nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

白樺峠

2010-09-18 00:00:00 | 探鳥記
9月 18日(土)晴後曇 

 4年前の感動をもう一度、と期待してT氏の誘いで早暁4時に我が家を出発する。
 3連休の初日なので、早めに家を出たため、高速道路は混雑しないと予想してのとおり、途中鳳凰三山や甲斐駒ケ岳などの眺望を楽しみながら順
 調に走り、『八ヶ岳P.A.』で朝食。
 そのP.A.の展望台から見る山々は、山頂付近の雲が邪魔をして、甲斐駒ケ岳も八ヶ岳もすっきりした姿を見せてくれなかった。
       [甲斐駒ケ岳]                                        [八ヶ岳]
Img_1398Img_1400 松本 I .C.で降りて直ぐの所にあるコンビニで、お弁
 当を買うことにしたが、何とお弁当の棚には何も残
 っていない。これには驚かされた。交通の便の良い
 場所にあるため、既に売り切れてしまったのだ。
 仕方なしに暫く走った先にあるコンビニへ。ここで
 も品数が少なかったが、皆さんどうにか買い求めら
 れた。

     *
 昨年は交通事故のため、ノロノロ運転を強いられた『上高地線』は、何事も無くスムースに走り、9時半過ぎに白樺峠に到着。
 ところが、駐車場は満車、はみ出した車が道路端に何台も止まっている。
 昨年を上回る人たちが押し寄せているようだ。車のナンバーは全国区だ。
     *
 展望台への登りに汗を流し、乗鞍眺望広場に到着して振り返ると、いつも見えている乗鞍岳が、上半分ほど雲に覆われている。こんなことは初め
 てだ。
 中央道を走行している時から気になっていたのは、上空は青空が広がっていたが、山々の頂上付近は雲に覆われていたことだ。ここでも同じよう
 な状態だったのだ。
     [タカ見広場への道]                                     [タカ見広場]
Img_1401 Img_1407_2観察場所は既に満員の状態で、今年も右側の木陰に
 腰を落ち着ける。
 そして前方を見ると、大気全体に薄くモヤが掛かっ
 たような状態で、遠くアルプス方面には入道雲が連
 なり、近くの山々にも雲がかかって見通しが良くな
 い。まだまだ今年の夏の異常な高温状態が残ってい
 るようだ。
 今年のこれまでのタカの渡りの数が少ないのは、こ
 の暑さが原因なのではないのだろうか。
 今日は晴れているので、多くの渡りを期待してきた
 のだが、どうもあまり飛んでいないようだ。
     [タカ見広場への道]                                      [タカ見広場]
Img_1403_2 Img_1404本格的に観察を始めると、正面の『一のピーク』付
 近からポツン、ポツンと姿を現すようになる。
 ハチクマが多く、ついでサシバ、時折ノスリとツミ
 が混じる。
 大半は前方右手へと流れて行くので満足な観察がで
 きない。
 空には秋らしく巻雲が流れてくる。
 たまに上空を通過するタカがいると、その下面の状
 態から種別の判定ができる。
  
     *
 今年もS氏が作成した、『タカの渡り探鳥会』の小冊子が大いに参考になる。
 タカ見広場の眺望図からタカの種類別の特徴図まで、飛来したタカの種別判定に役立つ資料だ。
  [S氏作成の小冊子]                                        [広場眺望図]
Img_1439_3 Img_1440
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 また、ツバメ類が空高く飛び交い、ホシガラス、カケス,キジバトなどが前方を横切り,時折アサギマダラがひらひらと上空を舞い、少ないワ
 シ・タカ類を補ってくれる。
     *
 昼食が終わる頃から、数は10羽程度と少ないが、タカ柱が見られるようになる。
 前方、肩の付近から1羽、叉1羽と飛び出し、輪を描いて次第に上空に上がり、それが右手へと流れて行くのだ。
 午後1時前後には、15羽余りのタカ柱と25羽余りのそれができて、ようやく渡りの観測らしくなり、皆さんの期待度がさらに高まったが、そ
 れ以後は上空に雲が広がりだし、サッパリ飛ばなくなってしまった。
 前山に止まっていたノスリの頭部から胸にかけてが黄色く見え、しばし皆さんの観察対象になったのが、せめてもの退屈しのぎになってくれた。
     *
 皮肉なことに、前方遥かに見える松本市内は、日が当たっている。
 午前中から気になっていたとおり、山々に雲が掛かった状態になってしまった。
 その遥かに見える日の当たる場所で、10羽余りのタカ柱がゴマ粒のように見えたのを最後に、今日の観察を終え、峠を降りる。
     *   [亀遊館]
Img_1432 Img_1431今日の宿は野麦街道と木曾福島への分岐点にある民
 宿の「亀遊館」。
 築百年の古い民家を改装した趣のある建物だ。
 我々のために4つの部屋を用意してくれて、ゆった
 りと過ごすことができた。
 
 
 


    *
 夕食までの時間、宿の前を流れる川でカワガラスとキセキレイを観察。
 熱い風呂で汗を流した後の夕食は,山菜料理が主体で、豚のしゃぶしゃぶがメイン。
 渇いた喉にビールが染み渡り,すっかり良い気分になる。
 食後、締めくくりにS氏お手製のパンフレットを参考に,今日の鳥合わせをして解散、早めに床についた。

 4時00分 自宅 → 6時40分 八ヶ岳P.A.(朝食)7時10分 → 9時30分 白樺峠駐車場 … 白樺峠・探鳥 … 15時30分 
 白樺峠駐車場 → 16時00分 民宿・亀遊館 泊   (電話 0263 -79 -2652・一泊三食 6700円)

【観察した野鳥】 23種類
 1.カワウ          2.ハチクマ       3.ト ビ
 4.オオタカ         5.ツ ミ        6.ハイタカ
 7.ノスリ         8.サシバ        9.キジバト
10.ハリオアマツバメ    11.アマツバメ     12.アカゲラ
13.イワツバメ       14.キセキレイ      15.ヒヨドリ
16.ウグイス V       17.コガラ       18.ヒガラ
19. シジュウカラ     20.メジロ        21.カケス V
22.ホシガラス       23.ハシブトガラス   24.カワガラス


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