nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

ソグネフィヨルド

2012-08-08 00:00:00 | 旅行記
 カメラとビデオの電池の充電に時間がかかり、3時過ぎと5時半に目が覚め、熟睡できない。
 今日も出発が早いので、そのまま起床してパッキング。
 窓の外は今朝も重苦しい雲が垂れ込めている。
 朝食もホテルの好意で早めに用意してくれる。勿論品数も豊富で充分にいただく。
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 バスの座席は自主制なので、今日は前の席に座らせてもらう。
 昨日の道を戻り、フェリーで対岸へ渡る。
 上空の雲間から青空が覗くようになり、今日は好天が期待できそうだ。
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Img_0544Img_0545 ヴォスへの途中、チェルベの滝でカメラストップ。
 その後、20分ほどでベルゲン急行のヴォス駅に到
 着する。
 バスはそのまま列車の目的地、フロムへ先行する。






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 列車の時間まで余裕があるので、ヴォスの街を散策する。
ヴォス Voss
 町そのものは1023年に拓かれた歴史をもつという。しかし1940年、第2次世界大戦が始まってすぐドイツ軍によって破壊されたので、建物はみ
 な新しいとのことだ。
 唯一破壊を免れたヴォス教会のみが昔日の面影を残しているという。
 標高約660mのハングレン山を登るロープウェイからは、雄大なフィヨルドや湖、小ぢんまりとしたヴォスの街など大パノラマを望むことができ
 るという。
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Img_0547Img_0548  そのヴォス教会へ行ってみる。
 1277年に建てられたゴシック教会で、木造の教会
 が主流であった当時としては珍しく石造りで、壁
 の厚さは1~2mあるという。しっとりとした落
 ち着いた雰囲気のある教会だ。
 次いで観光案内所の脇にある階段を上り、煌めく
 陽光に輝くヴァングス湖の眺望を楽しむ。
 湖の反対側に目を向けると、ヴォス駅とそれに連
 なる斜面にある建物が展開する。

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Img_0550_2 駅の脇にある売店に大きなトロル人形がある。
 このトロルとは、ノルウェーの西海岸線に棲むといわれる妖精で、この人形がどこの土産物店にも大量に陳
 列されている。
 列車の座席は指定されているが、何両目かは車輛の窓に掲示してあるので、列車が到着するまで分からない
 という。
 何とも大らかでこの國らしい話ではある。
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Img_0551 ベルゲン急行
 オスロ~ベルゲン間の471.2kmを結ぶ通称ベルゲン急行は、
 ヨーロッパ屈指の景勝ルートといわれる森や湖、氷河、そしてフィヨルドと、車窓を流れゆく変化
 に富んだ風景は、ノルウェーの厳しくも美しい自然を満喫させてくれるとのことだが、その区間の
 一部、ヴォス~ミュールダール間を利用する。
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 いつの間にかホームは多くの乗客が待っている。
 このコースの人気がほどが伺われる。
 列車が到着し、我々の乗る車輛は後から2両目と分かる。
 座席に落ち着き、右に左にと移り変わる景色を楽しみながら40分余りでミュールダール駅に到着す
 る。
 ここでフロム鉄道に乗換える。左側の席が良いとのことで確保する。
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Img_0553フロム鉄道
 標高 866mのミュールダール Myrdalから海抜 2mのアウルランフィヨルドに面した町フロム Fr�m
 までの約20kmを結ぶ山岳鉄道。
 列車はU字型の谷が連なるフィヨルド地方特有の風景のなかを駆け抜ける。
 片道約 1時間の行程は、そのすべてがハイライト。
 フィヨルドの絶景が、視点を変えながら次から次へと車窓を通り過ぎる。
 列車は途中、いくつかの駅に停車する。
 停車場所のひとつである落差 93mのショースの滝など、シャッターチャンスは目白押しだ。
 フロム鉄道の写真を撮るならココだ!、凶暴ともいえる滝の凄まじい落下の様に圧倒される。そ
 の飛沫でカメラも身体も濡れそぼれる。
 何故かここで音楽を鳴らしながらパフォーマンスをする人が居たが、これは興醒めだ !
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Img_0558 フロムに到着して、レストランで昼食。豚肉と野菜のスープ煮。
フロム Fl�m 
 標高2mほどのところに位置するフロムは、アウルランフィヨルドとフロム渓谷の山々という豊かな自然に囲まれている。
 フロムとは古代ノルウェー語で、“険しい山の間の小さな平地” という意味とのこと。
 その名のとおり、険しい谷間に民家が点在する、たいへん小さな村です。
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アウルランフィヨルド
 ソグネフィヨルドの最奥部、枝分かれした細い先端部分のフィヨルドをいう。
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Img_0555Img_0560 午後はアウルランフィヨルド沿いのアウルラン渓
 谷の谷間に位置する静かな村、アウルランを過ぎ、
 ジグザグの道を約6kmほど上ったところにあるス
 テーガスタイン展望台へ。






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アウルラン Aurland
 フロムからフィヨルド沿いにさらに奥へ2~3km入ったところの小さな村です。
 水の豊富なアウルランスダーレン峡谷では、家庭用の水力発電所があります。
 標高1400mを越える山々に木造と白壁の古い家々が点在する様子は、たいへん印象的です。
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ステーガスタイン展望台 Stegastein View Point
 アウルランフィヨルド側に張り出した海抜 650mの展望台からは、壮大なアウルランフィヨルドとアウルランの町並みが見渡せる。
 足元がスパット切れ落ちた展望台の先端部分は、透明なアクリル製となっており、何となく吸い込まれそうな気分になる。それでもこの雄大な
 景観は、強烈なインパクトを与えてくれた。
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Img_0568Img_0565
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Img_0562Img_0561 バスで再びフロムに戻り、今度はソグネフィヨル
 ドの遊覧船に乗ることになる。
 船の出航時間まで、お土産店でショッピング。
 ここでもあの妖精トロルの人形が多く見られた。
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ソグネフィヨルド Sognefjord 
 ヨーロッパ本土で最も長く、深いフィヨルドがソ
 グネフィヨルド。
 長さ204km、水深は最深部で1,308mあるという。 
 ベルゲンの北から内陸に延び、先に行くほど、何
 本もの細いフィヨルドに枝分かれしている。
 観光のポイントは、ソグネフィヨルドの最奥部、枝分かれした細い先端部分のネーロフィヨルドとアウルランフィヨルドといわれている。
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Img_0571Img_0572  遊覧船が出港すると最初は船首部分でソグネフィ
 ヨルドの景観を眺めていたが、風当たりが強くと
 ても長い間立っていられなくなり、船尾へ回る。
 こちらは大勢の方が来ている。日本人は我々グル
 ープのみのようで大半が外国人。フィヨルドの景
 観を楽しみながら各国の言葉が飛び交っている。




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Cimg06271Lrg_10682602  約100万年前、北欧は厚さ1,000mを超える氷河に
 覆われていたという。氷河は動きながら,その重
 みで河床を削り、ナイフで切り取ったような深い
 谷を造り上げてきた。やがて氷河期が終わると、
 掘り下げられた部分に海水が入り込み、現在見ら
 れるような入江が形成されたとのことだ。
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 後部デッキでも物陰にいないと、風が冷たい。
 気温は10℃を切っているようだ。
 1時間半ほどのクルージングでバレストランドに
 到着。ホテルは目の前にあるクビクネスだ。
 ただし我々のスーツケースは、バスが陸路経由のため20分ほど遅れて到着した。
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Img_0573Lrg_hotel_3682 部屋はソグネフィヨルドに面しており、景観はい
 うことがない。
 夕食はバイキング料理。ここでも魚料理が主体で、
 ザリガニが出た他、クラブの爪やムール貝、スモ
 ークサーモンは勿論、鰻のスモーク、タラ、サバ、
 ニシン、エビなどの料理がでました。
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 夕食後は、テラスで持参のブランデーを飲みなが
 ら、フィヨルドを眺め、至福の時を過ごしました。

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 7.35. ロフトフース発(バス)→ 8.10. フェリー → 8.30. → 8.50. チェルベの滝 9.00. → 9.20. ヴォス … 10.02.( ベルゲン鉄道) → 10.48.
 ミュールダール 10.55.(フロム鉄道)→ 11.50. フロム 12.05. 昼食 12.50. (バス)→ 13.35. ステーガスタイン展望台 14.00. → 14.50. フロム
 15.30.(ソグネフィヨルド観光船)→ 17.10. バレストランド … 17.20. クビクネス(765号室)



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