郷土教育全国協議会(郷土全協)

“土着の思想と行動を!”をキャッチフレーズにした「郷土教育」の今を伝えます。

教科書展示会「 私の区民意見 全文」

2024年06月30日 | 日記
歴 史―【 日本サッカー協会のシンボルマークは中国古典から 】


 育鵬社P.55、自由社P.39の両社は、日本サッカー協会のシンボルマークを「神武天皇の道案内をした3本足のカラス(ヤタガラス)」と説明している。


 しかし、日本サッカーミュージアムの資料によると、このシンボルマークは1931年に協会創設に尽力した内野台嶺氏らの発案で、彫刻家の日名(奈)子実三氏が図案化したものと出ている。



内野台嶺氏は漢文学者でもあり、中国の古典「淮南子(えなんじ)」などに記された、太陽の中に3本足の烏(からす)がいるという話から採ったものである。




 一方、日本サッカーの生みの親、中村覚之助氏が那智勝浦の出身だからその縁で、神武天皇東征の時道案内をしたヤタガラス(八咫烏)を採用したという説もあるが、この三足烏(さんそくう)の大本は中国古典からの発案と考えるのが自然だろう。



 この点を尋ねるため、私も以前サッカーミュージアムに行った。

係の人は「中国の古典から採ったものです。(シンボルマークを)三足烏でなく、不死鳥にでもしておいてくれたらこういうことにはならなかったのに…」と困惑顔で話された。




 育鵬社と自由社は若者に人気のサッカーを利用して、神武天皇神話を刷り込もうという意図を感じる。

先人が進めてきた日本サッカーの歴史は、敬意を持って正確に伝えるべきである。





-K.I-

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