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第7回中島富雄賞授賞式で過労死問題追いかける新聞記者を表彰

2013年08月05日 13時22分48秒 | 過労死・労災

(上の写真=中島代表から表彰状を受け取る3人の新聞記者)

~「過労死をなくそう!龍基金」第7回中島富雄賞授賞式~
過労死問題を追及している新聞記者3人が受賞
ワタミ過労死遺族が決意「ワタミが責任を認めない以上、闘いは死ぬまで続く」
東海林智さんが講演「過労死防止基本法制定を労働者の闘う武器に」

過労死をなくすために活動している「過労死をなくそう!龍基金」は8月4日、第7回中島富雄賞授賞式を東京・錦糸町で開催し、過労死問題を追いかけている東京新聞の中沢誠記者と皆川剛記者、産経新聞の小野木康雄記者の3人を今年の受賞者として表彰しました。ワタミで長女を過労自殺で亡くした両親の森豪さんと祐子さんが出席し、「ワタミが責任を認めない以上、闘いは死ぬまで続く」と決意表明しました。毎日新聞記者で新聞労連前委員長の東海林智さんの記念講演もあり、146人が集まりました。

授賞式の冒頭で、龍基金の中島晴香代表の夫である富雄さんと前沢笑美子副代表の長男である隆之さん(いずれもファミリーレストランすかいらーくで過労死)、ワタミで過労自殺した森美菜さんに参加者全員で1分間の黙祷を捧げました。主催者として中島代表が「なぜ過労死がなくならないのか。残された者の悲しみは大きいが、頑張って過労死のない社会をつくっていきたい」とあいさつしました。

(下の写真=過労死した犠牲者に黙祷を捧げる参加者)


龍基金の事務局を務める須田光照さん(全国一般東京東部労組書記長)がワタミ過労死問題の経過を報告し、東部労組に加入した遺族による昨年9月のワタミ本社への申し入れ行動と今年6月のワタミ渡辺美樹の参院選立候補に反対して自民党本部前で行った要請行動をまとめたDVDを上映しました。ワタミ過労死遺族の豪さんは「渡辺美樹は選挙に当選したが、私たちには終わりがない。当選しようがしまいが、ワタミが責任を認めていない以上、闘いは死ぬまで続く。ワタミを追及することで1人2人死んでも構わないという風潮が広がらないように頑張っていきたい」と発言。祐子さんは「娘はワタミが語る社会貢献の夢に希望を持って入社したが、実態は違った。若者がだまされて入社しないような社会にしていきたい」と話しました。

(下の写真=闘いの現状を報告するワタミ過労死遺族の森夫妻)


中島富雄賞選考委員の福島みずほさん(参議院議員)、平野敏夫さん(医師/東京労働安全衛生センター代表理事)、玉木一成さん(弁護士/過労死弁護団全国連絡会議事務局長)、金澤壽さん(全労協議長)、木下武男さん(昭和女子大学特任教授)がそれぞれ過労死をなくす思いを語りました。

授賞式では中島代表が3人の記者に表彰状などを授与。受賞の言葉として、中沢記者は「過労死問題のキャンペーンをやったきっかけはワタミ遺族の会見。その労働実態とカリスマ経営者のイメージの落差に驚いた。安倍政権で労働規制緩和が行われるなかで今後も過労死問題を追いかけていきたい」と話しました。皆川記者は「ワタミで働く人を取材して感じたことは、過酷な労働にも自分の成長のためには必要な修業期間として甘んじて受け入れている人が多いこと。ブラック企業と糾弾して切り捨てるだけではなく、ワタミで働く人たちに響くような報道を心がけたい」と話しました。小野木記者は「なぜ産経新聞で過労死を追いかけるのかという声をよく聞かれる。過労死問題には右も左もないと思う。遺族や労働者一人ひとりの思いが原点」と話しました。

第1部の最後に全国過労死を考える家族の会の寺西笑子代表が過労死防止基本法制定を求めるアピールを行い、中島代表が過労死防止基本法制定の請願署名を手渡しました。

第2部は東海林さんが「労働は商品ではない~命と働く尊厳を守るために~」と題して講演。東海林さんは、政府が導入を策動している限定正社員について「無限定正社員の存在を容認し、長時間労働被害がさらに拡大するものだ」と批判。「過労死防止基本法をなんとしても実現し、働く者の武器として使っていこう」と訴えました。

(下の写真=記念講演で「一人ひとりの人生に思いを寄せていくことを忘れてはいけない」と話す東海林さん)

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1 コメント

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これこそ真の報道記者 (ひばり)
2013-08-06 10:28:21
マスゴミと揶揄される昨今ですが、東京新聞の中沢誠記者と皆川剛記者、産経新聞の小野木康雄記者のような、真の報道を行う記者こそ、「マスコミ」の称号を与えるべきです。
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