【東部労組メーデー宣言】
資本家諸君よ、これ以上コロナで労働者を殺すな!
2020年5月1日
全国一般労働組合全国協議会東京東部労働組合 執行委員会
私たちは本日のメーデーを新型コロナウイルス感染が世界規模で拡大するという歴史を画する危機の中で迎えている。
日本では感染者約1万5000人、死者470人(4月末日時点)と公表されているが、これは検査件数を抑制することによって相当過少に歪められたものと見なければならない。
感染症の流行そのものは人間が共同社会を営んで以来くり返し発生してきたが、重要なのは今回のコロナの危機がすべての人に決して平等に襲いかかっているわけではないということだ。
命を失ったのはだれか。病床で苦しんでいるのはだれか。労働者が圧倒的に多いのは明らかだ。医療、介護、保育、清掃、郵便、輸送、飲食、小売、工場、建設、交通などの労働現場で働いている私たちの仲間が犠牲になっているのである。
資本家は自らを何日でも自宅で「隔離」するだけの余裕を持ち合わせているが、労働者は感染におびえながらも生活のために日々働かざるをえない。マスクや防護服が不足している中での院内感染によって医療労働者が次々と倒れている。換気の悪い密集した工場ラインや客と接近して対応せざるをえない店舗などで感染する労働者が後を絶たない。
首相の安倍や都知事の小池は、民衆に対して外出「自粛」を要請しておきながら、資本家には企業活動を停止せよとは全く言わない。会社を休んだ時の賃金補償も一向に行おうとしない。その結果、いまも多くの労働者が密接の度合いが高い電車での通勤を強いられているのだ。
いったん感染者が急増してしまえば、歴代自民党政権の社会保障切り捨て政策により平時ですらひっ迫している医療体制が崩壊するのは必至だ。生活困窮者は感染しても検査・治療にすらたどり着けない事態が起こりうる。
資本家の金儲けばかりが優先され、労働者の命は徹底的に軽く扱われている。見よ!自らが部屋でくつろぐ姿を嬉々としてSNSに投稿する安倍を。ここにはコロナで殺された労働者への追悼も、資本家の無慈悲な解雇や賃金カットで仕事と住まいを奪われた労働者への痛みもない。各世帯への布マスク2枚の支給だと?ふざけるのもいい加減にしろ!
安倍にはコロナ危機を終息させる気持ちも力もない。資本家階級の本音のスローガンはいつも「我がなき後に洪水よ来たれ」である。自己利益の追求しか頭にない者には、他者や社会のために感染の連鎖を断ち切る方針を打ち出せない。社会の主人公たる労働者階級こそが主導権をとって感染拡大阻止を闘わなければならない。私たちはこれ以上、仲間を殺すことを許さない。
職場で労働者の命を守るため、ただちに賃金を補償させたうえで企業活動を停止するよう要求しよう。危険な職場からはストライキなどで断固として離脱しよう。医療現場をはじめ生活に欠かせない生産・サービスに従事する労働者には十分な安全確保措置と特別手当の大幅支給を要求しよう。コロナ情勢に乗じた憲法改悪の策動、支配体制の強化、差別排外主義の扇動など、敵の企みの一切に反対しよう。
すでに世界各地では感染リスクが高い職場から離脱するためのストライキや安全対策を求める労働者の行動が敢然と闘われている。米国GE(ゼネラルエレクトリック社)の工場では飛行機製造からコロナ患者のための人工呼吸器の生産に切り替えよと労働者が要求している。
私たちはこれらの先進的な闘いから学び、国際連帯にかけて日本での闘いを起こしていかなければならない。
コロナから労働者の命と生活を守ろう!
資本家は賃金補償したうえで企業活動を停止せよ!
資本家はすべての職場での安全衛生対策を徹底せよ!
安倍よ、労働者民衆の怒りの深さを思い知れ!
自民党は社会保障切り捨て政策の責任を取れ!
大企業は内部留保を全人民の生活保障に吐き出せ!
ゼネラルストライキが打てる全国団結を準備しよう!
闘うメーデーを断固として貫徹しよう!
万国の労働者、団結せよ!