「定額残業代」のワナ
こんなことを会社から言われたことはありませんか?
「基本給のなかに残業代や深夜手当がシッカリ含まれているから、あらためて残業時間を出して計算しなおす必要はないんだよ」。
なんだかもっともらしく響くけど、何やら狐につままれたよう-。こんな印象をお持ちになるのではないでしょうか?実はとんでもないトリックが隠されています。
「それでは基本給の内訳は?」と突っ込んでみてください。たいていシドロモドロになるはず。
何のことはない「残業代を支払いたくない」という本音を隠匿するための方便に過ぎないわけですね。こんな賃金体系は「無効」。
なんとなれば、給与明細を受け取った労働者自身、「会社が計算した割増賃金額に間違いはないのか」という検証ができないからです。
それならば、給料明細に内訳が明記されてさえすればいいのか-。ここからがトリックです。 なるほど「時間外労働(残業)時間30時間分として●●●円、深夜勤務時間20時間分は×××円を基本給の内訳とする」と明記されており、割増賃金額が法定の割増率(残業時間と午後10時から翌日午前5時までの深夜勤務は25%、休日勤務同35%、深夜残業時間同50%など)以上の率により算出され、かつ明記されている残業時間帯を超過した分は法定どおりの計算で別途支払われるということであれば、「問題なかろう」と社長から言い放たれそうですね。
でも、労働者としては「1か月30時間分の残業代を無条件でつけてやってるんだから、定時で帰るなんてどんな了見だ!」という会社からの無言のプレッシャーにさらされることになり残業が恒常化されるリスクをはらんでいますし、本来“アンタッチャブル”であるはずの基本給が無残に侵食されていることにも変わりはありません。
まさに、会社による姑息な脱法行為の典型例といってもいいでしょう。
これに便乗して”悪知恵”を授けているのが、悪徳弁護士・社労士です。瞬時に基本給を定額残業部分と本来の基本給部分とに分離・明記させることができる「こみこみソフト」などは、彼らの設計によるもの。こうした脱法ツールが市場を大手を振って闊歩しているのです。これが、労働者の権利を擁護しなければならない立場にある者のなすべき所業でしょうか?労働者に対する実に許しがたい背信行為ではありませんか!
基本給「泣き別れソフト」の横行を決して許してはなりません。
「定額残業代」の撲滅に向け、これから行動を開始していきましょう。
調理人たちの反乱
それでは、「定額残業代」に反対の声を挙げた勇気ある方々をご紹介しましょう。
アサヒビールの100%子会社に勤務している6人の調理人の仲間が、昨年8月25日「全国一般東京東部労働組合支部」を結成しました。
発端は、1人の組合員が勤務中に仕事の流れで何気なく口にした言葉を、たまたま同じ場所に居合わせた総支配人が聞きとがめ、懲戒のため自宅待機処分にしたことです。怒った仲間たちは労働組合を結成し、団体交渉の末、処分の撤回、そして職場復帰を実現しました。
この過程であらわになったのが「定額残業代」の問題でした。これまで気にも留めなかった給料明細の中身と給与規程。組合結成を機に仔細にチェックしようということに-。すると、4人の組合員について何やらおかしな事実が浮かび上がってきました。はじめて見る会社の給与規程には「早出残業時間30時間と深夜残業時間20時間分、それぞれの相当額として定額手当を支給する」と記されています。こんなルール初めて知った!というのが、まずは全組合員の偽らざる心境。沸き起こる怒りを抑えながら、くだんの4人の給料明細をのぞいてみると…。どこをどう見回してみてもこうした「定額手当」の賃金項目がありません。団体交渉の場で会社に問いただしたところ、「本給にすでに含まれている」とのこと。「まるでだまし討ちじゃないか!」。
しかも給料のベース(基本給)が十分補償されているということであれば、不本意ながら納得もしましょう。勤続15年から25年にも及ぶ組合員6人の基本給たるや200,000円~280,000円そこそこ。ベテラン調理人としての矜持を保てるだけのものとは到底思えません。しかも、「役職定年制」の名のもと50歳を過ぎれば、現在の基本給から毎年3,000円ずつ減額されてしまいます。
こんな賃金体系なんかいらない!
会社に都合のいい賃金計算なんて真っ平ごめんだ!
かくして6人の調理人は敢然と立ち上がったのでした。
アサヒビールはコンプライアンス・社会的責任を果たすべきです!
でも この6人で頑張っているのですヨネ!!
会社での立場や色々有ると思いますが。6人より7人
7人より8人で頑張りたいですよね!!
組合って 個人の為ではなく会社に対し全社員の為に頑張っています。
自分や家族や仲間や会社の為に頑張ってみては?
うすけぼ支部の組合員が増え「定額残業代」
「役職定年制」などが一日でも早く改善される事を祈ってます
アサヒビールの子会社で同じ様な悩みを、お持ちの方も相談してみては?
組合員の方々 組合に入ろうか悩んでいる方々
頑張って下さい!!
そんな会社でも 子会社では大変な事が起きてるのですネ?『コンプライアンス』言葉だけですネ!!
我が日本には『労働基準法』が有るのに アサヒビールも 広告費であれだけの大金使い 子会社の社員は低々賃金って? ここのブログを見始めて コナカさんや阪急トラベルと大きな会社が?ってビックリしてましたが『アサヒビール』がネ~
東部の組合全支部の方々 是非頑張って下さい!!
もう倒産してしまったし、このブログでも書かれているので公表しても構わないと思いますが、2ちゃんねるではかなり叩かれていたPCサクセスで働いていてこの仕打ちを受けたことがあります。
当初は正社員にしてくれるという形で入社したのですが、試用期間を過ぎても正社員にはしてくれず、給与も月45時間以上残業していても「残業代は給与の中に含まれている」とのたまわれて支給されませんでした。
その際の基本給は、総支給額を固定して残業時間に応じて変動していました。
あまりにヒドイ対応だったので、会社を辞めて東部労組に加入し闘う決意をしました。
あまりに不誠実な対応で、団体交渉に応じようともしなかったため社前行動を行い、申し入れ書を渡して1週間後に団体交渉が行われましたが、会社側は弁護士まで連れてきて正当化しようとしていました。
しかし東部労組側からちゃんとした説明をしたことで弁護士も「そりゃマズイですよね」と理解し、不払いになっていた残業代+延滞料など今まで会社が負担してこなかったものを全て出すことが出来ました。
この件で東部労組にお世話になったことで、その後の就職活動で会社側が出してきた条件を慎重に見ることが出来ました。
とある会社は、管理職にすると言っていたものの「管理職はタイムカードで管理される立場ですか?」の問いに「ハイ」と答え、「それは管理職とは言いませんよね?」と言ったところ「そんなに納得いかないのであれば内定を辞退していただいて結構ですよ」との答え。
「じゃ、内定取り消して下さい」と返信したところ、その後郵便で手紙を送ってきて「一緒に仕事が出来ずに誠に残念です」と書いてきて爆笑させてもらいましたよ。
未だにこういう悪どい企業がはびこっているかと思ったら、怒りを通り越して笑うしか無かったです。
見なし残業手当は不当な残業代搾取です!!
もしそういう扱いを受けているようであれば、是非東部労組に相談していただきたいと思います。
私は東部労組によって救われました。
闘いを挑むことは決して恥ではありません。
むしろ会社側に自分たちがやってることを恥じてもらうことが必要です。
こういう事例を、どんどん出してください。