nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

越後紀行1

2016-03-04 22:29:10 | 旅行記
平成28年2月25日(木)
 『全国屈指の硫黄泉を持つ名旅館』とサブタイトルの付く『月岡温泉 白玉の湯 泉慶 3日間』というツアーに参加する。
 目的地に到着した後はフリータイムとのことで、久し振りの『福島潟』と『瓢湖』の探鳥を目的としての参加でした。
     *
 上野駅からの上越新幹線は、ちょうどお昼時でしたので、乗車後早速駅で購入したお弁当を戴くことにしました。
 小生は大増製の『鯵鯖よくばり寿司』、山陰地方で水揚げされた真鯵と、八戸で水揚げされた肉厚でしっかりと脂ののった真鯖を使用した、北と南の漁港からの贈り物を一度に楽しめる「よくばり」な寿司と説明がある。
     *
  
     *
 これは両者とも美味しかったが、特に肉厚の鯖寿司は食べ応え充分でした。
 一方、妻が選んだのは『五目わっぱめし』、それなりの味を楽しんだようです。
     *
  
     *
 冬晴れの関東地方から “トンネルを抜けると ” 雪が散らついており、山々は雲に覆われている。
 途中雲が切れたり、雪が降ったりしていましたが、新潟駅に着くと、全く雪の気配はありませんでした。
     *
 新潟駅からは、旅館の送迎車で月岡温泉へと向かいました。
 新潟市内を抜ける頃から次第に雪景色となりましたが、それでも積雪は少ないようです。田圃の所々にはハクチョウの姿が見られるようになりました。
     *
 バスは40分程で月岡温泉『白玉の湯 泉慶』に到着。午後3時を過ぎていましたが、部屋に荷物を置いて、直ぐにタクシーで『福島潟』へ向かいました。
 その途中の田圃には所々にハクチョウが見られ、またタゲリも多く見ることができました。
 実は『福島潟』は平成13年11月24、25日に鳥仲間と来ていましたが、周囲の様子が大分変わっているように感じました。
 先ず、水の駅『ビュー福島潟』(画像はパンフより)の受付で野鳥の情報を仕入れてから、建物の3階へ上がってみました。
     *
 
     *
 3階から見た福島潟には野鳥の姿が少なく、ちょつと拍子抜けの感じがしましたが、午後3時過ぎと云う時間帯が悪かったようです。
 ハクチョウやオオヒシクイ等は餌取りに出払っており、夕方に帰って来るのを待つしかないようです。
 それではと、薄らと雪の残る道を『潟来亭』の前を通って岸辺へ向かいました。
 上空の雲が切れたり、雪が散らついたりと激しく天候が変り、風も冷たいので手袋をし、ダウンのフードを被ってのことでした。
 しかしながら、カモの姿も少なく、目立つのは湖の途中にある柳の木に止まるカワウの大群と、トビが目立つ程度でした。
     *
 
     *
 夕刻が迫り、潟来亭の縁側で一休みしていると、前方の五頭山群が夕陽に映えて赤く染まり、手前の雪原もピンク色になってきました。
 ふと上空を見ると、数羽の野鳥が飛来しているので、双眼鏡で確かめると『オオヒシクイ』と分かりました。その後も2,3羽の飛ぶ姿が見られました
     *
  
     *
 潟来亭の管理人の方が顔を出し、終了時間を告げたのを機に、帰りの予約をしたタクシーの待ち合せ場所へ戻る。
 と、その前方の田圃の雪の少ない場所にタゲリの群れが飛来する。これはまた何ともタイミングの良いことと、暫く振りのタゲリをじっくりと観察することができました。
     *
 タクシーでの帰りには、もう一つの観察場所である『雁晴れ舎』に寄ってもらう。
 前回来た際に観察した建物とは大いに異なり、3階建ての立派な観察舎ができている。念のため車を降り、近くの潟を見ると、多くのカモたちが見える。
 ここは明日の楽しみの場所として、初日の慌ただしい観察を終え、ホテルへと戻る。
     *
  
     *
 夕食時間の18時30分までには温泉に入る時間がなく、手洗い等を済まして食事場所の『琥珀』へ。
 部屋毎にテーブルが決められており、椅子席とは有難い。
 支配人の歓迎の挨拶を聞きながら、『春近し』と題した総料理長 柳 裕幸氏の懐石料理を味わう。
     *
 先ず『食前酒』は、ノンアルコール梅酒と紅茶のカクテルで乾杯 ! 勿論、注文した生ビールでも……。
 『前 菜』は、烏賊塩辛、竹の子の胡麻和え、しめじの中華和えの三品。
 『蒸し物』は、あさりの茶碗蒸し。
     *
 
     *
 『造 理』は、海の玉手箱 ・海老・まぐろ・鮑。
 『焼き物』は、大海老と野菜の朴葉焼き。
     *
 
     *
 『煮 物』は、春の炊き合わせ ・竹の子土佐煮・ 菜の花色煮・よもぎ豆富含ませ
                ・ぜんまい東寺巻き含ませ・蕗旨煮。
 『揚げ物』は、山海の幸のフリッター。 
     *
 
     *
 『鍋 物』は、越後もちぶたサラダ鍋 ・きのこ・ 万能葱・サラダ菜・野菜いろいろ。
 『食 事』は、新潟県産コシヒカリ・味噌汁・香の物。
 『デザート』は、特製ムース。
     *
 
     *
 生ビールの後、日本酒『朝日山』を飲み始めたが、半分程で良い気分となり、仲居さんの勧めもあって、明日夕食の持ち込みとする。
     *
 部屋に戻り一休みした後、大浴場へ行ってその広いことに驚く。大きな浴槽が3カ所あり、入浴の方が少ないので何とも寂しい感じだ。
 身体を洗って露天風呂へ入ると、雪が散らついており頭が冷たく身体がポカポカと良い気分になり、つい長湯になってしまう。
 かくして慌ただしい第一日が終わる。   
     *
観察した野鳥 17種類
 カンムリカイツブリ カワウ   ダイサギ    オオヒシクイ  オオハクチョウ マガモ
 カルガモ    コガモ     ヒドリガモ   オナガガモ   ト ビ     オオバン
 タゲリ     シジュウカラ  ムクドリ    スズメ     ハシブトガラス
     *
 11.58. 上野駅(とき321号)→ 14.02. 新潟駅 14.30.(旅館バス)→ 15.10. 白玉の湯・泉慶着 15.30.
 (タクシー)→ 15.45. 福島潟 17.00.(タクシー)→ 17.30. 泉慶着
     *  
月岡温泉「白玉の湯 泉慶」
 全国屈指の硫黄含有量を誇る、自家源泉「白玉の湯」。 
 硫黄泉は硫黄型(エメラルドグリーンタイプ)と硫化水素型(乳白色タイプ)に類別されます。
 「白玉の湯」はその湯色からも硫黄型であり、温泉分析表の数値上、同型では硫黄含有量国内随一の名湯です。
 硫黄泉、塩化物泉、硫酸塩泉、そして弱アルカリ性(ph値が7.5以上)といった泉質は、いずれも美肌効果が期待できる成分ばかり。
 すべすべにになったお肌を温泉成分が優しく包み込んでくれます。
     *
 [源泉の温度] 43.8℃(使用温度 39.0℃~42.0℃)、
 [湧出量] 234リットル/分(使用温度39.0℃~42.0℃)
 泉質 : 美肌効果が特に有効です。きりきず・やけど・慢性皮膚病・虚弱児童・慢性婦人病・糖尿病
 一般的適応症 : 神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき
        ・慢性消化器病・疾病・冷え性・病後回復期・疲労回復・健康増進
     *
 絵画・陶磁器
 県内出身の画家による新潟の風景や、四季の花々を描いた作品から、漆芸家・渡邊博之氏の漆芸パネル、画家・涌井 欽也氏の絵画、 大徳寺・黄梅院住職、小林太玄氏の掛軸、彫刻家・高橋剛氏によるブロンズ像 等、数多くの美術品を展示しております。    【白玉の湯・泉慶 HPより】
     *
福島潟
 福島潟は県都新潟市の東方に位置する湖沼です。面積は262haあり、潟と名のつく湖の中では新潟県内で最大です
 五頭連峰を映す湖面と鳥や花や人が一体となって織りなす四季折々の新潟の原風景を今に残しています。
 この自然は「日本の自然百選」「にいがた景勝百選」「遊歩百選」などに選ばれています。
 福島潟はオオヒシクイやオニバスをはじめとして貴重な動植物が数多く生活しており、全国でも有数の自然豊かな場所です。
     *
福島潟は日本一のオオヒシクイの越冬地です
 オオヒシクイ(カモ科)は、国の天然記念物に指定されています。
 福島潟は日本一のオオヒシクイの越冬地であり、9月下旬から飛来しはじめ、5000羽以上のオオヒシクイが越冬し、翌年3月に故郷のカムチャツカへ2400Kmの旅をして帰ります。
 ガンの仲間の中で一番大きな鳥で、羽を広げると1m60cmほどになります。竿になったり、鉤になったりして飛ぶ姿は遠い昔から歌にも詠まれ日本人に親しまれてきました。
     *
 江戸時代の小林一茶の句に「今日からは日本の雁ぞ楽に寝よ」と詠まれているように、昔から外国より飛来することは分かっていましたが、どこからやってくるのかは不明でした。昭和63年につけられた標識により初めてロシアのカムチャツカより渡ってくることを確認し、オオヒシクイの保護のためにも繁殖地や渡りの経路を特定させる必要がでてきました。
     *
 「新潟県」にあるのになぜ「福島潟」なの ?
 福島潟の由来は、昔、お福さんという庄屋の娘がかなわぬ恋の末に潟に身を投げたことから、お福さんの潟と呼ぶようになり、そこから福島潟になったという説があるとのこと。  【福島潟HPより】
     *


最新の画像もっと見る

コメントを投稿