菅内閣の支持率がようやく下がり始めてきましたが、安倍政権を片腕として支え続け「安倍政権を完全に継承する」と公言した人物にもかかわらず、あっという間にあれほどの高支持率を得るとは、驚きでした。
何があるのか、色々と考察がされているようですが、私は以前から度々申し上げている「善悪の判断はさておき、権力の言うことを民衆は支持する」という劇作家の永井愛さんの箴言がここでも当てはまると見ています。
とりわけ今回は総裁選で、圧倒的多数の派閥が雪崩を打つように「菅義偉を支持」と表明したため、本来なら国民的人気はナンバーワンだった石破茂は見限られ、世論調査でも「菅義偉支持」が圧倒するという結果を生みました。
石破茂は「アンチ安倍」ということで、国民の間では人気がずっと高かったにもかかわらず、現実政治の世界で、派閥のあの動きを見た国民は、圧倒的少数派になった石破を支持することは「自分も同じように絶対的少数派になる」という潜在的不安・あるいは恐怖心を抱いたといっても過言ではないと思います。
「少数派」になるということは今やこの国では「村八分」に等しい響きを持つといってもいいのではないでしょうか?
マスク問題での同調圧力の強さを見せつけられた私たちは、「この国の民衆の根っこにあるものは何なのか」にもっと向き合う必要があるのではないでしょうか。
残念ながら「権威・権力に弱い」日本の民衆の精神構造はしっかりと把握したうえで色々な行動を取っていく時の指針とすべきではないかと思います。
とりあえず、悪い方向に国民が向かいそうなとき(例えば菅政権への高支持率など)、別の権威によって政権の批判をするという戦略も必要かと思います。
強権政治をあからさまにする政権とそれを支持する国民に対して悪政を押しとどめようとすれば、国民が従いやすい他の権威を持ってきて批判するということもあるでしょうね。
日本の民衆が自立するという夢はもう捨てています。
さらにここ数年は「もう信用できない」という想いになっています。
信用しないで見ていた方が足元をすくわれずに済むと思いますからね、、、、。
-S.Y-