2018.10.1.)、人口密度 : 894人/㎢
広島市に次ぐ人口を要する広島県福山市は、瀬戸内海に面した県の南東端に位置します。JR福山駅周辺は福山城をはじめ、多くの美術館
や博物館が点在する文化ゾーン。寺社仏閣も豊富で、特に弘法大師の開基と伝えられる明王院は必見の美しさ。美しい五重塔は本堂ととも
に国宝に指定されています。さらに足を延ばしたいのが、古くから日本経済の中心を担う要港、鞘の浦。レトロモダンな街歩きに加え、
瀬戸内海国立公園の中心に浮かぶ仙酔島や、坂本龍馬の足跡を辿れる枡屋清右衛門宅やいろは丸展示館にも立ち寄ってみましょう。
鞆の浦
福山駅から南へ14kmの瀬戸内海沿岸のほぼ中央に位置する鞆の浦。古くから潮待ちの港として栄え、万葉集にも詠まれています。
また、日本で最初の国立公園に指定された瀬戸内海を代表する景勝地の1つです。
波穏やかな瀬戸の海に仙酔島や弁天島がぽっかりと浮かぶのどかな風景は心洗われます。
江戸時代には北前船の寄港地としても栄え、朝鮮通信使も幕府の慶賀などのために度々寄港。福禅寺が迎賓の場所として使われました。
福禅寺本堂隣の「対潮楼」は1690年頃に客殿として建てられたもので、賓客の宿舎として使われました。
座敷からは瀬戸内海の絶景が広がり、朝鮮通信使の従事官の李邦彦が「日東第一形勝」と対馬より東で一番美しい景勝地と賞賛しました。
鞆の浦は国内外との交易で栄えた港で歴史に名高い旧跡や遺構も多く残されています。 【福山市HP】
*
バスは30分ほどで鞆の浦の先端部分にある『観光案内所』に着き、ここでご当地のポランテアガイドの山下氏により、この付近を案内し
ていただくことになりました。
観光案内所には『市営渡船乗り場』があり、ここから『仙酔島』へ『平成いろは丸』が就航しています。画像右は弁天島と仙酔島です。
『いろは丸』は坂本龍馬が海援隊士と乗った船の名前からとったもので、鞆の浦に来たことがあるとのことでした。
仙酔島(せんすいじま)
古代より潮待ちの港として栄えた鞆の浦において、隣接の弁天島と共にシンボル的な存在の島で、外周約5㎞ほどの無人島であるが、
島内にはホテルや国民宿舎・キャンプ施設があり、市営渡船で行くことが出来る。
約 9000万年前の大規模な火山活動により主に溶結凝灰岩で形成されたもので地質的に非常に希少なものとなっている。【Wikipedia】
*
日差しはあるが北風が強く寒い。古い街並みへ入ると、『龍馬談判の町屋・旧魚屋満蔵宅』があり、現在は『御船宿いろは』になってお
り、二階の一部にステンドグラスが見られる。
江戸時代末期、瀬戸内海で海運業を営んでいた坂本龍馬らが乗った『いろは丸』が、紀州藩の軍艦と衝突し沈没してしまった『いろは丸
事件』。事故後、龍馬らは鞆の浦にて談判を行い、のちに紀州藩より巨額の賠償金を得たといいます。
古い町並みを抜けると『鞆港』へ出ました。
右手に鞆の浦のシンボル『常夜燈』が見えています。安政6年(1859年)に建てられた船の出入りを誘導してきた燈台で、燈の高さは
5.5m、基礎石は 3.6mで雁木や船番所とともに鞆の港の歴史を物語っています。
狭い路地に観光客が多く見られました。
太田家住宅(旧保命酒屋の建造物)
今も往時のままのたたずまいで残っています。また、国の重要文化財に指定されています。
保命酒
原料はもち米、麹米とアルコール分40%の焼酎です。麹から出る酵素により、もち米が糖化され、これが保命酒の原酒となります。
この原酒を調合し、その中に16種類の薬味(高麗人参、菊花、黄精、桂皮、枸杞子、甘草、丁子など)を漬けた後、濾過します。
薬味の成分が溶け込んでいますので吸収も早く、血液と共に身体のすみずみまで行き渡ります。寒い時期には体が温まり、夏は夏バテ防
止に喜ばれています。 【鞆物語】
*
『常夜燈』と『にぎりちくわ』の店などを巡り、今日の宿『汀邸 遠音近音』(なぎさてい をちこち)に着きました。
旅館に着くと、ロビーでお茶の接待を受けて部屋へ。
3階の部屋のベランダから『弁天島』と『仙酔島』が見え、海上には仙酔島への渡船『平成いろは号』の出航の様子が見えました。
また、部屋には陶器製の半露天風呂が有りました。
汀邸 遠音近音(みぎわてい をちこち)
鞆の浦には、波のささやき、海鳥の歌、波間を渡る風の声、仙酔島にこだます船のリズムと、耳に快い幾つもの音が溢れます。
「遠く(をち)、近く(こち)、奏でられる音色に包まれるとき、人はふと懐かしさで満たされるもの。心をそっと解きほぐす遠音近音
(をちこち)に導かれ、想いは遥か海の彼方や古き時代へ。」汀邸 遠音近音で、心に残るひとときをお過ごしください。【ホテルHP】
*
露天風呂で汗を流し、食事処『颯』で会席料理の夕食を頂きました。
テーブルに着くと、『いろは丸』との名札が付いた、船の形をしたナプキンがありました。
『前菜』は、「冷製柔らか豆腐、桜花生姜庵」として、胡麻豆腐と碓井豆腐、細魚昆布〆手毬寿司 煎り唐墨、飯蛸旨煮 とろ湯葉 黄身酢
明日葉と「三良坂モッツアレラチーズ」の梅肉和へ、小鰯天婦羅 葛きり 醤油フリーズドライ。
『温物』は、「百合根饅頭霰揚 桜海老あんかけ」で、蕗 水前寺海苔 花弁人参。
『御造り』は、「雪洞大根」で、雲丹殻盛り太刀魚雲丹巻き 鰆焼霜桜景包み 赤にし貝殻盛り 地穴子薄造り 桜大根
三種だれ(土佐醤油、ハーブオイル、檸檬塩)。 〝 春うらら 菜花ゆらす 瀬戸の風〝 の短冊付き。
『焜炉』は、「鯛と『鞆の浦沖産生若芽』のしゃぶしゃぶ」で、春キャベツ 芹 豆腐 占地 ポン酢 紅葉卸し 酢橘 黒七味。
『肉料理』は、「黒毛和牛」粒胡椒でお召し上がり下さい。青竹盛り 焼竹の子 世羅産『松きのこ』春大根 こごみ 針牛蒡 木の芽味噌。
『酢の物』は、「蝦蛄真薯と海松貝のアスパラジュレかけ」で、酢蓮根 ミニトマトピクルス 南瓜白玉 うるい 菜の花。
『御食事』は、「鯛釜飯 香の物」で、土瓶仕立てで、御茶漬けでも頂けます。
『水菓子』は、「しまなみ柑橘とブルーベリー」で、豆腐ムースとライムゼリー 新順菜 黒蜜。
飲み物として御当地『保命酒』のジンジャー割りを頂きました。
瀬戸内海の鯛を中心とした料理に満足、食べ過ぎの感ありでした。
*
鞆の浦温泉
瀬戸内海国立公園の名勝「鞆の浦」に湧く、良質な天然ラジウム温泉。
日本有数のラジウム(単純弱放射能冷鉱泉)含有量を誇り、神経痛・筋肉痛・健康増進など広く効能があります。
大綿津見命と須佐之男命が祀られる沼名前神社のそばには干ばつの年にも水源が渇くことのない霊泉がありました。
「幸水」とも呼ばれ、源泉は古くから病気回復に効く霊験灼やかな水だったのです。 【鷗風亭HP】
*
10.10.東京駅発(のぞみ23号)→ 13.40.福山駅 14.00.(ホテル送迎バス)→ 14.00. 鞆の浦観光案内所 14.10.(ボランテアガイド)…
鞆の浦町並み散策 … 15.30. 汀邸 遠音近音 着
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます